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四話、【夢か現実か】(流羽ver)
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しおりを挟む身体中、特に孔と腰に痛みが走ったけど、それを気にもせずに全ての服を脱いだ。
(…あれが、全部ゆめ…?犬に会ったことも……?)
確かに下を見れば、特に変わったところはなかった。
あれ自体が全て本当に嘘だったかのように、いつも通りだ。
倒れたときに強く打ったはずの肩にも、目立った打撲痕はない。
ぺたぺたとお腹、尻、足、思いつくところは全て触って確認してみる。
でも、
「…ない」
…どこにも、跡がない。
こんなんで、俺の言うことを信じろっていう方がおかしい。
…じゃあ、本当にあれは全部夢だったのかな。
でも、そうだとするなら
「どうして、…体が痛いの…?」
「……」
獣に噛まれたような痕はないけど、たくさん叫んだ後みたいに喉が痛い。
声が枯れてて、筋肉痛みたいに全身も、お尻の穴も若干の甘さを残しつつも怠いのと痛いのが残ってて。
はだけた服のまま、ベッドの隣で横になっている優さんを頼りなく見下ろす。
…と、
「…なんでって、」
むっと機嫌を損ねたらしい表情に変わってしまい、焦る。
どうしてそんな顔をするのか、それすらわからなくて困惑していると優さんが身体を起こした。
手を掴み、抱き寄せられる。
「…っ、」
「…忘れちゃった?」
「へ、?っ、ん、…ちょ…ッ、ゆう、さ、…」
頬を染め、慌てて身体を離そうとするとその手首を掴まれ、動きを封じられた。
髪を指で掬われ、頬を撫でられ、首筋に吐息を吹きかけられながら、やわらかい感触が肌に這わせられる。
頬に触れた手がすすっと顔の輪郭をなぞり、唇に触れてきた。
「…っ!んむ、ふ…ッ、」
閉じた唇をこじ開けるように指を口の中に滑りこませられる。
拒絶するわけにもいかないし、舌を邪魔にならないようにと指で触れられる場所から逃がしていれば「舐めて」と怪しい笑みで指示された。
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