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旅は道連れ妻つれて
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俺とルイは結婚した。
女同士の結婚はあまりいい顔をされないと前世の知識で知ってはいたが、しかし……
俺達が住む村、アルノーズは同性婚が許されているどころか推奨されている。
理由は単純。
この村に伝わる伝説はかなり、なんというか……過激なのだ。
それも、よりによって同性同士の恋愛方面で。
しかも国に伝わる神話や伝承などでも同性恋愛の話がたまにでるのだが、その舞台や発端が大体この村なのだ。
この村で出会った、この村でプロポーズされた、この村に逃げてきた……
というか同性恋愛の神がこの村の神として奉られてすらいる。
……まあ自分は恐らく前世は男だ…と思う。
だから男と結婚はしたくないし、心は男のつもりだ。
……何故か俺が妻の立場だったが。
一応夫と妻、という立場はある。
……何故か俺が妻の立場だったが。
そこまで俺は男らしくないのか?と思ったがそもそも男では無いということを思いだしちょっぴり悲しくなった。
まあともかく。
そんなわけで一緒の家で暮らし始め、しばらくたったある日。
「ねえ、エリア、ちょっといい?」
「ん?どうした?」
飯を作ってるときにルイが言った。
……この時の言葉が、俺たちの運命を大きく変えたのだった。
「……まさか冒険者になりたいなんて言うなんてな」
「ごめん、でも夢を諦めきれないの」
ルイは昔から冒険者になるという夢を持っていた。
そしてその夢のために実力をつけていった結果、若くして村の狩人をまとめる立場になってしまい冒険者になる機会を失っていた。
「それにしても、冒険者になるために他の狩人を育てていたなんてな」
狩人たちは大変だったらしい。
想像も出来ないがルイはどうやら鬼神と呼ばれているようで、その鬼神が何時もよりもスパルタで知り合いの狩人が泣きついてきた事まであった。
まあその泣きついてきた奴が新しいリーダーになったようだが。
「私がいなくても大丈夫なようにね、最後まで責任もって育てたんだよ」
とのこと。
「で、ルイ」
「なに?」
「勿論だが、俺も付いていくぞ」
「まあそう言うと思ったよ」
と、俺も付いていくことになった。
俺のかわりの教師や雑貨屋もあるし、多分大丈夫だろう。
むしろこの立場は代わりがいないとダメだしな。
「それに」
「ん?」
「ルイがいなくなったら一体誰が俺を看病するんだ?」
「少しは看病されないように無茶は控えてね?」
「善処する」
さて、旅にでた俺とルイだが、一つの問題に早速直面していた。
「迷った」
「あーもう!エリアに任せた私がバカだった!」
よくよく考えたらそもそも村の外の地理なんて知らなかった。
いやー、失敗失敗。
「失敗失敗、じゃないよ!?どうするの!?」
「まあ落ち着け、こーいうのはわりとなんとかなるかもしんないから」
「ならないよ!?」
とりあえず適当な都市にでもいって冒険者ギルドに行かないと。
冒険者ギルド、そこは冒険者が集まり、冒険者達に依頼等を斡旋する組合。
ランクなどがあり、とりあえず依頼を成功すれば上がっていくと思う。
まあそこにいくのが当面の目的なのだが、現在迷っている所である。
「……で、ルイに任せたがどうにかなったか?」
「仕方ないじゃん!そもそも地図持ってきてなかったし!」
致命的であった。
で、その後とりあえず夜営する事にした俺とルイだが、ルイの方が我慢出来なかった。
まあうん、狩人育生の為にヤる時間が無かったから俺も溜まってはいたし俺より性欲が強いルイなんかもう凄いことになっていた。
しかし、俺たちは忘れていた。
夜は野党対策の為に兵士が訓練も兼ねて巡回していること、そして……
悲しい事に俺はどう見ても幼女にしか見えなく、ヤってる時などどう見ても襲われている様にしか見えない、ということを。
と、いうわけで現在俺は詰所にいる。
ルイは牢屋にいる。
「待って!合意!合意だから!」
ちなみに俺は元々の体力と、ルイが今夜凄かったこともあってかなり疲弊していた。
正直動きたくない。
「黙れ!この変態め!」
「誤解だって!エリアー!早く弁明して!エリアー!?」
……あ、そう言えばこの詰所がある街って目的地だな、まあいい、今は寝かせてくれ……
とりあえず兵士には念話で軽く事情を説明して俺は眠りについた。
……ダメだ、まだ足りない…
「今日は牢屋で寝るのかー……」
「ふん、事情は聞いたが……いくらなんでも外でやるなど、恥を…ん?」
俺は魔術で浮かんでルイに近づいた。
服ははだけ、体は熱い。
たまにこういうことになる。
こういうことは中途半端に事が終わった時に起こりやすい。
……人がいてもいい、今はこの熱をおさめたい。
「え、ちょ、エリア?ま、まさか」
俺はこの時狼になった。
「は、はわわ、ハレンチな……」
兵士が手で顔を覆い、指の隙間からこちらをチラチラと見ていたけどいいや。
……むしろこっちの方が興奮する。
女同士の結婚はあまりいい顔をされないと前世の知識で知ってはいたが、しかし……
俺達が住む村、アルノーズは同性婚が許されているどころか推奨されている。
理由は単純。
この村に伝わる伝説はかなり、なんというか……過激なのだ。
それも、よりによって同性同士の恋愛方面で。
しかも国に伝わる神話や伝承などでも同性恋愛の話がたまにでるのだが、その舞台や発端が大体この村なのだ。
この村で出会った、この村でプロポーズされた、この村に逃げてきた……
というか同性恋愛の神がこの村の神として奉られてすらいる。
……まあ自分は恐らく前世は男だ…と思う。
だから男と結婚はしたくないし、心は男のつもりだ。
……何故か俺が妻の立場だったが。
一応夫と妻、という立場はある。
……何故か俺が妻の立場だったが。
そこまで俺は男らしくないのか?と思ったがそもそも男では無いということを思いだしちょっぴり悲しくなった。
まあともかく。
そんなわけで一緒の家で暮らし始め、しばらくたったある日。
「ねえ、エリア、ちょっといい?」
「ん?どうした?」
飯を作ってるときにルイが言った。
……この時の言葉が、俺たちの運命を大きく変えたのだった。
「……まさか冒険者になりたいなんて言うなんてな」
「ごめん、でも夢を諦めきれないの」
ルイは昔から冒険者になるという夢を持っていた。
そしてその夢のために実力をつけていった結果、若くして村の狩人をまとめる立場になってしまい冒険者になる機会を失っていた。
「それにしても、冒険者になるために他の狩人を育てていたなんてな」
狩人たちは大変だったらしい。
想像も出来ないがルイはどうやら鬼神と呼ばれているようで、その鬼神が何時もよりもスパルタで知り合いの狩人が泣きついてきた事まであった。
まあその泣きついてきた奴が新しいリーダーになったようだが。
「私がいなくても大丈夫なようにね、最後まで責任もって育てたんだよ」
とのこと。
「で、ルイ」
「なに?」
「勿論だが、俺も付いていくぞ」
「まあそう言うと思ったよ」
と、俺も付いていくことになった。
俺のかわりの教師や雑貨屋もあるし、多分大丈夫だろう。
むしろこの立場は代わりがいないとダメだしな。
「それに」
「ん?」
「ルイがいなくなったら一体誰が俺を看病するんだ?」
「少しは看病されないように無茶は控えてね?」
「善処する」
さて、旅にでた俺とルイだが、一つの問題に早速直面していた。
「迷った」
「あーもう!エリアに任せた私がバカだった!」
よくよく考えたらそもそも村の外の地理なんて知らなかった。
いやー、失敗失敗。
「失敗失敗、じゃないよ!?どうするの!?」
「まあ落ち着け、こーいうのはわりとなんとかなるかもしんないから」
「ならないよ!?」
とりあえず適当な都市にでもいって冒険者ギルドに行かないと。
冒険者ギルド、そこは冒険者が集まり、冒険者達に依頼等を斡旋する組合。
ランクなどがあり、とりあえず依頼を成功すれば上がっていくと思う。
まあそこにいくのが当面の目的なのだが、現在迷っている所である。
「……で、ルイに任せたがどうにかなったか?」
「仕方ないじゃん!そもそも地図持ってきてなかったし!」
致命的であった。
で、その後とりあえず夜営する事にした俺とルイだが、ルイの方が我慢出来なかった。
まあうん、狩人育生の為にヤる時間が無かったから俺も溜まってはいたし俺より性欲が強いルイなんかもう凄いことになっていた。
しかし、俺たちは忘れていた。
夜は野党対策の為に兵士が訓練も兼ねて巡回していること、そして……
悲しい事に俺はどう見ても幼女にしか見えなく、ヤってる時などどう見ても襲われている様にしか見えない、ということを。
と、いうわけで現在俺は詰所にいる。
ルイは牢屋にいる。
「待って!合意!合意だから!」
ちなみに俺は元々の体力と、ルイが今夜凄かったこともあってかなり疲弊していた。
正直動きたくない。
「黙れ!この変態め!」
「誤解だって!エリアー!早く弁明して!エリアー!?」
……あ、そう言えばこの詰所がある街って目的地だな、まあいい、今は寝かせてくれ……
とりあえず兵士には念話で軽く事情を説明して俺は眠りについた。
……ダメだ、まだ足りない…
「今日は牢屋で寝るのかー……」
「ふん、事情は聞いたが……いくらなんでも外でやるなど、恥を…ん?」
俺は魔術で浮かんでルイに近づいた。
服ははだけ、体は熱い。
たまにこういうことになる。
こういうことは中途半端に事が終わった時に起こりやすい。
……人がいてもいい、今はこの熱をおさめたい。
「え、ちょ、エリア?ま、まさか」
俺はこの時狼になった。
「は、はわわ、ハレンチな……」
兵士が手で顔を覆い、指の隙間からこちらをチラチラと見ていたけどいいや。
……むしろこっちの方が興奮する。
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