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修学旅行
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しおりを挟む「……」
ふわふわとした思考の中、ふいに目が覚めた。
本当に、それは夢から覚めたというより、目を開けたって感じだった。
「…(暗い…)」
ずきずきと痛む頭で、ぼーっと見たことない木で出来た木製の天井を見上げて、ここどこだっけと考えて。
周りを見回せば、同じ部屋の男子が何人か少し離れた場所に敷かれた布団の上で穏やかに寝ているのが見えた。
…確か、おれなんか変な感じになってた、ような…。
ゆっくりと徐々に記憶が鮮明に戻ってくる。
えっと、確か…女子からチョコ貰って、
そっか。
(おれ、ウイスキーボンボンなんかで酔ったんだ…)
自分が思いのほか、アルコールに弱いことを知ってため息をつく。
飲んだことないけど、なんとなく強かったら格好いいと思ってただけに残念な気持ちになった。
「…――ッ!」
腹のあたりにある何かが動いたような気がして、びくりと肩が跳ねる。
「…っ、何…っ、」
若干まだ寝ぼけながら、せめて首だけでも動かして振り返ろうとすると腹を抱くようにされてる腕の力が強まって。
(え…、)
おれの背中と密着するように、何か人の体温のようなものを感じる。
「…だ、」
誰かに後ろから抱きしめられてることに気づいて、青ざめた。
怖くて、少し震えながら声を喉の奥から絞り出す。
「まーくん」
「あ、蒼、くん?」
誰、と声を少し上げて振り返ろうとすれば、頭のすぐ後ろで囁くような凛とした綺麗な声が聞こえた。
その間もぎゅううと抱き枕にするように強まる腕の力に、「え、え?」となんでこんな状況になっているのか訳が分からなくて混乱する。
でも、それが知ってる人で、蒼くんだとわかって、ほっと安堵の息を零した。
緊張で強張った身体から力を抜く。
知らない人で、もし変な人だったらどうしようかと思った。
それでも、この構図はなんか変だとは思うけど。
「……」
「あの、蒼くん?」
寝ぼけてるのかな。
しばらくたっても離れてくれないので、どうしよう無理に拒絶するのも酷い気がすると迷う。
でもとりあえず離してもらえないかと声をかければ、拒むようにぎゅっと腹に回された腕で抱きしめられる。
…ちょっと苦しい。
「”蒼くん”って何?」
「え…?」
むすっとしたような口調で、そう呟かれて。
あれ、名前間違えたかなと首を傾げると、
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