セントアール魔法学院~大好きな義兄との学院生活かと思いきや何故だかイケメンがちょっかいかけてきます~

カニ蒲鉾

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第一章【新生活】

1-20 ラウルの秘密(3)※

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 目の前で惜しげも無く両脚を広げる愛おしい存在は、未だ自分の出生や、何故このような身体で生まれてきたのか、その隠された役割など、何も一切知らないまま、いつかはアルフレッドのものとなってしまう。それをずっと一人で抱えて生きてきたリカルドは、できる事なら永遠に自分のものにしてしまいたいというドス黒い欲望が常に腹の中でとぐろをまき、いつでもその毒牙をラウルへ突き立ててしまいそうなのをギリギリの理性で抑えていた。
 
 いつからだったか、このような触り合いをするくらいにはギリギリで――。
 
 
「ラウ、見てごらん、ラウルのここ、溢れて止まらない」
「ひぁ…久しぶりに、リカ様に、見られてるから」
 
 
 両手で顔を覆いながらも指の隙間から様子を伺うラウルがかわいくて、その濡れた割れ目を人差指全体を使い、何度も何度もなぞってしまう。
 
 
「ラウ…かわいい僕のラウル…絶対にこれは知られてはいけない僕とラウル二人だけの秘密」
「ひ、ぁ、は、い…誰にも――あっぁ、広げちゃ」
 
 
 人差指と中指でくぱぁと広げれば、ヒクヒク震える奥からさらにとろぉと溢れ出る蜜。
 その蜜に誘われるかのように気付けば、ちゅ、と口付けていた。
 
 
「んぁっ、だめ、だめっリカ様、汚っ」
 
 
 太もも越しに見るリカルドの綺麗な顔が自分のそこを舐める破壊力は何度見ても受け入れられない羞恥としてラウルを襲った。
 固く尖らせた舌が、ラウルの中を犯していく。
 
 
「ぁっ、あぅっ…は、」
「ラウきもち?」
「ひゃ、ひゃい…ぁ、リカ様の舌、ラウ、きもち」
 
 
 どこまでも従順なラウル。
 そんなラウルのオトコを知らないここを、アルフレッドのそれが貫く光景は、何度も悪夢として見ては一人うなされた。
 
 
「ラウルのここは本当に赤ちゃんができてしまうからね、月に一度の月経も隠すのは大変だけどバレないように気をつけて」
「…んぅ、リカ様の赤ちゃ、ほし――」
「っ、」
 
 
 らしくもなく息を呑み全ての動きを止めたリカルドは、潤んだ目で見下ろすラウルと無言で見つめ合う。できる事なら僕だって……と、侵してはいけない境界線を必死に守り続けるリカルドは無意識に唇を噛み締めていた。
 
 
「……リカ様」
 
 
 そんなリカルドの時たま見せるこのような苦しそうな表情の理由はラウルにはわからない。だけど、悲しい顔のリカルドは見たくなくて、両手でそっとリカルドの顔を包むラウルが身体を乗り出し湯槽の中に落ちるように二人してもつれ合う。
 バシャンっと波打つお湯が何往復もする浴槽の中で重なった唇は一寸の隙間も許さないかのようにどちらからともなく塞ぎ吸いお互いを求め合った。両手をリカルドの首にまわしお湯から浮かせた股の間で、立てたリカルドの太ももが小刻みにそこへ刺激を送っていた。
 
 
「んぅ、んっ」
 
 
 ラウルは初めてそこから血を流し自分も妊娠できる身体なのだと知ってから、いつだって本気で、リカルドならいいと、受け入れたいと思っていた。――なのに、それだけはしてくれたことが無い。
 
 
「んぁ、ぁっリカ様、リカ様」
 
 
 自分の愛液でぬめるリカルドの太ももで自らを高め上げながら、そっとまだ見ぬタオルの下へ手を伸ばす……が、今日もまたそこにたどり着くことは無かった。
 
 
「ラウル、だめ」
「っ、でも、」
「僕は大丈夫だから、ほら、ラウルが気持ちいい事だけに集中して」
「ぁうぅ…」
 
 
 一応射精はできるが緩やかな勃ちあがりしか見せないラウルのかわいいそれを下から上へとつぅとなぞり、小さな輪っかを作った親指と人差指で何度も扱きあげる。それと同時進行で尻を撫でながらくにくにと両の穴も刺激した。
 
 
「ぁっんぅふ…」
 
 
 女性器からはとめどなく蜜を溢れさせ、開いた股の間からとろぉーっと銀の糸を引きお湯の中へ落ちていく光景がよりオトコの欲情をかきたたせた。
 
 そんな過剰な刺激を受け続けるラウルは、震える腕と足で懸命に身体を支えるも、目にたっぷりの涙を溜めながらもう限界だということを伝えていた。
 
 
「っは、んんぅ、リカ様、ぁうリカ様ぁ」
「ラウ、かわいい、いいよ、イって?」
「あっぁ、ぁ―――っ」
 
 
 待てを解除された従順なペットのように許しを得た途端中で動かしていた中指と薬指をぎゅぅぅっと締め付け小刻みに痙攣しながらイくラウルの体内を指を通じて想像する。
 
 
 一生知ることが出来ないその快感を。
 
 

 
 
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