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メンバー集め
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植木と内海は、ボーイズグループを作る事にした。女の子は自分たちが扱いに
くいという理由だった。ただそれだけ。
植木:「とにかく、メンバー集めだ。高校生のめぼしい子には片っ端から声をかけよ
う。」
インターネット上にある、文化祭や体育祭、ダンスの大会やら新体操の大会な
ど、あらゆる動画をチェックした植木と内海。そして、高校や習い事の場へ出向
いて行って、スカウトを重ねた。だが、有力事務所からのスカウトならともか
く、得体の知れない人物からの勧誘など、そう簡単に乗ってくれるものでもな
い。
だが、2人は諦めなかった。ふと、内海が珍しい動画を見て、
内海:「この子、どうだ?顔もきりりとしているし、何といっても環境問題に興味が
ありそうだ。」
内海が示したその動画は、高校生の英語弁論大会だった。結果的に3位になっ
たその男の子は、月島流星(つきしま りゅうせい)。高校2年生の時の映像だ
った。今は3年生になっているだろう。彼の弁論の内容は、地球の環境汚染を指
摘し、我々が出来る事をもっと積極的に行っていく必要がある、と訴えていた。
植木:「うん、うん、いいね。話しに行ってみよう。」
ということで、植木は月島流星の通っている高校を訪ねて行った。NPO法人の
名刺を渡して学校の中に入った植木だったが、本当は既にその法人は辞めてい
た。
植木:「君の力が必要なんだ。一緒に地球を救おうじゃないか。」
それが、植木の決まり文句だった。
流星:「アイドル、ですか?」
植木:「そう。でも、ただのアイドルじゃない。地球を救うアイドルだ。環境問題な
どを訴えて、みんなに行動してもらうためには、人気者になる必要があるだろ?
君ならできる。俺はそう確信しているんだ。」
流星:「はあ。」
その場では返事をもらえなかったものの、今までの子とは違う感触を得た植木。
後日また連絡するという事で連絡先を交換した。
別の日に連絡をした時、
植木:「アイドルになる準備をしながら、様々なボランティア活動をしてもらう。君
は弁論大会3位という功績があるんだし、大学に推薦で行ける事は間違いない。
もし、君が大学生のうちにデビューできなければ、君をNPO法人に推薦する。
僕はいろんな活動をしてきて、人脈もそこそこあるし、君の望むところへ推薦で
きるよ。」
と、話をした。人脈があるのは本当である。
流星:「分かりました。やります。やってみます。僕も、地球を救うお手伝いができ
るなら、やってみたいです。」
植木:「本当かい?!よかった!!」
固く、握手をしたのだった。
内海はある高校のサッカー部の練習を見に来ていた。ターゲットは、試合の動
画を見た時に、シュートを決めて喜んで、宙返りをしたイケメンのストライカ
ー。先ほどさりげなく名前をリサーチし、彼が不知火 篤(しらぬい あつし)
だという事が分かったところである。
休憩時間になったようで、篤が1人で座ったところへ、内海が出向いて行っ
た。NPO法人の名刺を渡す。
内海:「君、アイドルになる気はない?」
そうして、流星を誘ったのと同じように説得した。篤は見るからに目立ちたがり
屋で、アイドルにならないかと言った時は、かなり目を輝かせていた。地球を救
おうという文句にはそれほど反応しなかったが、とりあえず大学には推薦で行け
そうだと思ったのか、その日のうちにOKしてくれたのだった。
文化祭のダンス動画を見て、スカウトしたのが水沢涼(みずさわ りょう)。
文化祭のDJをやっている動画を見てスカウトしたのが木崎大樹(きざき だい
き)だった。また、男子新体操部の大会で、優勝こそしなかったが、とにかくス
タイルと顔がいい子を見つけてスカウトしたのが金森光輝(かなもり こうき)
だった。
更に、体育祭の動画でたまたま見かけた子に、どうしてもカリスマ性を感じて
しまった植木たちがスカウトしに行ったのが土橋碧央(つちはし あお)。彼は
集団行動のリーダー役をやっていたのだが、とにかく顔がいい。声もいい。一番
スカウトに時間を費やしたものの、最後には碧央の方が根負けした。彼はまだ高
校1年生だったので、習い事だと思ってダンスと歌をやってみようという提案に
乗ってくれたのだった。
更にもう1人、ストリートダンスをやっている子を動画で見つけた植木たち
は、土手でダンスの練習をしているその子たちを訪ねて行った。高校生のターゲ
ットには、にべもなく断られた植木だが、その時にふと、一緒にダンスをしてい
た、まだ子供っぽさが残っているが、かなりのイケメンで、ダンスの上手な子を
見つけた。
植木:「あの子は、何年生?」
スカウトした子に尋ねると、弟の友達だという事で、中学3年生だった。植木は
ターゲットをその子に変更し、交渉を重ねた。その中学生が日野瑠偉(ひの る
い)。瑠偉には親御さんの元へも足を運び、地球を救う宣言の元、とにかく高校
にはちゃんと行かせる事を条件に了解を得たのだった。
こうして、7人のメンバーが揃ったのだった。
くいという理由だった。ただそれだけ。
植木:「とにかく、メンバー集めだ。高校生のめぼしい子には片っ端から声をかけよ
う。」
インターネット上にある、文化祭や体育祭、ダンスの大会やら新体操の大会な
ど、あらゆる動画をチェックした植木と内海。そして、高校や習い事の場へ出向
いて行って、スカウトを重ねた。だが、有力事務所からのスカウトならともか
く、得体の知れない人物からの勧誘など、そう簡単に乗ってくれるものでもな
い。
だが、2人は諦めなかった。ふと、内海が珍しい動画を見て、
内海:「この子、どうだ?顔もきりりとしているし、何といっても環境問題に興味が
ありそうだ。」
内海が示したその動画は、高校生の英語弁論大会だった。結果的に3位になっ
たその男の子は、月島流星(つきしま りゅうせい)。高校2年生の時の映像だ
った。今は3年生になっているだろう。彼の弁論の内容は、地球の環境汚染を指
摘し、我々が出来る事をもっと積極的に行っていく必要がある、と訴えていた。
植木:「うん、うん、いいね。話しに行ってみよう。」
ということで、植木は月島流星の通っている高校を訪ねて行った。NPO法人の
名刺を渡して学校の中に入った植木だったが、本当は既にその法人は辞めてい
た。
植木:「君の力が必要なんだ。一緒に地球を救おうじゃないか。」
それが、植木の決まり文句だった。
流星:「アイドル、ですか?」
植木:「そう。でも、ただのアイドルじゃない。地球を救うアイドルだ。環境問題な
どを訴えて、みんなに行動してもらうためには、人気者になる必要があるだろ?
君ならできる。俺はそう確信しているんだ。」
流星:「はあ。」
その場では返事をもらえなかったものの、今までの子とは違う感触を得た植木。
後日また連絡するという事で連絡先を交換した。
別の日に連絡をした時、
植木:「アイドルになる準備をしながら、様々なボランティア活動をしてもらう。君
は弁論大会3位という功績があるんだし、大学に推薦で行ける事は間違いない。
もし、君が大学生のうちにデビューできなければ、君をNPO法人に推薦する。
僕はいろんな活動をしてきて、人脈もそこそこあるし、君の望むところへ推薦で
きるよ。」
と、話をした。人脈があるのは本当である。
流星:「分かりました。やります。やってみます。僕も、地球を救うお手伝いができ
るなら、やってみたいです。」
植木:「本当かい?!よかった!!」
固く、握手をしたのだった。
内海はある高校のサッカー部の練習を見に来ていた。ターゲットは、試合の動
画を見た時に、シュートを決めて喜んで、宙返りをしたイケメンのストライカ
ー。先ほどさりげなく名前をリサーチし、彼が不知火 篤(しらぬい あつし)
だという事が分かったところである。
休憩時間になったようで、篤が1人で座ったところへ、内海が出向いて行っ
た。NPO法人の名刺を渡す。
内海:「君、アイドルになる気はない?」
そうして、流星を誘ったのと同じように説得した。篤は見るからに目立ちたがり
屋で、アイドルにならないかと言った時は、かなり目を輝かせていた。地球を救
おうという文句にはそれほど反応しなかったが、とりあえず大学には推薦で行け
そうだと思ったのか、その日のうちにOKしてくれたのだった。
文化祭のダンス動画を見て、スカウトしたのが水沢涼(みずさわ りょう)。
文化祭のDJをやっている動画を見てスカウトしたのが木崎大樹(きざき だい
き)だった。また、男子新体操部の大会で、優勝こそしなかったが、とにかくス
タイルと顔がいい子を見つけてスカウトしたのが金森光輝(かなもり こうき)
だった。
更に、体育祭の動画でたまたま見かけた子に、どうしてもカリスマ性を感じて
しまった植木たちがスカウトしに行ったのが土橋碧央(つちはし あお)。彼は
集団行動のリーダー役をやっていたのだが、とにかく顔がいい。声もいい。一番
スカウトに時間を費やしたものの、最後には碧央の方が根負けした。彼はまだ高
校1年生だったので、習い事だと思ってダンスと歌をやってみようという提案に
乗ってくれたのだった。
更にもう1人、ストリートダンスをやっている子を動画で見つけた植木たち
は、土手でダンスの練習をしているその子たちを訪ねて行った。高校生のターゲ
ットには、にべもなく断られた植木だが、その時にふと、一緒にダンスをしてい
た、まだ子供っぽさが残っているが、かなりのイケメンで、ダンスの上手な子を
見つけた。
植木:「あの子は、何年生?」
スカウトした子に尋ねると、弟の友達だという事で、中学3年生だった。植木は
ターゲットをその子に変更し、交渉を重ねた。その中学生が日野瑠偉(ひの る
い)。瑠偉には親御さんの元へも足を運び、地球を救う宣言の元、とにかく高校
にはちゃんと行かせる事を条件に了解を得たのだった。
こうして、7人のメンバーが揃ったのだった。
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