貴方は俺を愛せない

和泉奏

文字の大きさ
上 下
173 / 308
甘くて、痛くて、泣きたい

20

しおりを挟む




襞がカリに引っ掛かってまくられ、ゴリゴリ前立腺を潰されながら臓器を引きずり出される感覚。


「いぐ、も、また、いぐ、いっ、ちゃ…――っ、」


ひくん――っ、


「ぁ、あ゛…っ」


長い絶頂。
中も外も痙攣がとまらない。

深イキをしながら、全身をガクガクさせている最中、


「んァ゛あ?!!いっで、る、いま、いっで、るっ、にょ、ば…っ、も、やら゛ってぇ゛ぇ゛っ、」 


色気を滲ませた余裕のない表情で、律動をやめることなく、さっくんがオレの腰を掴んで目が眩むような速さで腰を打ち付けてきた。

おかしくなっちゃうんじゃないかってぐらいに襲ってくる快感に、ぎゅっと目をつぶる。
パンパンずちゅヌチュ!と肉のぶつかる音を立てながらナカを濡らす我慢汁と分泌液を泡立て、襞をこねくり、何度も結合部の距離をゼロにし、ぴったりとくっつけては腹の奥を抉って押し込んでくる。


「ぃ、ぁ、」

「…っ、」


ドンッと一気に奥まで突き上げられた瞬間、一際全身がしびれ、身体がピンと跳ね上がった。
イク寸前、ペニスを奥にはめた状態で、さっくんの腰に足を巻き付け、ぎゅうっと羽交い絞めにしてしまう。
オレもぎゅって抱きしめられながら突き上げられたまま、信じられないほど奥深くに、ドクドクって得体のしれないものが注ぎ込まれている。


「ぁ、ア゛…っ、」


肚の最奥に埋められ、たっぷりと熱い飛沫を吐き出している肉棒をぎゅーっと締め付け、更に注がれる白濁液にまた痙攣する。

全く隙間がなく、ぴったりと結合部が密着している。
まるで吸盤が付いているように内部が収縮し、それに伴って相手も軽く痙攣して奥深くに射精しているのがわかった。
出し終わると敏感な内壁を刺激し更なる反応を堪能するために腰を軽くピストンされ、これでもかってほどまだ奥にごりごり擦りつけられる。
頭がおかしくなりそうなほど気持ちよくて、じょろじょろっと尿道口から再びあったかいおしっこが漏れた。

は、は、って虫の息のなりながら、抱きしめられたまま、ぼうっとうつろに見上げる。


「…これ、おしりのなか、あついの…、なに…?」


前立腺を圧迫しながら、今も小さく脈打ち、大量の熱が肚を満たす。

…少し考えればわかりそうなのに、まったく頭が働かなかった。

熱をまじまじと感じ、…それが終わっても、性器を抜かずに腰をゆすってナカに出したものをぐちゃぐちゃに掻き混ぜられれば、敏感すぎる身体が反応して声が漏れる。

…と、少しして動きが、止まった。


「……どう、したの…?」


驚き、軽く小首を傾げる。
律動が止まったからじゃない。

…オレを抱きしめるさっくんの身体が、震えている。


「さっくん…?」


気持ちいいからとか、そういう理由じゃないのは、なんとなくすぐにわかった。


「…泣いてるの…?」


髪を、撫でてみる。
そうすれば、ぎゅうっと抱き締めてきて、ふるふると首を横に振った。

それが、凄く弱ってる子どもっぽい仕草で、心配になる。

ゆっくりと頭を上げたさっくんは、
…目に涙の膜を張り、オレから顔をそらした。


「…思えるはず、ないじゃないですか」

「ぇ、?」


少し睨むようにして、長い睫毛を軽く伏せる。


「貴方を、誰かの代わりだなんて、」

「……っ、」

「…貴方がいるのに、それ以上に誰かのことを想うなんて、できるはずないじゃないですか…っ、」


苦しそうに、辛そうに、

…震える声で吐き捨てるようにして叫ぶ。


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。 ※(3/14)ストック更新終わりました!幕間を挟みます。また本筋練り終わりましたら再開します。待っててくださいね♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜

トマトふぁ之助
BL
 某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。  そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。  聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

処理中です...