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三昧
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それから、美成は見違えたように素直になった。兄に対しても素直。剣介に対しても素直。
「美成様、もっと構えをこうしてごらんなさい。」
弓矢の稽古の時、剣介が指導すると、
「分かった。」
素直に従う。その結果、上達したのは言うまでもない。今までだったら、
「うるさい、分かっておるわ。」
などと言い、ほんの少ししか行いを改めなかったものを。
美成には、一日の稽古などが終わって部屋に戻ると必ず、する事がある。部屋まで付いてきた剣介に抱きつき、頭を撫でてもらうのだ。そうして、心身の疲れを癒やす。
「では、私はこれで。」
「・・・もっと。」
「ダメです。」
「・・・分かった。また明日も頼む。」
「はっ。」
この二人が、いつまでこのような日々を送るのか、それは剣介にも美成にも、誰にも分からぬ事であった。もしかしたら、ずーっと続くのかもしれない。生きている限り。
「美成様、もっと構えをこうしてごらんなさい。」
弓矢の稽古の時、剣介が指導すると、
「分かった。」
素直に従う。その結果、上達したのは言うまでもない。今までだったら、
「うるさい、分かっておるわ。」
などと言い、ほんの少ししか行いを改めなかったものを。
美成には、一日の稽古などが終わって部屋に戻ると必ず、する事がある。部屋まで付いてきた剣介に抱きつき、頭を撫でてもらうのだ。そうして、心身の疲れを癒やす。
「では、私はこれで。」
「・・・もっと。」
「ダメです。」
「・・・分かった。また明日も頼む。」
「はっ。」
この二人が、いつまでこのような日々を送るのか、それは剣介にも美成にも、誰にも分からぬ事であった。もしかしたら、ずーっと続くのかもしれない。生きている限り。
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