上 下
1 / 19

1.執拗な身体検査

しおりを挟む
「ここがツェローシュクか」

 シンは街を囲うようにそびえ立つ、巨大な城壁を見上げながら呟いた。

「噂に違わぬ、大きな街ね」

 感嘆するようにエリーゼがいった。

 シンとエリーゼは冒険者だ。
 以前にいた街の小さな酒場で、たまたま出会った二人は意気投合。
 そのまま、二人でパーティーを組んで活動するようになった。

 シンはヒトである。
 短い黒髪を立たせ、細身で引き締まった体躯は、若輩ながらも、一人前の冒険者の風格を醸し出していた。
 腰に吊るした、やや肉厚な長剣をメインの武器としているが、簡単な魔法であればいくつか使えるため、その戦闘の幅は広い。

 一方のエリーゼはエルフである。
 流れるような金色の髪に、新緑の瞳。
 顔の横には、エルフの特徴の一つである、笹穂耳が髪の間からのぞいている。
 スラッとした体躯をしているが、胸当てを押し上げる膨らみや、腰から臀部にかけての曲線は、野暮ったい冒険者の服装でありながら、エリーゼの女性らしさを十分に表していた。
 細剣を片手に、エルフ固有の精霊魔法で戦うのが、エリーゼの戦闘スタイルだ。

「これだけ栄えているってことは、ツェローシュクのダンジョンはやっぱり稼ぎがいいんだろうな」

 二人がツェローシュクを訪れた目的はただ一つ。
 この街にある巨大ダンジョンを探索するためである。

 ダンジョンとは、異形の存在である魔物が跋扈する場所だ。
 冒険者はその魔物を狩ることで手に入る素材を換金し、日々の生計を立てている。

 ダンジョンは世界各地に点在するが、その規模や魔物の種類は様々だ。
 貴重な素材が手に入る「旨い」ダンジョンもあれば、ろくなものが手に入らない「渋い」ダンジョンもある。

 冒険者は自分の力と相談しながら、稼ぎやすいダンジョンへと潜るのが常だ。

 そしてここ、ツェローシュクのダンジョンは、この辺りでは有数の広さを誇るダンジョンである。
 未だ、最下層までたどり着いた冒険者はおらず、また、出現する魔物の種類も豊富だ。
 浅い階層であっても、比較的価値のある素材が手に入るので、冒険者にとっては稼ぎやすいダンジョンなのだ。

 そして、そんな稼ぎやすいダンジョンの噂を聞いたシンたちも、熱い思いを胸に、遥々この地へ足を運んだのである。

「それにしても、やけに厳重な検査をしているみたいね」

 エリーゼの視線の先には、街へ入るための長蛇の列が並んでいる。
 どうやら、関門で街へと入る者たちの取り調べを行っているようだが、やけに時間がかかっているように思う。

「さっきチラッと聞こえたんだが、どうやら少し前に薬の密売が摘発されたらしい」

「なるほど。
 それで時間をかけて検査をしているのね。
 街としては信用できるけど、待たされる身としては勘弁してほしいわね」

 肩をすくめるエリーゼに、シンは苦笑した。
 長寿であるエルフは、ヒトよりも時間の感覚にルーズであるという話を良く聞くが、どうやらエリーゼには当てはまらないようだ。

 それからたっぷり数刻の時間が経った頃、ようやく二人の番が訪れた。

「次!
 名前とツェローシュクへ来た目的は?」

 淡々とした様子で、兵士がいった。
 やる気のないような声色だが、これだけの人数の相手をしているのだ。
 大切な仕事であっても、どうしても作業になってしまう部分があるのだろう。

「俺はシン、こっちはエリーゼ。
 目的はダンジョン探索だ」

「ほう、冒険者か」

 その時、一瞬兵士の目がエリーゼをなめるようにみたのがわかった。
 エリーゼの優れた容姿が人目を惹くのは仕方のないことかもしれない。
 だがそれでも、不躾な視線がエリーゼをなぞるのは仲間として良い気はしない。

 シンが無言で睨み付けると、兵士は腰が引けた様子で視線を逸らした。

「男は右、女は左の部屋に入れ。
 そこで細かい検査を行う」

 それだけいうと、兵士は次の相手へと視線を移した。

「エリーゼ、検査が終わったら、門を抜けた先で落ち合おう」

「わかったわ」

 二人はそれぞれ、兵士が指し示した部屋へと入っていった。



 エリーゼが部屋に入ると、そこには武装をした四人の男性兵士がいた。

「まずはこれを飲め、聖水だ」

 そういってグラスに入った液体を渡される。
 聖水には悪魔を祓う効果がある。
 悪魔付きを見つけ出すために聖水を飲ませるのは、この辺りでは一般的な方法である。

 エリーゼは受け取ったグラスを一気にあおった。

「?」

 普通であれば無味無臭であるはずの聖水から、わずかな苦味を感じる。
 気のせいだろうか。

「口を開け」

 空になったグラスを受け取った兵士の言葉に従い、エリーゼは口を開く。
 すると兵士は短いヘラをエリーゼの口にいれ、舌をなぶり始めた。
 たかが口の中を見られているだけではあるが、あまり良い気はしない。

 少しして、エリーゼの口から糸を引きながらヘラが抜き取られる。

「身に付けているものを全て外し、この籠に入れろ」

 兵士の要求に、エリーゼは目を見開いた。

「はあっ!?
 こんなところで素っ裸になれっていうの!?」

 窓一つない、外と隔離された室内とはいえ、見知らぬ男が四人もいるのだ。
 相手がこの街を守る兵士だとしても、はいそうですかと受け入れられる要求ではない。

「早くしろ!
 それとも抵抗して牢にぶちこまれたいか!」

 それはもはや恐喝だった。
 高圧的な物言いにエリーゼはムッとするが、本当に牢へと入れられては堪らない。

 先ほどシンから聞いた話の通りなら、この兵士たちの目的は密売された薬を探すことだ。
 態度にこそ思うところがあるものの、彼らとて職務を全うしているだけにすぎない。

「はぁ……。
 わかったわ」

 気持ちは納得できないが、理屈は理解した。
 そう自分に言い聞かせて、ゆっくりとその手を動かす。

 腰に吊るした細剣を外し、床に置く。
 次に唯一の防具である、サラマンダーの外皮でできた胸当ての金具に手を掛ける。
 金具を緩めると、抑圧されていた膨らみが、胸当てを少し押し上げた。

 その様子をなめるようにみている兵士たちの視線が気になるが、武装を解除して終わりというわけにもいかないだろう。

 エリーゼは躊躇いながらも、シャツを脱いでいった。
 シャツの下には、二つの膨らみを支えるための白いバンドがあるだけだ。
 バンドに包まれた白い膨らみは、締め付けによりわずかに形を変え、深い谷間をつくっている。

 上半身を、頼りない布切れ一つだけ残して晒したエリーゼは、思わずその頬を染めた。
 そして、その最後の砦すらも、取り払わなければならないということを、理解していた。

 だが、それでも、その時を少しでも先延ばしにしたかった。
 無駄だとわかっていても、それは女としてもせめてもの抵抗だ。

 エリーゼはバンドを後回しにすると、ブーツを脱いだ。
 そして、ショートパンツに手を掛ける。
 これを脱げば、兵士たちに下着を晒すことになる。
 頬の赤みがわずかに増す。

 ゆっくりと手を下ろすその姿は、あまりに扇情的だった。
 それは検査で女性の裸体など見慣れた兵士たちですら、思わず喉を鳴らしてしまうほどである。
 しかし、羞恥に染められているエリーゼには、もはや兵士たちの些細な動作に注意を払うだけの余裕はなかった。

 ショートパンツから足を抜くと、籠の中に入れる。

 残るは胸のバンドと、下着のみだ。

 これを脱いでしまえば、エリーゼは見知らぬ男性兵士たちに、その裸体を晒すことになる。
 その羞恥を思うと、思わず手が止まってしまう。
 だが、いつまでもこうしているわけにはいかない。

 さっさと終わらせて、早くシンと合流しよう。

 一つ大きく息を吐いたエリーゼは、覚悟を決め、バンドの端を掴んだ。
 そこからの行動は早かった。
 さっとバンドを頭から抜くと、そのままの流れで下着を下ろし、まとめて籠へと入れた。
 
 身に付けているもの全てを外したエリーゼは、右手で膨らみを、左手で股を隠すとゆっくり立ち上がった。

「両手は横に上げて、足は肩幅に開け」

 一切の衣服をまとっていない全裸。
 最後の抵抗にと局部を隠していたエリーゼに、兵士は無慈悲な言葉を投げ掛けた。

「くっ……」

 エリーゼは強く目をつぶると、左右の手を上げて、足を開いた。

 透き通るような白い肌。
 豊かな二つの膨らみは、抑圧から解放されたことでその存在を強く主張している。
 子供の頭ほどもあるそれは、垂れることはなく、瑞々しさと張りがうかがえた。
 その頂きには、可憐な野花を思わせるような、淡い桃色の蕾が息づいている。

 視線を下ろすと、しっかりと括れた腰に、形の良い縦長のへそが見える。

 柔らかそうな丸みを帯びた臀部。
 スラッとした両脚。
 そして、その付け根にわずかに茂る、金色の若草。

 エリーゼは笹穂耳の先まで羞恥で真っ赤に染めながら、これまでシンにしか見せたことのない、生まれたままの姿を晒していた。

「まずは所持品からだ」

 兵士の声に目を開けると、そこにはエリーゼの衣類が入った籠へと手を伸ばす兵士たちの姿があった。

 シャツを伸ばし、ショートパンツのポケットを漁り、バンドを引っ張り、下着を裏返す。
 ほんの数瞬前まで自身が身につけていたものを、男たちに自由にされる。
 その光景はあまりに屈辱的であった。

 念入りに調べた兵士たちは 衣類を籠に戻すと、その視線を、裸体を晒すエリーゼへと向けた。

「次に体だ」

 その言葉を聞いたエリーゼは、背筋を凍らせた。

「か、体?」

 聞かなくてもわかっている。
 これから自身に降りかかるだろう悪夢は。
 だが、それでも聞かずにはいられなかった。
 もしかしたら、勘違いかもしれない。
 そんなありもしない、一縷の望みに縋る思いで。

「皮下や体内にものを隠していないか調べるんだ。
 目視ではわからなくても、触診すれば見つけられるものもある」

 これ以上説明してやる義理はないとばかりに、兵士たちはエリーゼへと手を伸ばし、そして触れた。

「ひぃっ……」

 エリーゼ口から、小さな声が漏れる。

 四人の兵士たちは、それぞれ四肢の指先から調べ始めた。
 初めはさっと撫でるように。
 そして次第に力を加え、揉むような手つきへとかわっていく。

 手指、掌、前腕、上腕。
 足指、足裏、ふくらはぎ、大腿。

 四肢を這いずり回るように、四人の八本の腕、四十本の指が動く。

 知らない男たちに体を触られる。
 本来なら嫌悪感しか抱かないはずの行為。

 しかし、感じたことのない羞恥。
 味わったことのない、四人による手の動き。
 それらはエリーゼの中に、わずかなむず痒さのようなものを生み出していた。

 エリーゼの四肢をまさぐっていた兵士たちの手はやがて止まり、そしてその目標を胴体へと移した。

 一人はエリーゼの右の膨らみに手を伸ばした。
 その大きな膨らみの輪郭を、両手で持ち上げるように何度もなぞる。
 兵士の手が持ち上げられる度に、膨らみはタプン、タプンと揺れた。
 肌の表面がわずかに波立つ。
 その先頭では淡い蕾が宙をさまよっていた。

 一人はエリーゼの左の膨らみに手を伸ばした。
 両手で揉み込むように指を動かすと、柔らかいそれはグニュッ、グニュッと形を変える。
 指が沈み混むような柔らかさを備えながら、しっかりと跳ね返す弾力もあるそれを、兵士は無表情で揉みしだく。

 一人はエリーゼの引き締まった腹部へと手を伸ばした。
 きめ細かい、白い肌に手を置き、薄く浮き出ている腹筋の筋を指先でなぞる。
 抱きつくように背中に手を伸ばし、背中から満遍なく胴を蹂躙する。
 そして鳩尾の辺りからゆっくり、さりとて力強く臓物を押すようにして異物がないか確認していく。
 腹を押す手はゆっくりと下がっていき、ついには子袋を捉えた。
 兵士の手は念入りに子袋を刺激した。
 何度も、何度も。

 一人はエリーゼの後ろから、肉付きの良い臀部へと手を伸ばした。
 両手で左右の尻たぶを押し込むように、揉みしだく。
 その手は時折、尻たぶを開くように動いている。
 もしかしたら、後の兵士からはエリーゼの不浄の穴すら見えているのかもしれない。
 そう思うと、カッと顔が熱くなる。

 全身をくまなく調べた兵士たちだが、しかしそれで終わりではなかった。

 部屋に置かれていた桶を指差すと、冷たい声でこういった。

「この中に腹の中のものを全てぶちまけろ」

 腹の中のものをぶちまける。
 それはつまり……。

「そ、そんなことできるわけがないでしょ!」

 人前で排泄をする。
 検査のためにと裸体を晒したエリーゼだが、さすがにこれは素直に受け入れられるものではない。

「さっきの聖水には下剤が混ぜてある。
 そろそろ効いてくるはずだ。
 出そうと思えば出せるだろう。
 それとも、抵抗して牢で糞をぶちまけたいか?」

 確かに、先ほどから便意を感じている。
 まだ我慢できる程度だが、いずれ限界を迎えるだろう。

 エリーゼに逃げ場はなかった。
 牢に入れられてしまえば、シンに迷惑をかけることになってしまう。
 それだけは避けなければならない。

 エリーゼは全てを諦めたように、桶を跨いだ。
 そして腰を下ろすと、腹に力をこめる。

 下品な破裂音とともに、異臭がエリーゼの鼻腔をつく。
 それはつまり、エリーゼを取り囲むように立っている兵士たちにも臭いを嗅がれているということだ。
 他人に見られながらの排泄。
 これ程の羞恥が他にあるだろうか。

 確かにシンの前で排泄をしたことはある。
 だがそれは、二人旅で排泄という無防備な姿を晒している最中に、魔物などに不意をつかれないよう近くで警戒をしてもらっていただけだ。
 こんなにじろじろ見られたことはなかった。

 永遠とも思える恥辱の時間が過ぎ、兵士に渡された紙で尻を拭いた。

 夢であってほしいと願うが、無情にも悪臭を放つ桶が目の前から消えることはない。

 兵士たちは各々手袋をはめると、桶の中にあるエリーゼの排泄物を物色し始めた。
 便の中に異物がないか確認しているのだろう。

 自分の排泄姿を見られるどころか、その排泄物まで触られている。
 その屈辱は、まるでエリーゼの人格を否定されているようだった。

「尻の穴、それから女陰の中を調べる。
 こちらに尻を向けて四つん這いになれ」

 排泄物を調べ終わった兵士がいった。

 エリーゼには、既に反抗するだけの気力が残っていなかった。
 大人しく背を向けると、足を肩幅に開き、上体を前に倒す。
 
 割り開かれた尻の中心にある不浄の穴。
 それだけではない。
 その下にある女陰までもが、兵士たちの前にさらけ出されている。
 本来なら他人に見せることのない、恥ずべき場所。
 そんな場所を自ら晒しているのだ。

 兵士は細いガラスでできた棒を取り出すと、無遠慮に不浄の穴へと突き刺した。

「うぐっ……」

 思わず苦悶の声が漏れる。
 先ほどの排泄でいくらか緩くなっていたすぼまりは、ことのほか容易に異物を受け入れてしまう。
 本来出すだけであり、入れることを想定していない場所。

 不快な圧迫感に、息が詰まりそうになる。

 兵士はグリグリと執拗に体内をかき回した。
 あるはずのないものを、見つけるためだけに。

 尻穴の棒が抜かれると、兵士の手はエリーゼの女陰へと伸びる。
 くぱぁと片手で器用に開かれたそこは、湿り気を帯びており、テラテラと部屋の明かりを反射していた。
 まるで生娘のように、薄い桃色をしたエリーゼの中身。
 そこでヒクヒクとわずかに口を開ける女の穴ですら、この場に置いては検査対象でしかない。

 兵士は新たにガラスの棒を用意すると、ゆっくりとエリーゼの中に沈めていく。
 未だシンのものしか知らないその場所に、異物が入り込む。
 そして、その先端が最奥をついた。

「あっ……」

 子供を宿すための場所。
 その入り口をガラスの棒が何度も叩く。
 時に捻りを加えながら、繰り返される抽挿。

 愛情も温かさもない、無機質な行為。
 しかしそんな行為であっても、エリーゼの体は雄を受け入れる準備を始めてしまう。

 抽挿されるガラス棒には、次第にクチュ、クチュという水音が混ざるようになる。
 そしてそんな音を出してしまっているという事実が、羞恥とともにエリーゼの女の部分を嫌でも意識させる。

 そんなはずはないと頭では否定するが、心のどこかで昂っている自分を認め始めていた。

 このまま、名前も知らない兵士たちに襲われてしまうのではないか。
 そんな考えが脳裏をよぎる。

 ガラス棒が抜かれる。
 次は何をされるのだろうか。
 ガラス棒以外のものを入れられてしまうのでは。
 シンのものではない。
 兵士たちの……。

 エリーゼはぎゅっと目をつむった。

 そして。

「検査は終了だ。
 服を着て、あっちの扉から出ろ」

「へ……?」

 間の抜けた声がエリーゼの口から出る。

「早くしろ!
 後がつかえている!」

 荒らげた兵士の声にハッとしたエリーゼは、さっと籠の中のものを身につけると、そそくさと部屋を後にした。



「んっ……!んっ……!」

「エリーゼ。
 今日はやけに積極的だな」

 宿のベッドの上。
 シンは自身の上で健気に腰を振るエリーゼの、絹のような髪を撫でながらいった。

「んっ……今日はそういう気分なのよ」

 頬を上気させながら答えるエリーゼ。
 いつも魅力的なエリーゼだが、今日は妙に生々しい色香を放っているような気がする。

 温かいエリーゼの穴でしごかれると、思わず腰が抜けてしまいそうになるような快感が襲う。
 そして、口を重ねながら抱き合うようにして、震えるエリーゼの中に精を放った。

「はあ……、はあ……」

 息を切らしながらシンの胸に顔を埋めていたエリーゼは、ふと顔を上げると真剣な表情でシンの瞳を覗き込んだ。

「……シンはどんな私でも嫌いにならないでいてくれる?」

 唐突な問い。
 質問の意図はわからないが、答えはわかる。

「当たり前だろ」

 エリーゼとは冒険者になってからの仲ではあるが、既にシンの中では掛け替えのない存在となっていた。
 エリーゼを嫌いになることなどありえない。

 シンの答えを聞いたエリーゼは、ほっとしたように微笑んだ。

「ありがとう。
 ちょっと厠にいってくるわ」

「わかった」

 シンの上から降りたエリーゼは服を着ると部屋の扉に手を掛け、止まった。

 そして、ゆっくり振り向くといった。

「シンも一緒に来て。
 隣で見ていてほしいの。
 私がしているところを」

 熱に浮かされたようなエリーゼの表情に、シンは喉を鳴らした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

お兄ちゃんはお医者さん!?

すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。 如月 陽菜(きさらぎ ひな) 病院が苦手。 如月 陽菜の主治医。25歳。 高橋 翔平(たかはし しょうへい) 内科医の医師。 ※このお話に出てくるものは 現実とは何の関係もございません。 ※治療法、病名など ほぼ知識なしで書かせて頂きました。 お楽しみください♪♪

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

処理中です...