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甘くて、痛くて、泣きたい
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しおりを挟む信じられなかった。
ありえない。
こんなこと、さっくんが言うわけない。
「うそ、だろ…?じょうだん、だよな…?」
「……」
笑って、「嘘ですよ」なんて返ってこない。
さっくんが何を言っているのか、
信じたくなくて、
理解したくなくて、脳が拒否をする。
「ぃ゛っああっ、ひぐぅっ、んひぃ゛゛っ、」
イッたばかりでビクビク脈を打って敏感すぎるそこを加減なしに強弱をつけて揉みしだかれ続け、ぶわっと大量の汗が出て、息ができなくなる。
空気に触れる表面積が増え、上も下もパジャマが最早意味を成していなかった。
「…嫌なら、本気で拒んでください」
「っ、ひ、ん、ひっ゛、」
できない。
桃井の代わりなんて、できるわけない。
けど、オレがさっくんを、何度も拒めるわけもなくて。
前に家で、痛くて怖い大人なキスをしてきたときも
保健室でまるでオレで遊んでるようなキスをしてきたときも、
全部、すっごく、すっごく頑張って拒んで、でも結局さっくんが離れちゃうくらいなら受け入れればよかったのかなって、拒絶しなければよかった、って悩んで、必死に考えた。
もしこれでオレが拒んだら、どうなる…?なんて不安になるから、前ほど強い拒み方もできない。
(…そんなの、さっくんが一番わかってるくせに)
「ず、る、ぃ…っ、」
「何が?」
「…っ、わかってて、やってる、だろ…っ、」
手慣れた動作でズボンと下着を脱がされ、涙を散らしながら、ちんちんに無理に与えられる激しい快感に悲鳴を上げた。
必死に手の動きから逃れようと腰を前後に揺さぶって突き出し、ぶるぶる跳ねながらどうにか手足を動かす。
そうすれば、邪魔だというように足を掴まれてぐっと上に持ち上げられた。
膝を折り曲げて身体の側面につくほど持ち上げられる。
泳いでいるカエルをひっくり返したみたいな恰好にされて
…それに、股の間にいるさっくんに見下ろされてることで余計につらくて、泣きながら顔を隠す。
「や、だ、拡げ、」
「この体勢…貴方にお似合いで、大変可愛らしいです」
「あひ、ひ、ひん゛ん゛っ、」
びゅるっ、びゅるるっ、びくんびくんっ、
足を上げさせられたまま空いた方の手で無防備になったちんちんを擦り上げられまくって何度もイった。
腹の上が、下腹部が、腰が、尻が、全部ドロドロした自分の精液で汚れていく。
「夏空様は、香織よりイキ方が激しいですね」
「っ、」
比べてる。
…さっくんの目の前にいるのはオレなのに。
今触れてたのはオレなのに、
(なんで、桃井のことばっかり考えてるんだよ…っ、)
精液で濡れた指を舌で舐め、目を細めて冷たく微笑むさっくんに、…したくないのに、想像してしまう、
どんな風に桃井としていたのか。
桃井は、さっくんはどんな表情をしてたんだろうって、勝手に、思い浮かんできて、
「ぅ、ああ、くら、べる…っ、の、や、だぁ…っ、」
涙を流していやだ、やだと首を振る。
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