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第六話『暴走暴発暴虐ガールズ!』
その10 わたしの心臓は今日も『人』として音を奏でる
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★第六話『暴走暴発暴虐ガールズ!』
その10 わたしの心臓は今日も『人』として音を奏でる
teller:ドロッセル=リデル
あのね。
わたし、人間じゃないの。
兵器、なんだって。生体兵器。
人間のように喋って、人間のように考えて、人間のように笑えるよ。
でも、人間じゃないの。所詮は、造られた存在なの。
それ、私だけじゃないよ。そういう施設、この星に沢山あるの。
バトル・ロボイヤルの為に、未来の権力の為に、使い捨てで沢山の命が造られてるの。
それでね。
――人間じゃないから、わたしの命に価値なんて、無いんだ。
死ぬこと? そんなの怖くないよ。
わたしが死ぬ時って、それってさ。わたしっていうモノに、生きる意味がなくなったってことになるでしょ。
処分。施設の人たちはそう言ってたよ。役に立たない子は、処分されちゃうんだよ。
だって、毎日毎日、周りのわたしと同じイキモノが、少しずつ消えていくの。
『処分』っていう行為だけじゃ、命が失われた実感は無かったよ。だってわたしはその現場を見てないから。
見たこともないものを完璧に想像するって、難しいでしょ? そういうことだよ。
わたしの命に、価値なんて無い。
わたしたちの命に、価値なんて無い。
だからわたし、わかんないの。命の重みとか、尊さとか、何もわかんない。
人が死んでも、人が苦しんでるのを見ても、あの真っ赤な液体を見ても、わたし、何も感じないの。
そういう世界だったからそういう価値観になって、どんどん自分がホンモノの人間から遠ざかっていくことだけは、不思議と何となくわかって。
命の重みがわからないから、命を奪う罪の意識を、教えられなかったから。
いっぱいいっぱい、練習させられたの。命を奪う、練習。
ここで躊躇ってたら、戦えないんだって。処分されちゃうんだって。
わたし、死ぬのは怖くないよ。さっきも言ったでしょ。
わたしに価値なんてない。わたしはただの兵器。偉い人たちの操り人形。戦う為だけの存在。
価値も意味も何もないけど――わたしね。
臆病者にだけは、なりたくなかったんだ。弱い生き物には、なりたくなかったんだ。
自分の命なんて別に大切なんかじゃないけど、みすみす他の誰かに好きにさせてやるほど、どうでもいいわけでもなかったの。
多分だけどね。
わたしには何もなかったから、わたしは何も持ってなかったから。
死にたい時に死にたかったんだと思う。それだけは、他の人に決められたくなかったんだと思う。
気付けば、わたしの手は血でべったりになってた。
常に爆炎に包まれて、顔中体中煤だらけで、煙だらけで。
爆弾を扱う能力値がわたしは高いんだって、施設の人たちの噂話がたまに聞こえてきたっけな。
じゃあビッグバンダーのファイターに選ばれなくても、爆弾を使った暗部の存在として、とかなら、生きる意味を貰えるかな、なんてぼんやり考えて。
ただただ息をして、ただただ規則的な心臓の音を聞いて、他人を傷つけて、どんどん手が真っ赤になって。洗っても洗っても赤がわたしから消えてくれない気がして。
そんな時だよ。
わたし、貴女と出会ったの。
わたしのサポーターとして『適合』したからって理由で私の前に連れてこられた、一般人の女の人。
貴女の最初の表情は良く覚えている。だって、どんな言葉を尽くしても言い表せない表情をしていたから。
悔しいとも違う、怒りとも違う。負の感情だらけの表情ではあったけど、不思議と温かい、貴女だけの表情。初めて見る、かお。
その日もわたしは、煤だらけで、煙臭くて、手は相変わらずべったりな赤一色で。
それでも貴女は、わたしの手を何の躊躇いもなく取ってくれたね。
貴女の綺麗な手が、どんどんわたしの赤に染められていく。貴女が私に、侵されていく。
それでも貴女は、綺麗なままだった。凛と咲くように、堂々と、私の瞳を見つめてくれた。
「……さわんない方がいいよ? わたし、バケモノだから。貴女を穢しちゃうわ」
親切心、なんてわたしには似合わない理由からくる言葉でそう忠告したのに。
貴女はわたしの言葉に凄く苦しそうな表情を浮かべて。
でも、一度たりとも、貴女はこんなわたしから、こんなバケモノから目を逸らさなかった。
「バケモノじゃ、ない」
貴女の声が、わたしに届く。
誰の声も言葉も届かなかったのに、貴女の声が、わたしの奥の奥まで届く。
「いいか、おめーは、人間なんだ。人間、なんだよ。あたしと同じ。同じなんだ」
ずっと、見つめ合っていた。見つめ合ったまま、貴女は何度もわたしに繰り返した。
届け、届け、と貴女の心の叫びを、確かに聞いた気がした。
「人間、なんだよ。おめーは。ちゃんと、人間なんだ」
そう言って、貴女はわたしを抱き締めてくれて。
知らない体温。知らない心臓の鼓動。全部が、知らない優しさ、温かさ。
急速に、急激に湧いて来た身を焦がす熱烈な感情は、わたしの知らない感情だったけど、その時わかったことがあるの。
わたし、貴女と出会って初めて『人間』になった。
……ねえ、貴女はわたしを『人間』にしてくれたよ。
――ねえ、恵夢?
〇
「ふふ……あはははっ」
ああ、おっかしい
わたしが爆破テロの容疑者、かあ。
確かに爆弾の扱いは得意。
確かにこんな世界、大っ嫌い。
許されるのなら、全部燃やし尽くしてズタズタにしてしまいたい。
でもね、違うよ。頭でっかちの大人たちは誤解してる。
わたし、そんな不毛なことしないわ。
自分から恵夢を悲しませるようなことなんてしない。
自分から恵夢と引き離されるような真似は、死んでもしない。
それにわたしにだって一応美学はある。
わたしは『悪』のカテゴリに入るだろうし世界を壊したいけど、理想の壊し方のパターンの中にこんな拙い計画は一個も入ってないの。
お気に入りのぬいぐるみの手を引きながら、普段より寂れた雰囲気の街を歩く。
おおかた皆、臨時ニュースを警戒して家に引きこもっているんだろう。
馬鹿みたい。どうせ死んじゃう時は死んじゃうんだから、死ぬ可能性があるなら最期は好きな場所で過ごせば良いのに。
自分で自分から自由を奪うなんて、馬鹿みたい。笑えてきちゃう。この世界には、どうしてこんなに愚かな人たちが多いんだろう。
わたしは、『悪』の人間。『悪魔の娘』って言ってもらっても別にいいかな。悪魔が人間を名乗っちゃいけないルールはないもの。
でもわたし、恵夢に出会ってようやく人間になれたの。
それまでわたしには、何も無かったの。心がほとんどなくて、無知で、人形みたいで、でもいっちょまえに命に対するみみっちい反骨精神はあって。
でも今は違う。
わたしは、『人間』。恵夢とおんなじ存在。大好きな恵夢と、お揃いの生き物なの。
『人間』になって気付いたこと、沢山あるわ。
あの施設はまともじゃなかった。あの施設で働いていた大人たちは、あの施設を黙認していた『上』の人たちは、私よりも『人間』とは程遠い下等で下劣な存在だって。
わたし、いっぱいひどいことされてきたよね。
――わたし、泣いていいよね。
――わたし、怒っていいよね。
だってわたし、『人間』だもの。負の感情を持たない存在なんて、そんなの『人間』じゃない。『神様』とか『聖母』とか、そういう気持ち悪いくらいにお綺麗な存在のことを指す。
醜いから人間なの。どろどろしてるから人間なの。わたし、もっと人間になりたいの。
わたし、悪くないわ。
わたしが与えられた苦しみを、世界に返してやりたいだけ。世界に思い知らせてやりたいだけ。
こんな生々しい復讐心、『人間』みたいな複雑な思考回路を持つ存在じゃないと知らないでしょう?
だからわたし、『悪』になるの。ひどいこと、いっぱいしてやりたいの。
完全な、人間になる為に。わたしは人間らしい心が欲しい。
ちゃんとした人間として、愛している人に愛してるわって言いたいじゃない。
恵夢を、愛したいの。恵夢が目覚めさせてくれたわたしとして、恵夢を愛したいの。
「ほんっと、センス無い……」
道を歩いて不発弾を見つけて、その稚拙な出来に嘲笑が漏れる。
ああ、むかつく。むかつくなあ。
爆弾はね、わたしにとって一番自信がある分野なのに。
こんな粗末な使い方されると、腹が立ってきちゃうなあ。
――殺してやりたいくらい。
誰も周りに居ないけど、わたしは呟く。
「……ねえ、わたし、悪になってもいいよね。むかつく気持ちは、隠さなくてもいいよね。憎んでもいいよね。憎しみを、晴らしてもいいよね……?」
――だって、わたしは人間なんだから。愚かで醜い、生き物、なんだから。
ねえ、そうでしょ?
ねえ、恵夢――。
その10 わたしの心臓は今日も『人』として音を奏でる
teller:ドロッセル=リデル
あのね。
わたし、人間じゃないの。
兵器、なんだって。生体兵器。
人間のように喋って、人間のように考えて、人間のように笑えるよ。
でも、人間じゃないの。所詮は、造られた存在なの。
それ、私だけじゃないよ。そういう施設、この星に沢山あるの。
バトル・ロボイヤルの為に、未来の権力の為に、使い捨てで沢山の命が造られてるの。
それでね。
――人間じゃないから、わたしの命に価値なんて、無いんだ。
死ぬこと? そんなの怖くないよ。
わたしが死ぬ時って、それってさ。わたしっていうモノに、生きる意味がなくなったってことになるでしょ。
処分。施設の人たちはそう言ってたよ。役に立たない子は、処分されちゃうんだよ。
だって、毎日毎日、周りのわたしと同じイキモノが、少しずつ消えていくの。
『処分』っていう行為だけじゃ、命が失われた実感は無かったよ。だってわたしはその現場を見てないから。
見たこともないものを完璧に想像するって、難しいでしょ? そういうことだよ。
わたしの命に、価値なんて無い。
わたしたちの命に、価値なんて無い。
だからわたし、わかんないの。命の重みとか、尊さとか、何もわかんない。
人が死んでも、人が苦しんでるのを見ても、あの真っ赤な液体を見ても、わたし、何も感じないの。
そういう世界だったからそういう価値観になって、どんどん自分がホンモノの人間から遠ざかっていくことだけは、不思議と何となくわかって。
命の重みがわからないから、命を奪う罪の意識を、教えられなかったから。
いっぱいいっぱい、練習させられたの。命を奪う、練習。
ここで躊躇ってたら、戦えないんだって。処分されちゃうんだって。
わたし、死ぬのは怖くないよ。さっきも言ったでしょ。
わたしに価値なんてない。わたしはただの兵器。偉い人たちの操り人形。戦う為だけの存在。
価値も意味も何もないけど――わたしね。
臆病者にだけは、なりたくなかったんだ。弱い生き物には、なりたくなかったんだ。
自分の命なんて別に大切なんかじゃないけど、みすみす他の誰かに好きにさせてやるほど、どうでもいいわけでもなかったの。
多分だけどね。
わたしには何もなかったから、わたしは何も持ってなかったから。
死にたい時に死にたかったんだと思う。それだけは、他の人に決められたくなかったんだと思う。
気付けば、わたしの手は血でべったりになってた。
常に爆炎に包まれて、顔中体中煤だらけで、煙だらけで。
爆弾を扱う能力値がわたしは高いんだって、施設の人たちの噂話がたまに聞こえてきたっけな。
じゃあビッグバンダーのファイターに選ばれなくても、爆弾を使った暗部の存在として、とかなら、生きる意味を貰えるかな、なんてぼんやり考えて。
ただただ息をして、ただただ規則的な心臓の音を聞いて、他人を傷つけて、どんどん手が真っ赤になって。洗っても洗っても赤がわたしから消えてくれない気がして。
そんな時だよ。
わたし、貴女と出会ったの。
わたしのサポーターとして『適合』したからって理由で私の前に連れてこられた、一般人の女の人。
貴女の最初の表情は良く覚えている。だって、どんな言葉を尽くしても言い表せない表情をしていたから。
悔しいとも違う、怒りとも違う。負の感情だらけの表情ではあったけど、不思議と温かい、貴女だけの表情。初めて見る、かお。
その日もわたしは、煤だらけで、煙臭くて、手は相変わらずべったりな赤一色で。
それでも貴女は、わたしの手を何の躊躇いもなく取ってくれたね。
貴女の綺麗な手が、どんどんわたしの赤に染められていく。貴女が私に、侵されていく。
それでも貴女は、綺麗なままだった。凛と咲くように、堂々と、私の瞳を見つめてくれた。
「……さわんない方がいいよ? わたし、バケモノだから。貴女を穢しちゃうわ」
親切心、なんてわたしには似合わない理由からくる言葉でそう忠告したのに。
貴女はわたしの言葉に凄く苦しそうな表情を浮かべて。
でも、一度たりとも、貴女はこんなわたしから、こんなバケモノから目を逸らさなかった。
「バケモノじゃ、ない」
貴女の声が、わたしに届く。
誰の声も言葉も届かなかったのに、貴女の声が、わたしの奥の奥まで届く。
「いいか、おめーは、人間なんだ。人間、なんだよ。あたしと同じ。同じなんだ」
ずっと、見つめ合っていた。見つめ合ったまま、貴女は何度もわたしに繰り返した。
届け、届け、と貴女の心の叫びを、確かに聞いた気がした。
「人間、なんだよ。おめーは。ちゃんと、人間なんだ」
そう言って、貴女はわたしを抱き締めてくれて。
知らない体温。知らない心臓の鼓動。全部が、知らない優しさ、温かさ。
急速に、急激に湧いて来た身を焦がす熱烈な感情は、わたしの知らない感情だったけど、その時わかったことがあるの。
わたし、貴女と出会って初めて『人間』になった。
……ねえ、貴女はわたしを『人間』にしてくれたよ。
――ねえ、恵夢?
〇
「ふふ……あはははっ」
ああ、おっかしい
わたしが爆破テロの容疑者、かあ。
確かに爆弾の扱いは得意。
確かにこんな世界、大っ嫌い。
許されるのなら、全部燃やし尽くしてズタズタにしてしまいたい。
でもね、違うよ。頭でっかちの大人たちは誤解してる。
わたし、そんな不毛なことしないわ。
自分から恵夢を悲しませるようなことなんてしない。
自分から恵夢と引き離されるような真似は、死んでもしない。
それにわたしにだって一応美学はある。
わたしは『悪』のカテゴリに入るだろうし世界を壊したいけど、理想の壊し方のパターンの中にこんな拙い計画は一個も入ってないの。
お気に入りのぬいぐるみの手を引きながら、普段より寂れた雰囲気の街を歩く。
おおかた皆、臨時ニュースを警戒して家に引きこもっているんだろう。
馬鹿みたい。どうせ死んじゃう時は死んじゃうんだから、死ぬ可能性があるなら最期は好きな場所で過ごせば良いのに。
自分で自分から自由を奪うなんて、馬鹿みたい。笑えてきちゃう。この世界には、どうしてこんなに愚かな人たちが多いんだろう。
わたしは、『悪』の人間。『悪魔の娘』って言ってもらっても別にいいかな。悪魔が人間を名乗っちゃいけないルールはないもの。
でもわたし、恵夢に出会ってようやく人間になれたの。
それまでわたしには、何も無かったの。心がほとんどなくて、無知で、人形みたいで、でもいっちょまえに命に対するみみっちい反骨精神はあって。
でも今は違う。
わたしは、『人間』。恵夢とおんなじ存在。大好きな恵夢と、お揃いの生き物なの。
『人間』になって気付いたこと、沢山あるわ。
あの施設はまともじゃなかった。あの施設で働いていた大人たちは、あの施設を黙認していた『上』の人たちは、私よりも『人間』とは程遠い下等で下劣な存在だって。
わたし、いっぱいひどいことされてきたよね。
――わたし、泣いていいよね。
――わたし、怒っていいよね。
だってわたし、『人間』だもの。負の感情を持たない存在なんて、そんなの『人間』じゃない。『神様』とか『聖母』とか、そういう気持ち悪いくらいにお綺麗な存在のことを指す。
醜いから人間なの。どろどろしてるから人間なの。わたし、もっと人間になりたいの。
わたし、悪くないわ。
わたしが与えられた苦しみを、世界に返してやりたいだけ。世界に思い知らせてやりたいだけ。
こんな生々しい復讐心、『人間』みたいな複雑な思考回路を持つ存在じゃないと知らないでしょう?
だからわたし、『悪』になるの。ひどいこと、いっぱいしてやりたいの。
完全な、人間になる為に。わたしは人間らしい心が欲しい。
ちゃんとした人間として、愛している人に愛してるわって言いたいじゃない。
恵夢を、愛したいの。恵夢が目覚めさせてくれたわたしとして、恵夢を愛したいの。
「ほんっと、センス無い……」
道を歩いて不発弾を見つけて、その稚拙な出来に嘲笑が漏れる。
ああ、むかつく。むかつくなあ。
爆弾はね、わたしにとって一番自信がある分野なのに。
こんな粗末な使い方されると、腹が立ってきちゃうなあ。
――殺してやりたいくらい。
誰も周りに居ないけど、わたしは呟く。
「……ねえ、わたし、悪になってもいいよね。むかつく気持ちは、隠さなくてもいいよね。憎んでもいいよね。憎しみを、晴らしてもいいよね……?」
――だって、わたしは人間なんだから。愚かで醜い、生き物、なんだから。
ねえ、そうでしょ?
ねえ、恵夢――。
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