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2【子育て日記】
2-12 お喋り-夜-(1)※
しおりを挟む昼間、公園やドライブなどおおはしゃぎでたっぷり休日を満喫したうちのかわいい双子たち。
夜になると、ご飯を食べる頃から既にこくりこくりと船を漕ぎ、皿洗いを終えリビングでひと息つこうとした時には早々に楓真くんの両膝ですやすやと眠りについていた。それはもう、大きな音を立ててもピクリともしないくらい熟睡だった。
「二人とも寝ちゃった?」
「ぐっすり。あ、見てつかささん、鼻ちょうちん」
「あは、ホントだぁかわいい」
仰向きとバンザイの姿勢で眠る楓莉くんからはすぴすぴと寝息が聞こえときたまぷくぅと鼻で鼻ちょうちんを作り、つくしくんは楓真くんの脚に埋もれるように頬をおもいっきりぶにっと潰している。
二人の安心しきったかわいい寝顔を楓真くんとしばらく眺め堪能したのち、寝室のベッドへ運ぶべくそれぞれ小さな身体を腕に抱き立ち上がった。
リビングから寝室への移動中も、ベッドへおろしても、二人は全く起きる気配がない。
「今日は相当楽しかったみたいだね」
「本当に。俺たちもいつも以上に双子に合わせてはしゃいじゃいましたね」
「ぱぱ、まま、って呼んでもらえたのが嬉しくてテンションずっとハイだったかも」
間違いない、と二人でくすくす笑い合い、再び双子の寝顔を眺めれば、隣り合わせの仰向けにおろした格好がいつの間にか二人向き合い寄り添いあっていた。
「仲良しだなぁ」
「兄弟仲良く助け合って育って欲しいですね」
「そうだね」
僕たちの静かな会話と、双子の寝息、さらにベッドヘッドのほのかな灯りのみの薄暗い寝室という組み合わせは、自然と瞼がおもくなっていた。そんな僕に気付いた楓真くんの手がそっと頬に伸び、目の下を優しく撫でていく。
「眠いですか?」
「……ううん、まだ、寝ない」
「……リビング、戻りましょ」
一日中子供たちと遊び回ってる間も、今朝の約束を決して忘れてはいなかった。
ぱぱの顔から瞬時に雄の顔へと変わる楓真くんのフェロモンを胸いっぱいに吸い込み、既にとろんと蕩けそうになる身体をしっかりとした腕に支えてもらいながら立ち上がる。
何かあったらすぐに気づけるよう寝室の扉は半開きのまま、一歩廊下に出ればどちらからともなくもつれあい唇を交わしあいながらなんとか廊下を突き進む。
育児に追われ二人の時間は二の次だった数ヶ月。
まるで忘れていた発情期を思い出したかのように身体が濡れ、発情していくのを感じていた。
「っん、ぅ――は、楓真く…」
「っ、ごめん、つかささん…加減できない、かも」
それは楓真くんも、同じのよう。
僕を写し見つめる目がそれを物語っている。
「いいよ、……おもいっきり、して」
さらにどろりと、身体が反応した───。
それから、どのようにリビングまで進んで、誰がどうやって電気を消したのか、全く分からない。
気付いた時にはふかふか素材のラグの上、
カーテンから漏れる月明かりの下、
視界の端には点々と脱ぎ散らかした衣服たち、
全てを剥かれ、
楓真くんにありのままをさらけ出す僕。
「綺麗だね……つかささん」
そんな言葉ひとつでひくっと反応するそこは、早く、早く…と楓真くんを求め淫らに濡れていた。
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