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番外編
クリスマス アイ&ショウの逆鱗と紅茶女
しおりを挟む⚫︎夏間藍香
それは去年のクリスマスイブ、真宵との受験勉強に疲れた私が真宵の妹である暁とゲームをして遊んでいた時のことだった。
「お姉ちゃん、その、負けて悔しいとかないの?」
「悔しいわよ?なら次はハンデなしでやる?」
「え、無理。ハンデはください」
暁のゲームのセンスは本当に宵の妹なのか疑わしいほどに悪い。稀に人間とは思えないような異常なプレイを見せることもあるが本当に稀だ。これくらいなら程度の差こそあれ誰にだってある。
そんな暁が普通に私と対戦して相手になるわけもなく、ゲームシステムでのハンデに加えて自主的な縛りプレイをして初めて勝った負けたの勝負になる。
それでも負ければ悔しいのはゲーマーの性だ。
「そうじゃなくて、なんか『絶対に負けたくない!』って感じじゃないよね。不利な状況で勝ち目がなくなっても兄さんみたいに粘らないというか、なんかあっさりしてるっていうか……」
「そうね、例えば真宵は負けるのが大っ嫌い。負けたら何がなんでもリベンジしようとするし、最後まで勝ち筋を見つけ出すことを諦めない」
「わかる……それで粘られて何度逆転負けしたか」
暁の詰めの甘さも大きいと思うけど言わぬが花よね。
ちなみに暁の勝てそうな機会というのは真宵が相当なハンデを負っているか、そもそも暁に有利な条件のゲームでの話だ。
真宵は基本的に暁に甘いから、暁と対戦する時は可能な限り自分が不利な条件を揃えようとする。まぁ……それでも結局は負けず嫌いを発揮してボコボコにするまでがワンセットなあたり暁も不憫よね。
「そして私には真宵のように勝ち筋を直感で見つけ出して綱渡りする真似はできない。だから自分の負ける可能性を見つけ出して理詰めで排除するようになったのよ」
「結局は同じ負けず嫌いってこと?」
「負けず嫌い、とは少し違う気もするわね。勝ちたいとは常に思っているけど、負けたくないって思った相手は数えるくらいしかいないもの」
「それってお姉ちゃんが『絶対に負けたくない!』って相手がいるってこと?」
「いるわよ」
それは[同世代最強のゲーマー]や[史上最強の女性ゲーマー]など数々の異名を持っていた少女。世界規模の大会において若干13歳という若さでディフェンディングチャンピオン撃破という結果を残したイギリスの誇る神童。
ジュリア・ウォーカー。
私が世界で1番嫌いな紅茶女だ。
「どんな人なの?」
「そうね……うん、私が教えて先入観を持たせるのもよくないわね。私が帰った後にでも3年前のクリスマスの配信を観るといいわ」
⚫︎真崎暁
お姉ちゃんが帰った後、夕飯を食べて自分の部屋に戻った私はパソコンの電源を入れてイヤホンを付ける。いつもは気にならないパソコンが起動するまでの時間がイヤに長く感じるのは期待感の表れだと思う。
「あのお姉ちゃんが"負けたくない"って言う人だもんね」
アイ&ショウの引退配信に参加した人たちは口を揃えて『ショウという名前で神がゲームをしていた』って言っていたそうだ。お兄ちゃんは「有名なバスケ選手を称えた言葉のパロディだからな。さすがに過大評価だよ」と苦笑いしてた。お姉ちゃんはというと「リアルタイムで見る本気の宵はやっぱり格好良かったわよ」と惚気てた。
そんな仮に冗談だとしても神様に例えられたお兄ちゃんの相棒が藍香お姉ちゃんだ。藍香お姉ちゃんが負けたくないと思った相手が気になるのは当然のことだと思う。
「あ、あった。再生っと」
◆
【名無し:うぽつ】
【名無し:待ってた】
【名無し:うぽつ】
この"うぽつ"とは『配信のアップロードお疲れ様です』という意味だ。お兄ちゃん曰く、すごく昔からある配信開始時のコメントの定番(?)らしい。
「いつも観てくれてありがとう!ショウです!」
「初めましての方は初めまして!アイです!」
「「2人合わせてアイ&ショウでーす!」」
今と対して身長の変わらない2人だけど、やっぱり当時まだ小学6年生ということもあって子どもっぽい雰囲気がある。妹としては何か見ちゃいけないものを観てるようで恥ずかしくなってきた。
「今日はクリスマス企画ってことで凄い人を呼んだんだよね。まぁ……アイがセッティングしてくれたから僕は誰が相手なのか知らないんだど」
【名無し:知らないんかーい】
【名無し:アイちゃんのサプライズか】
【名無し:嫌な予感しかしねぇぞ】
「今日のゲストは6月にDFS世界大会で活躍、5位入賞を果たしたジュリア・ウォーカー、イギリス人で今年13歳の女性のプロゲーマーよ。今回はパパの会社で使ってる通訳ソフトをくすねてきたから英語を喋れない私たちもお話できるわ」
「もしもしGHさんですか、おたくに所属するプロゲーマーの娘さんが通訳ソフトを──」
「許可は10分前に取ったわ!」
「えぇ……」
【名無し:10分前ww】
【名無し:あー、ちょっと前に話題になったな】
【名無し:アンジェラ使いだよな】
【名無し:きっつい目した美人】
『もういいかしら?』
「今日はよろしくお願いします」
画面に現れたのは金髪の女の子、というより女性だ。
今の私と同い年とは思えないほどスタイルがいい。少し吊り目だけど整った顔立ちは海外のモデルだって言われても信じたと思う。私が勝っていそうなのは胸のサイズくらいだ。
『よろしく?喧嘩売ってきたくせに礼儀正しいのね』
「待って。アイ、なんて言って招待したの?」
「お前程度で世代最強ゲーマーだなんておこがましい。負かしてやるから私の生配信に出演しろ。お前が1度も負けなければ今年の私たちの収益を全てくれてやる……って日本語で書いた文章をママに英語にしてもらって、そのままメールで送っただけよ」
【名無し:過激すぎぃww】
【名無し:よく出てくれたな】
【名無し:アイとショウは互い以外の同世代に負けた事まだないんやで……】
【名無し:相手は世界5位だぞ】
【名無し:ショウ唖然としてるw】
『私が挑まれた勝負からは逃げることはない。それに恥を晒すためにお金を払ってくれるのですもの、こんな面白いショーはないわ』
「知らない内に僕のおこづかいがベットされてた件について一言」
「反省も後悔もしてないわ。どうせ勝つもの」
『黄色い小猿風情が言ってくれるじゃない』
「食文化後進国の白豚が煩いわね。屠殺するわよ?」
こんな口の悪いお姉ちゃん初めて見た。
配信外で何かあったのかな。
意外にダメージを受けたジュリアさんは少し考えてから反論した。
「……紅茶だけは美味しいわ」
「「だけって……」」
【名無し:昔よりはマシだから(震え声)】
【名無し:味音痴ってわけじゃないから(たぶん)】
【名無し:紅茶だけって……】
【名無し:フイッシュアンドチップスがあるじゃないか】
『紅茶が好きなんだからいいじゃない!』
「僕、あまり紅茶って飲んだことがないけど美味しいの?」
『苦味があっても平気ならダージリンがオススメよ。それと──』
紅茶の豆知識、というかオススメの銘柄や飲み方に関するマシンガントーク。好きなものを聞かれたオタクが興奮して早口になるのと同じ感じだ。こういうのって世界共通なんだね。
「はいはい、さっさと始めるわよ。ボッコボコにしてあげる」
『──はっ、やれるもんならやってみなさい!』
…………………………………
……………………………
………………………
「まだやるのかしら世界5位?」
対戦の内容は一方的なものだった。
藍香お姉ちゃんが使っているのは素早い動きと高い攻撃力が特徴の徒手空拳のキャラクターだ。リーチの短さや打たれ弱さがネックな上、攻撃系の必殺技を一切持っていないため評判は物凄く悪いらしい。
『ふざけるんじゃないわよ、このまま終われるわけがないじゃない!』
対してジュリアさんが使っているのはゲーム内最強とも言われているキャラクターだ。藍香お姉ちゃんが選んだキャラクターに負けているのはスピードだけだと言う、
それなのに藍香お姉ちゃんに勝てないでいる。
【名無し:今ので9連勝か】
【名無し:いや、これジュリアも強いよな?】
【名無し:今日のアイちゃんがおかしいだけ】
【名無し:ショウがめっちゃ暇そう】
「うん、めっちゃ暇。だからジュリアさんがアイに勝てない理由を僕なりに説明するね。まずジュリアさん、たぶんアイの得意なキャラとか立ち回りとか知らずに来たんだと思う。アイは間違いなく研究してただろうから情報アドバンテージの差が大きすぎるんだ」
【名無し:そもそもプリム使いが少なすぎる】
【名無し:予習するの偉い】
【名無し:初見でアイのプリムは無謀】
【名無し:まるで赤い彗◯】
【名無し:スピード厨だしなー】
藍香お姉ちゃんの愛用キャラ、プリムが気になった私は動画再生を一時停止してネットでの評価を調べてみると『転ぶだけで瀕死』『速すぎてアバターを制御できない』『必殺技が全てスピードアップという事故強化(誤字ではない)』など散々な言われようだった。
転ぶだけで体力が7~9割削られる制御が難しいキャラを使うこと自体がネタらしい。なんでもプリムだけでストーリーモードクリアなんて動画まであるようだ。
「次にジュリアさんの使うアンジェラは近距離から遠距離まで対応できる万能キャラだね。特に魔法攻撃による近距離から中距離の制圧力は圧倒的なんだ。
けれど中遠距離の攻撃は基本的に相手を視界に入れないとターゲットにできない仕様だから姿を見失ってる時点で攻撃手段が激減してしまう。もちろんオブジェクトを対象にすれば発動はできるけど、発動した時点で視界にアイがいないからまず当てられないんだよ」
【名無し:だから10戦目はキャラ変更したのか】
【名無し:もう負けたけどな】
【名無し:決着速すぎて草】
【名無し:世界5位だから弱いはずないのに……】
【名無し:アイちゃん、いつもより強くない?】
『なんで?なんで勝てないのよ……』
「で、アイ。なんで喧嘩を売るような真似をしたのさ」
お兄ちゃんの言う通り、藍香お姉ちゃんの態度は最初から好戦的だったのは私も気になる。何か因縁みたいなのがあったのかな。
「だ、だって!この程度なのに『世代最強ゲーマー』とか『史上最強の女性ゲーマー』だなんて名乗ってるのよ!?史上最強の女性ゲーマーには私がなるんだもん!」
【名無し:思ったより子どもっぽい理由で安心したわ】
【名無し:アイちゃんの目標もう達成できてない?】
【名無し:アイちゃんに勝てそうな女性ゲーマーいる?】
【名無し:あと既に俺らの中じゃ世代最強だぞ】
【名無し:だもんかわいい】
「えっと、アイの目標とする"史上最強の女性ゲーマー"はGHに所属していた夏間凪沙のことです。僕の母で、アイからすれば叔母に当たります。小学生でプロゲーマーになった母さんは現役時代、色々なジャンルのゲームの大会に出場して公式戦974勝0敗12引き分けというギネス記録を打ち立てています」
『結婚して公式戦無敗のまま引退したっていう魔女のこと?あんなチート使いを目標にしてるだなんて本当にお子様ね。どうせ身体でも売って勝ち星を稼いでたんでしょ?』
「「は?」」
お姉ちゃんが言い淀んだのはこれのせいか。
旧姓夏間凪沙の現在の名前は真崎凪沙。
私たちのママで藍香お姉ちゃんにとっての人生の目標だ。
そんなママを侮辱されたのに私が比較的冷静なのは画面の向こうで私よりも怒っている人がいるからだろう。というか画面越しでも怖い。
【名無し:血縁関係知らずに言ってるに1票】
【名無し:これはマズイって】
【名無し:なんで鬼子を起こすような真似すんの?】
【名無し:もうだめだぁ……おしまいだ……】
「ねぇ、ジュリアさん。次は僕と遊ぼうよ」
『いいわよ。特殊ルールはいるかしら』
「うん、50回死んだ方の負けってルールはどう?」
『……いいわよ』
「ありがとうございます。あ、もう1つオマケを貰ってもいいですか?」
『なにかしら』
「負けたら相手のお願いを聞くはどうかな?」
『なんでもは無理よ?』
「もちろんだよ」
【名無し:天使の笑顔をした魔王】
【名無し:あ(察し】
【名無し:実際、世界5位ならワンチャンあるでしょ】
【名無し:ショウの目が笑ってないww】
【名無し:逃げて!超逃げて!】
…………………………………
……………………………
………………………
お兄ちゃんによるジュリアを使った遊びは2時間近くに及んだ。再生時間も残り20分を切っている。
お兄ちゃんはまたジュリアさんを追い詰めていた。
「これで50回目だね!」
『嘘よ、なんで、なんで、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!?』
「まだ分からないの?」
『?』
「ジュリアさんが僕より弱いからだよ」
お兄ちゃんは自分の最も得意なキャラを使わず、ジュリアさんと同じアンジェラを使っていた。お兄ちゃんがアンジェラを使っているところなんて見たことがなかったけれど、世界5位にもなったジュリアさんを相手に1回も死んでいない。
お兄ちゃんって、ほんと意味わかんない。
【名無し:ここまで被弾2回】
【名無し:ウッソやろ……】
【名無し:ショウってこんな強かったのか】
【名無し:アイちゃんニッコニコやん】
【名無し:ショウがアンジェラ使うの初めて見た】
「これで僕の勝ちだね。お願いを聞いて貰うよ」
『……………………言いなさいよ』
「僕からのお願いは簡単なことだよ。2度と元プロゲーマー夏間凪沙を侮辱しないこと、そして"世代最強ゲーマー"だとか"史上最強ゲーマー"みたいな嘘偽りの肩書きを名乗らないこと、これだけだよ。もし約束を破ったら……2400€の罰金でどうかな?」
ちょっと気になったから為替を調べるために一時停止する。どうやら2400€は日本円で約30万円になるそうだ。口約束とはいえ簡単に要求していい金額じゃないと思う。
「ショウ?優しすぎるわよ?」
「いいんだよ。この間、イギリスの二枚舌外交の国だって習ったじゃん。嘘つきの国の人と難しい約束したって破られて損するだけだよ。どうせ破られるなら破られても困らない約束にしておかなきゃ後で悲しいだけだよ?」
【名無し:煽りタイム】
【名無し:二枚舌外交なんて小学校でやるのか】
【名無し:知らん】
【名無し:約束を破る度に30万】
【名無し:そりゃ破られても困らないわな】
『む、無理よ。2400€なんて払えるわけないじゃない?』
「こんな簡単なお願いも聞いてくれないだなんて。イギリス人って本当に嘘つきなんだね」
『そんなわけないでしょ!イギリスは紳士の国よ』
「紳士はいるけど淑女はいないってこと?」
お姉ちゃん、それは揚げ足取りじゃないかな。
「……なるほど、それは盲点だったね。僕ら小学生だから知らなかったんだ、ごめんなさい」
お兄ちゃん、それは慇懃無礼って言うんだと思うよ?
『っ…………分かったわよ。約束すればいいんでしょ!?』
ジュリアさん、煽り耐性なさすぎじゃない?
【名無し:終わってみれば圧勝だったな】
【名無し:アマチュアに60連敗するプロ(笑)だから】
【名無し:俺らじゃ勝てないけどな!】
【名無し:これでプロゲーマーを名乗らないの詐欺だよな】
「ジュリアさんが約束してくれたところで今日は終わりにしようと思います。この配信は」
「"史上最強の女性ゲーマー"を目指すアイと」
「そんなアイを心から応援するショウが」
「「お送りしましたー!またねー!」」
【名無し:88888888】
【名無し:88888888】
【名無し:おつかれー】
【名無し:88888888】
【名無し:お疲れ様】
「あ、お正月も特別企画やるから観てね!」
◆
後日、藍香お姉ちゃんから聞いて知ったことだけど、ジュリアさんは約束を4回破って既に120万円ほどお兄ちゃんに払っているらしい。お兄ちゃんに聞いたら「本当に払うんだから律儀だよね」と笑っていたけれど、お兄ちゃんは約束を破られたせいなのか悲しそうな顔をしていた。
だから私はジュリア・ウォーカーが大嫌いだ。
───────────────
お読みいただきありがとうございます。
過去最長話でした(当社比およそ2.5倍)
リア充っぽい話を期待していた方がは申し訳ありません。
そろそろ名前だけでも出してあげないと私ですら存在を忘れそうなので……
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