貴方は俺を愛せない

和泉奏

文字の大きさ
上 下
167 / 308
甘くて、痛くて、泣きたい

14

しおりを挟む




恋人繋ぎみたいにぎゅって握ってる手とは別に、再び肚を水音を激しく立てながら掻き混ぜてくる数本の指。


「あ、あ、ぅ…っ、」


ビクッ、ガクガクっ、
体中が自分の出した白い液体でドロドロだった。

ぼんやりと目を開ければ、オレを押し倒しているさっくんの手が下着を軽く下におろしていて、…そうすれば、彼の勃起した状態の形の良いちんちんが現れる。

何度見ても、無意識に息を呑んでしまう。

亀頭が大きくてカリも張っているさっくんの”そこ”。
それに竿が長くて皮もズル剥けで、これこそ大人の男のちんちんって感じで、…やっぱり涼のとは全然違った。

いや、ちんちんって呼び方じゃ足りない。

………なんていうか、まさしく『ペニス』だった。


「っ、ふ、ん、ん」


頭を寄せられ、唇が重なる。
背中に回った腕でぎゅうって抱き締められた。
そうすれば大きく開いているオレの股の間にさっくんの重くて硬いモノの感触が擦れる。
お腹も、ちんちんもお尻も全部ヌルヌル精液で蕩けてるから、その勃起した熱が柔らかく薄い肌に押し付けられる感触に身をよじる。
腰を軽く揺すられれば、一緒にオレも上下に動き、ビクビク小刻みに震えながら声を漏らした。


「…ぅ、さっく、さっく、ん…っ、」

「怖いなら、たくさん頭をよしよししてあげますからね」

「っ、ぁ、」


言葉通り、頭を撫でてくれる。
少しだけ、その温かな手の感触に身体の緊張が緩む。


けど、


さっくんにとって…オレが今…桃井の代わりってことは、やっぱり涼の言ってたことは正しくて、

さっくんはやっぱり桃井とこういうことをしてたんだって、実感して


「…っ、」


同時に、
自分が、涼としていた行為の異常性にも気づく。

でも、それをさっくんは家族であるオレとしようとしてて、


(…その、大事な行為を、桃井が今いないから、だから…オレを、桃井の代わりにするのか…、?)


疑問はたくさん浮かぶのに、さっくんの愛撫が気持ち良すぎてビクビク痙攣する身体。


「ぅ、は、ぁ、ひ、ひ、ふ、」


こうして抱き締められて、腰をゆすられてキスされていると、…自分の今求めているものが、自然とわかってしまう。

ドロドロに溶けて、蕩けて、…もう充分すぎるぐらいに解れている肚が、きゅんきゅん物足りなさそうに疼いている。


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜

トマトふぁ之助
BL
 某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。  そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。  聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。 ※(3/14)ストック更新終わりました!幕間を挟みます。また本筋練り終わりましたら再開します。待っててくださいね♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

処理中です...