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4.
しおりを挟む「ねぇ、梶原くん垢抜けた?」
「わかる。なんかヤンキーから好青年に変わったよね。」
「爽やか、やば。やっぱ廣瀬と幼馴染なだけあるわ。イケメン。」
女子が俺のことでザワザワしている。
俺は女子の方を睨む。
「やば!梶原こっち見たよ!」
「睨んでるつもりなのかな?不貞腐れてる顔にしか見えない、バブみやばい!!」
女子は何故か喜んでいる。
(やっぱピアスだけはつけていけばよかったかな。)
女子の目が気になる。
俺はピアスの穴が開いている耳を触る。
「ふーくんは人気者だね。」
その耳元で雄斗が囁く。
「うわっ!びっくりした…」
「みんなふーくんの魅力に気づくの遅すぎ。まぁ気づかなくてもよかったけど」
なんだか雄斗が不機嫌そうだ。
「おい、人の耳元で囁くなよ」
「あぁごめん。気をつける。」
いや今の言葉絶対右から左に通しただけだろ。
頭に入れろよ
まぁいいわ。
卒業式が終わったら俺たちはすぐ帰れる。
今日は振られた自分のご褒美(?)にコンビニ限定スイーツを買って、ゲームして夜更かしするか。髪も新しい色に染めようかな。
そんなことを考えていたら隣に座っている
山本さんが俺に話しかけてきた。
「梶原くん、今日なんでそんな普通の格好なの?」
「うるせーよ。」
「そっか…、でも今日の梶原くんかっこよくて好き。」
「はぁ?!」
山本さんは少し照れながらこちらを見ている。
まさかの卒業式での恋愛シチュエーション。
「梶原くんの、性ってなに?」
「普通に、ノーマルだけど…」
「ノーマル?ならいいや。私Domだから身分違いの恋愛になるのめんどくさーい。
いらなーい」
山本さんはプイッと反対側を向いた。
はぁ~~?!!!!!
なに、俺がSubだったら良かったわけ?
やだよ、俺支配されたくないもん。
中学生の時に全員強制検査があった。
その検査でSub、Dom、Normalが決まる。
俺はその時Normalだったって親に言われたけど、あれ?
俺は自分の目で検査結果を見ていない。
親が言ってたからそれを信じているだけだ。
もしかしたら、別の性だったりするのかな。
そんなことないか。俺に隠す理由がない。
でも、もし俺の姓がSubだったら……考えたくも無い。俺は絶対誰にも命令されない。
支配なんてされたくない。
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