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3【発情期】

3-11 強制発情(3)※

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 今までは全て布越しの愛撫。
 
 これがもし、なにも遮るものもなく直接触られてしまったら…
 
 
 そんな僕の思考を読み取るかのように、1人の手がすっと下着のゴム部分へ向かっていく。
 
 
「きっと今、中がぐちゃぐちゃで気持ち悪いですよね」
「だ…め……」
 
 
 最早押さえられることも無く自由となった両腕はそれでも力が入らず役に立たない。
 
 
「そんな弱い抵抗じゃ、なんの意味もないですよ」
「ぅっ……」
 
 
 耳元で囁かれぞわっと背筋を冷たいものがかけあがる。すると不意に目元を手のひらで覆われ、突如視界が真っ暗になってしまった。

 見えないとより増す恐怖。

 目元を覆う手を両手で退けようと意識をそちらに向けていた、そんな時、下着の前部分だけをずるっと下げられる感覚が一気に神経を尖らせた。
 
 
「―――っ!」
 
 
 敏感な箇所が外気に晒される。
 
 
「うっわ…前も後ろも綺麗なピンク…」
「同じ男でもやっぱオメガは全然グロくないな」
 
 
 見えないのに、視線がまとわりつく感覚が生々しい。
 
 
「2人とも、カメラによく見えるよう広げて差しあげて」
「ぇ…」
 
 
 いま、カメラを、向けられている…?


 ずっといるかいないかわからないくらい傍観を決め込んでいた椿姫さんの突然のそんな指示にビクッと身体が硬直する。
 
 
「了解」
「や、やめて、やめてくださいっ」
 
 
 相変わらず視界は真っ暗なまま必死に抵抗するも、左右それぞれ伸びた腕に膝を引っ掛けるようにして両脚を開かされ足の裏が宙を浮く。
 
 
「やめっ放し…」
「橘さん、まだ理性残ってるんですか?早く手放してラクになってしまえばいいのに」
 
 
 すぐ上から聞こえた椿姫さんの声に再びビクッと肩が大きくはねてしまう。
 
 
「口では抵抗しても、素直なここは、求めているんじゃないですか?太くて大きなアルファのそれを」
「っ」
「あ、想像しちゃいました?溢れてる…」
 
 
 誰のかわからない指が今は小さくすぼまった穴の入口全体を覆うよう、くちゅ…と音を立て、触れてくる。
 そのまま指の腹でくるくると、ゆっくりねっとり焦れったく撫でられ離れていくそれを、僕の穴は切なく追ってしまった――。
 
 
「わぁ……橘さん、とろとろですよぉ」
「っ、ぁ――」
 
 
 そんな椿姫さんの言葉を皮切りに、僕の中の理性がぷちっと切れるのと、両サイドの2人のアルファがぶわっと興奮するのは、ほぼ、同時だった。
 

 

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