滅びゆくこの世界で
生まれてこなければよかったという考えが常識となった星〝エデン〟に1人の少年、アダムが産まれた。アダムは育ての親であるサタンから遠い地球という星で生を肯定した哲学者がいたことを聞かされて育った。
しかし度重なる出会いと別れが、彼の心を苛んでいく。果たしてアダムは生まれてきたことを幸せだったと思うのだろうか? それとも「生まれてこなければよかった」と後悔するのだろうか。
これは銀河の果ての、そしてもしかすれば、我々の未来のお話。
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なるほど、面白いですね。
現実と立場を逆転させることで、統一議会(反出生主義)側を悪と認識してしまうと、現実的には誕生肯定教(出生主義)側を悪と認識することになるわけですね。
アダムの台詞である「僕は僕の信じる道をいく」
これが現実では反出生主義者が実践してしていることなんですよね。
反出生主義は生まれずの完全平和を求める自由意思の顕れであり、その平和を阻害する出生の強要を問答無用に行っているのが出生主義者である、と。
しかし対等な対話を行うのは無理難題といいますか、それ自体が反出生主義者にとって不条理なことでしょう。
前提として、反出生主義者とは出生という加害に対し被害を訴える者です。
反出生主義者と出生主義者の関係性は被害者と加害者なのです。
私は出生行為は生苦と死を与える卑劣な行為とし、人に死を与える行為、即ち殺人であると認識しております。
対話の場を設けたとき、そこにいるのは殺人の被害者と加害者なのです。
殺人の被害者に加害者と歩み寄り対話しろということが如何に不条理なことであるか、これは出生主義者の皆様にも理解出来るかと存じます。
反出生主義者は生存中毒に塗れた生存ジャンキーである出生主義者の加害「殺人」の上にしか成り立てない以上、その被害者としかなり得ない理不尽の象徴であり、存在自体が反出生主義の正しさの証左なのです。
そして同時に、反出生を否定することは殺人幇助であると存じます。
争いを産まない為に出来ることは、やはり、争いの火種である命の灯火「生命」を誕生させないことであり、その為には「生きる」という戦い、その戦争の強要であり「徴兵」であるところの、「出生」をしないという、「思いやりの心」を持つしかないのだと、この作品を読んで再確認致しました。
AH💖
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