激重ヤンデレに愛されてつらい

13

私は学校をまた休んだ

彼に遭いそうで、……怖くて堪らない。


ピコンッと、私のスマホからメールが来た


「志穂ちゃんかな…」


『今日も風邪？大丈夫、？池崎くんに何かされなかった？』


「………”少し風邪気味。池崎くんには何もされなかったよ”っと……。」

言えるはずない
こんな恥ずかしいこと、誰にも相談できない。


『了解だよ！それと、明日は単位必須の授業中にあるから絶対来たほうがいいよ！』

単位必須、？


あー、あれかな

みんなと仲良くなりましょうみたいなバーベキュー食べて海で遊ぶやつ。

そんなのが単位必須になるだなんて意味が分からないけど………


私は泳げないし、みんなで何かを囲むのも好きじゃない。行ってもどうせ楽しくないだろう。

………翔君に会ったら怖いな。

大丈夫かな、……人混みに紛れていれば。


いやだなー……行きたくないな、………








「日菜ちゃん水着持っていかないの？！」


「うん、…泳ぐの苦手だし……」

現地集合で現地解散のこの行事は、ほとんどの人が既に水着を着ており海ではしゃいでいる。

志穂ちゃんだって、可愛くて大人っぽい水着を着ている。

「泳いできていいよ。私は翔君に見つかんないように隠れてるから。」

「ほんとにいいの、？私も一緒にいるよ？」

「しほー！はやくきてよー！泳ご！！」

志穂ちゃんの友達が呼んでいる。

「ほら、泳ぎなよ！大丈夫！大丈夫！！」

志穂ちゃんの背中を押して私は岩影のほうに身を移した。

（志穂ちゃんだって……きっとめんどくさいと思ってるよ…。）

友達のためにこんなに守ろうとしてくれるんだから、きっといつか限界がきて壊れる。


「………………」

ザー……ザー……と波が程よい加減で私の足につく


「……冷たくてきもちいな………」


「あれー？！そこにいるのってひなちゃんだよね？！」

「っ？！」

汚い声

振り向くと翔君と普段一緒にいる男が2人いた。

「水着きてないの？見たかったな～」

「それな！ひなちゃんめっちゃスタイル良さそうだし！！」

ギャハハと汚い声で笑う2人のツボが理解できない。


「こんなとこ翔に見つかったら俺ら怒られちゃうからな～、…でもひなちゃんとお話したいな♡」


肩を掴まれる


「ひっ……、」


どうしよう、どうしよう、どうすればいいの？？


「や、やめてください！！！！」

ボカッと自分でも驚くほどの力で1人を殴った。

「ッ……、？ははっ……やば……、ひなちゃんって結構強いんだ？」

ガシッと腕を掴まれる

翔君と同じ……私の意思なんて1ミリも考えない獣のような顔だ………



「いやっ！」
「しょうー！待ってってば～！ミキの水着かわいいでしょ？」

少し離れた場所から高い女性の声が聞こえる。

声の方向に目をうつすと、翔君と可愛い女の子が2人でいる。


「なんで無視するの？！ノリ悪くない？！！」

少し不機嫌そにそう言う女性に翔君は言う。

「興味ねぇよ。」

……酷い

せっかく翔君のために可愛い水着を着て、髪の毛も可愛く整えてる子に対してそれはあり得ない。

チラリと男2人を見てみると彼らはあの可愛い子に夢中のようで、掴まれてる腕も少し振ればすぐ解けそうなほど弱くなっていた。
　

「……やっぱり、あの子と付き合ってるからなの？」

「うん。」

「じゃあさ、……分かれて私と付き合ってよ…」

良いと思う。

私も是非その案に乗られせいただきたい。

だけど彼はそんなこと許さない。

「…あんたと日菜じゃ釣り合わねぇよ。」

そう言って彼は私たちのほうへ近づいてくる。

「やべっ」と男達は私のほうから離れた。

私も離れないといけないのに、彼は私を見た瞬間さっきとはまるで違うキラキラスマイルを見せる。