216 / 228
本編
第203話 マヨイは依頼を受ける。
しおりを挟む
前話、一部設定が矛盾していたので修正しました。
アイン家の前当主を暗殺したのは家宰ではなく分家当主(現当主の叔父)でした。申し訳ありません。
───────────────
⚫︎マヨイ
ウォルターが抵抗球を持ったメイドを連れて戻って来たのは、シーリーが僕に向かって手袋を投げつけてからすぐのことだった。
「……ウォルター様。この男と決闘することになりましたので訓練場をお貸しください」
「いや、お前は何を言ってるんだ?」
メイドが机の上に抵抗球を乗せると恭しく一礼しながら部屋を後にするのを見計らって発言したシーリーの言葉にウォルターはだいぶ驚いた様子だ。
「僕は決闘を受けるとは一言も言ってないよ」
「お前は私の投げた手袋を受け取ったじゃないか!」
「手袋を投げた?シーリーが?」
「彼女は何やら僕に不満があるみたいでね。いきなり"私はお前が気に入らない"と文句を言われた挙句、子どもが癇癪でも起こしたかのように手袋を投げつけてきたんだ」
シーリーがポロッと秘密っぽいのを喋ってしまったこととか、その口封じのために決闘を申し込んできた事を秘密にするとこうなる。
「それが事実なら貴族の子女としても私の護衛としても許される対応ではないな。シーリー、何か異議申し立てはあるか?」
「……そ、それは……ひ、卑怯だぞ!」
ウォルターとの関係を悪化させたくない僕としては最大限にシーリーを庇っているつもりだ。
「もういい」
「叔父様!」
「職務中は名前で呼べと言っているだろう。もうだいたいの事情は察した。どうせシーリーが何かしらの秘密を不用意に漏らしたのを誤魔化すために決闘を吹っ掛けたんだろ?」
ウォルターが呆れた様子でシーリーに視線を向けた。
どうやらシーリーの暴走はこれが初めてというわけではないらしい。
「…………はい」
「マヨイ、何を聞いた?」
「アイン家の分家の当主が娘を人質取られて前のアイン家当主を殺害したこと。その裏で糸を引いていたのがウォルターと敵対している派閥の貴族であることだね」
「はぁ……いや、それなら例の件はシーリーではなくマヨイに依頼するか」
「ウォルター様!?」
「依頼って?」
「3日後にアイン領の領都で闘技大会が催されるのは知ってるいるか?」
「知ってるし、ギルドの仲間と参加する予定だよ」
「その大会にメアリー・アインが出場することは?」
メアリー・アインは今のアイン領の領主だ。
掲示板では保護欲を誘う容姿も相まってかなり人気を集めている。
「アインの今の領主ですよね。闘技大会に出るってことは戦えるんですか?」
「戦えるもなにも王国でも有数の戦士だぞ!? 何故そんなことも知らん!」
「シーリー。次に許可なく口を挟んだら実家に戻すぞ」
「え、ダメ、それだけはっ!」
「なら口を挟むな」
「は、はぃ……」
「シーリーも言っていたように彼女は強い。そして見た目の幼さとは裏腹に他の貴族の息のかかった親類を皆殺しにする苛烈な性格をしているが、処断した親族の資産を領民に還元したことでアイン領は大した混乱もなく落ち着いている。それに加えて派閥内の発言力も維持していることから政治手腕も一流と言えるだろうな」
それ山賊や盗賊の話ではなく領主の話なんだよね?
まだ若いらしいけど本人だけでなく部下も優秀なのかな?
「ただアイン領前当主の死んだ後、その娘であるメアリーを息子と婚約させようと画策していた貴族が逆恨みしていてな。何をトチ狂ったのか闘技大会中に事故を装って暗殺するよう手勢に指示を出したらしい」
「国でも有数の戦士なんですよね?」
「だからマヨイには暗殺者をメアリーから守って欲しい」
「え」
メアリーが暗殺されそうになってるという話なのにメアリーから暗殺者を守るってどういうこと?
「説明しよう。まず闘技大会では殺人は禁止されている」
「はい」
「そこで暗殺者とは言っても参加者を領主が殺したとあっては外聞が悪い」
「それは、まぁ……分かるけど仕方ないんじゃ……」
「その暗殺者が貴族の庶子であったら? そしてメアリーの元にはそれを知らせる手紙が大会開催前に届いていたら?」
「……メアリーが意図してその庶子を殺したように見える?」
「そうなる。実際に手紙が届くのは大会の予選の最中になるだろうが、そこら辺のズレはいくらでも誤魔化す方法がある」
暗殺は暗殺でも社会的に暗殺するってことか。
それにしても自分の子どもを謀略の捨て駒にするとかえげつないことするなぁ……
「ならメアリーにそれを教えればいいんじゃ……」
「私はメアリーというかアイン家から嫌われていてな。もし教えたところでトラブルになるのが目に見えているんだ」
「自分を嫌っている相手を助けるの?」
「もし今回の謀略が成功すればアイン領は間違いなく荒れる。そうなれば隣接するエイト領も相応の被害を受けるだろう。それは許容できない」
そういうのもなのか。
そういう設定なんだろうけど領主も大変だな。
「でも予選の組み合わせはランダムだから上手くカチ合うか運任せになるよな?」
「そこはウチの手勢が裏から手を回すから安心してくれ」
これ絶対にアイン家の中にウォルターの手勢が紛れ込んでるよね。これくらいは敵対派閥が相手なら当然なのかもしれないけど、その手勢を使って止められるんじゃないの?
「ちなみに潜入させている手勢は戦闘力はからっきしだから期待するなよ?」
潜入って言っちゃったよ!?
でも、そういうことなら仕方ないか。
「上手くいくか分からないよ?」
「そこは期待してるよ」
なるほど。ウォルターとしては今回の件が上手くいくのがベストだけど、別に僕が失敗しても次善の策があるのか。
「なら僕は報酬に期待させて貰うよ」
「それは期待してくれていいぞ。……そうだな、マヨイが闘技大会で優勝したら更に追加で報酬を支払うっていうのはどうだ?」
「いいの?」
「もちろんだ。闘技大会でエイト領に拠点のあるギルドのギルドマスターが優勝すればメアリー嬢にはちょうどいい嫌がらせになるしな!」
そう言って笑い声をあげるウォルターだけど、その目は全く笑っていなかった。
───────────────
お読みいただきありがとうございます。
シーリーちゃん(15)九死に一生を得る。
アイン領の荒廃によるエイト領の被害を未然に防ぎつつ、アイン領の領主の面目を潰して貸し借りを無くそうとか思っている腹黒領主がこちらになります。
アイン家の前当主を暗殺したのは家宰ではなく分家当主(現当主の叔父)でした。申し訳ありません。
───────────────
⚫︎マヨイ
ウォルターが抵抗球を持ったメイドを連れて戻って来たのは、シーリーが僕に向かって手袋を投げつけてからすぐのことだった。
「……ウォルター様。この男と決闘することになりましたので訓練場をお貸しください」
「いや、お前は何を言ってるんだ?」
メイドが机の上に抵抗球を乗せると恭しく一礼しながら部屋を後にするのを見計らって発言したシーリーの言葉にウォルターはだいぶ驚いた様子だ。
「僕は決闘を受けるとは一言も言ってないよ」
「お前は私の投げた手袋を受け取ったじゃないか!」
「手袋を投げた?シーリーが?」
「彼女は何やら僕に不満があるみたいでね。いきなり"私はお前が気に入らない"と文句を言われた挙句、子どもが癇癪でも起こしたかのように手袋を投げつけてきたんだ」
シーリーがポロッと秘密っぽいのを喋ってしまったこととか、その口封じのために決闘を申し込んできた事を秘密にするとこうなる。
「それが事実なら貴族の子女としても私の護衛としても許される対応ではないな。シーリー、何か異議申し立てはあるか?」
「……そ、それは……ひ、卑怯だぞ!」
ウォルターとの関係を悪化させたくない僕としては最大限にシーリーを庇っているつもりだ。
「もういい」
「叔父様!」
「職務中は名前で呼べと言っているだろう。もうだいたいの事情は察した。どうせシーリーが何かしらの秘密を不用意に漏らしたのを誤魔化すために決闘を吹っ掛けたんだろ?」
ウォルターが呆れた様子でシーリーに視線を向けた。
どうやらシーリーの暴走はこれが初めてというわけではないらしい。
「…………はい」
「マヨイ、何を聞いた?」
「アイン家の分家の当主が娘を人質取られて前のアイン家当主を殺害したこと。その裏で糸を引いていたのがウォルターと敵対している派閥の貴族であることだね」
「はぁ……いや、それなら例の件はシーリーではなくマヨイに依頼するか」
「ウォルター様!?」
「依頼って?」
「3日後にアイン領の領都で闘技大会が催されるのは知ってるいるか?」
「知ってるし、ギルドの仲間と参加する予定だよ」
「その大会にメアリー・アインが出場することは?」
メアリー・アインは今のアイン領の領主だ。
掲示板では保護欲を誘う容姿も相まってかなり人気を集めている。
「アインの今の領主ですよね。闘技大会に出るってことは戦えるんですか?」
「戦えるもなにも王国でも有数の戦士だぞ!? 何故そんなことも知らん!」
「シーリー。次に許可なく口を挟んだら実家に戻すぞ」
「え、ダメ、それだけはっ!」
「なら口を挟むな」
「は、はぃ……」
「シーリーも言っていたように彼女は強い。そして見た目の幼さとは裏腹に他の貴族の息のかかった親類を皆殺しにする苛烈な性格をしているが、処断した親族の資産を領民に還元したことでアイン領は大した混乱もなく落ち着いている。それに加えて派閥内の発言力も維持していることから政治手腕も一流と言えるだろうな」
それ山賊や盗賊の話ではなく領主の話なんだよね?
まだ若いらしいけど本人だけでなく部下も優秀なのかな?
「ただアイン領前当主の死んだ後、その娘であるメアリーを息子と婚約させようと画策していた貴族が逆恨みしていてな。何をトチ狂ったのか闘技大会中に事故を装って暗殺するよう手勢に指示を出したらしい」
「国でも有数の戦士なんですよね?」
「だからマヨイには暗殺者をメアリーから守って欲しい」
「え」
メアリーが暗殺されそうになってるという話なのにメアリーから暗殺者を守るってどういうこと?
「説明しよう。まず闘技大会では殺人は禁止されている」
「はい」
「そこで暗殺者とは言っても参加者を領主が殺したとあっては外聞が悪い」
「それは、まぁ……分かるけど仕方ないんじゃ……」
「その暗殺者が貴族の庶子であったら? そしてメアリーの元にはそれを知らせる手紙が大会開催前に届いていたら?」
「……メアリーが意図してその庶子を殺したように見える?」
「そうなる。実際に手紙が届くのは大会の予選の最中になるだろうが、そこら辺のズレはいくらでも誤魔化す方法がある」
暗殺は暗殺でも社会的に暗殺するってことか。
それにしても自分の子どもを謀略の捨て駒にするとかえげつないことするなぁ……
「ならメアリーにそれを教えればいいんじゃ……」
「私はメアリーというかアイン家から嫌われていてな。もし教えたところでトラブルになるのが目に見えているんだ」
「自分を嫌っている相手を助けるの?」
「もし今回の謀略が成功すればアイン領は間違いなく荒れる。そうなれば隣接するエイト領も相応の被害を受けるだろう。それは許容できない」
そういうのもなのか。
そういう設定なんだろうけど領主も大変だな。
「でも予選の組み合わせはランダムだから上手くカチ合うか運任せになるよな?」
「そこはウチの手勢が裏から手を回すから安心してくれ」
これ絶対にアイン家の中にウォルターの手勢が紛れ込んでるよね。これくらいは敵対派閥が相手なら当然なのかもしれないけど、その手勢を使って止められるんじゃないの?
「ちなみに潜入させている手勢は戦闘力はからっきしだから期待するなよ?」
潜入って言っちゃったよ!?
でも、そういうことなら仕方ないか。
「上手くいくか分からないよ?」
「そこは期待してるよ」
なるほど。ウォルターとしては今回の件が上手くいくのがベストだけど、別に僕が失敗しても次善の策があるのか。
「なら僕は報酬に期待させて貰うよ」
「それは期待してくれていいぞ。……そうだな、マヨイが闘技大会で優勝したら更に追加で報酬を支払うっていうのはどうだ?」
「いいの?」
「もちろんだ。闘技大会でエイト領に拠点のあるギルドのギルドマスターが優勝すればメアリー嬢にはちょうどいい嫌がらせになるしな!」
そう言って笑い声をあげるウォルターだけど、その目は全く笑っていなかった。
───────────────
お読みいただきありがとうございます。
シーリーちゃん(15)九死に一生を得る。
アイン領の荒廃によるエイト領の被害を未然に防ぎつつ、アイン領の領主の面目を潰して貸し借りを無くそうとか思っている腹黒領主がこちらになります。
32
お気に入りに追加
2,269
あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。

婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売です!】
早ければ、電子書籍版は2/18から販売開始、紙書籍は2/19に店頭に並ぶことと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる