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正孝の言葉と常識と
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しおりを挟む◇◇◇
……その後、またお風呂にいれてもらって、毎日してもらってるように隅々まで身体を洗ってもらった。
「なーなー、ほんとにオレがおしっこに溺れかけてたとき、罪悪感てきなのあった?」
「……はい」
「なんか間が怪しい」
「…正直に申し上げますと、…滅茶苦茶萌えまし」
「…っ?!わー!!もういい!やめろ。やめてください」
みたいな会話をしつつ、一緒におっきなお風呂に入り、
その日のさっくんの『御主人様成長記録』の写真の枚数じつははんぱない量で、アルバム一冊分にもなったという話を聞いてぎょっとしたりして。
それから、次のちんちん授業はいつかと聞くと、
「……その、やり方を教えてほしい…というお願いは、お受け致しかねます」
「なんで?」
オレの髪をドライヤーで乾かし終わったさっくんにブラシで髪を解かしてもらいながら、気まずそうに逸らされた視線に、こてんと首を傾げる。
「………もし、夏空様がご自分でできるようになられてしまわれては…困るのです」
「困る、って、どうして、」
「………」
「…さっくん…?」
なかなか答えないさっくんの服の裾をくいくい引く
…と、
「……俺の存在意義が薄くなるからです」
「…っ、」
…小さく、またそんな台詞がぽつりと零された。
オレの髪から手を離し、太ももの上に手を置く。
俯いたさっくんの前髪が、目元に暗い影を落とした。
「そもそも、どうして今日はご自分でシようだなんてお考えになられたのですか?」
「……どうして、って…」
聞かれても…ただ皆を見返したかったのと、…さっくんに褒めてもらいたかったからとしか言えなくて。
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