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3.
しおりを挟む「雄斗?」
物陰にいたのは雄斗。
なんでお前がここにいる?
もしかして、雄斗が俺の告白を妨げたっていうのか?
「雄斗、お前…」
俺は雄斗に問い詰めようとした時
「ふーくん、もうそろそろ卒業式始まるよ」
「…は?」
俺が怒ってるのに対して雄斗は何事もないようにケロッとしている。
「お前さ、百合先輩になんかした?」
「百合先輩?何もしてないよ。俺はさっきここを通りかかっただけ。
あー、でもさっき誰かがここにいたな。」
「まじ?」
「うん。俺がふーくんのところに行こうとしたら相手は俺に気づいて物陰から出て行った。だから物陰になんかあるのかなーって。」
俺は雄斗の目を見つめる。
「ふーくん、前から百合先輩に告白しようと頑張ってたんだから俺がぶち壊す訳ないよ」
雄斗は真剣な顔でこちらをみつめる。
「たしかに、そうだよな。」
雄斗が俺の告白を失敗させてなんのメリットもない。
分かった。
ただ、百合先輩には付き合ってる人か好きな人がいたんだろう。それでそいつがたまたま俺と百合先輩の告白現場をみて百合先輩は急いで振って、どこかに行ったんだろう。
最初から俺の告白は成功しなかった、外れゲーだったんだ。
「あー、悔しいなーっ好きだったのになー」
俺が涙目で言う。
泣いてる姿を見られるのは恥ずかしいので雄斗から視線をそらす。
「ふーくん、」
雄斗が優しい声で俺を呼ぶ
「よく頑張ったよ。」
「はっ…当たりめーだろ…」
鼻水や涙をすする音を出していたら
雄斗はさりげなく俺にハンカチを渡す
「ありがと…」
涙と鼻水を拭いて、少しすっきりしたあと俺たちは体育館へ行く。
「あ、ハンカチ洗って返すよ」
「いや、今返しても大丈夫だよ」
「いや汚いだろ。」
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