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HUNTER
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あれから山崎と亀石田はネットカフェに移動し、会話もなく
気づけば夜が更けていた。
亀石田はずっと俯いたまま聞き取れない位の小声を漏らしていた。
まるで肩に石でも圧し掛かっているような重たい空気に、山崎は呟いた。
「なぁ・・・。これってな・・・。」
「わかってる。俺も認めたくないけど・・・。」
山崎は、机に置かれたスマホ型の携帯をじっと見つめた。
この数時間で二人の心境に大きく不安を与えたのは、たった二つの文字だった。
一先ず気持ちを落ち着かせようと入ったネットカフェ。
個室に入るや否や二人は手に入れた携帯を再び恐る恐る確認した。
キャンペーン落選者のページの名前を改めて確認し、
何十名もの名前と年齢を頭に入れ。
次にキャンペーン対象者9名の名前を確認した後に、先程なかったはずの追加された1人の名前。
その名前を見てから亀石田も山崎も一言も発する事なく。
ただ時間が過ぎていた。
時計の針の音のゆっくり聞こえた。
自分の心臓の音は、早まるばかりなのに。
それからまた数時間経った頃に、沈黙を破る様に、ピコンッと
一通のメッセージが画面に表示され、二人は画面を覗き込んだ。
画面に表示された文字。
HUNTER。
その意味もわからず亀石田は、そのまま身体の力が抜けた様に壁にもたれ
小言を呟くようになった。
気づけば夜が更けていた。
亀石田はずっと俯いたまま聞き取れない位の小声を漏らしていた。
まるで肩に石でも圧し掛かっているような重たい空気に、山崎は呟いた。
「なぁ・・・。これってな・・・。」
「わかってる。俺も認めたくないけど・・・。」
山崎は、机に置かれたスマホ型の携帯をじっと見つめた。
この数時間で二人の心境に大きく不安を与えたのは、たった二つの文字だった。
一先ず気持ちを落ち着かせようと入ったネットカフェ。
個室に入るや否や二人は手に入れた携帯を再び恐る恐る確認した。
キャンペーン落選者のページの名前を改めて確認し、
何十名もの名前と年齢を頭に入れ。
次にキャンペーン対象者9名の名前を確認した後に、先程なかったはずの追加された1人の名前。
その名前を見てから亀石田も山崎も一言も発する事なく。
ただ時間が過ぎていた。
時計の針の音のゆっくり聞こえた。
自分の心臓の音は、早まるばかりなのに。
それからまた数時間経った頃に、沈黙を破る様に、ピコンッと
一通のメッセージが画面に表示され、二人は画面を覗き込んだ。
画面に表示された文字。
HUNTER。
その意味もわからず亀石田は、そのまま身体の力が抜けた様に壁にもたれ
小言を呟くようになった。
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