感受の体験

旅里 茂

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そこに存在した

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昨日の寝る前、それは現れた。
今まで散々「出てこい!」と言っていたが、
布団を敷いたその瞬間だった。

自分から右側に、浮遊体というよりは、個体に近い
真っ黒で頭のついた物体が居たのだ。
思わず「わっ!」と声を出してしまったが、別段
恐怖は感じない。寧ろ哀れ感があった。

大人だと思ったが今になって、それは子供ではないかと
感じたのだ。
何故、そう感じたかは分からない。直感とでも
いうものなのか。

次の日、身体が重く、特に右側の首が異常に鈍く痛い。

何を告げようとしたのか、夢に出てくると
考えたが出てこなかったのは、意外だった。
以前からちょくちょく出ている離人症が酷い。

また、何かあるのか、油断出来ない処である。
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