19 / 65
19.パーティー結成
しおりを挟む
まさかと思いオリヴィアの顔を見る。
「彼女はDランク冒険者のミランダさんです。
彼女もケントさんと同じようにソロで活動していたのですが、Dランクに上がりソロでの活動に限界を感じていまして。
ちょうどパーティーメンバーを探していたんですよ。
ミランダさーん!すみません、少しよろしいでしょうか」
オリヴィアの呼びかけに気が付いたミランダがこちらへ歩いてくる。
(これはあれか!
この前助けたことでフラグが立っていたのか。
でも姿は見られてないし、偶然だろうけど。
こっちは下心満載でわざとすぐに助けなかったのに、そんな相手と一緒のパーティーとか罪悪感で勝手に自己嫌悪しそうだぜ。
くそぅ、あの胸当ての下にある果実を拝みたい)
「おはよう、オリヴィアさん。
どうかしたの」
「以前パーティーメンバーを探している方の話をしましたよね。
それがこちらのケントさんです」
「初めまして、ケントといいます」
オリヴィアに紹介されたケントのほうをミランダは探りを入れるような注意深い目で見てくる。
「ミランダよ、よろしく。
そういえばあなた私と同じ宿に泊まっているわよね。
何度か見た気がするわ。
えっと、回復魔法と水魔法が使えるんですって?
あと攻撃系のスキルが無いんだっけ。
そんなサポート特化のステータスでどうしてすぐにパーティーを組まなかったの?」
(おかしい、ステータス情報は重要機密とか言ってなかったっけ。
まあ、スキルくらい情報を公開しないと人物紹介できないかもしれないけど。
でもそういうことは一言声をかけてからにして欲しかったぞ。
まったくオリヴィアめ、そのおもちを揉みしだいてやろうか)
「実はですね、以前知り合った冒険者の方がソロで活動をしていたんですよ。
その方に憧れて冒険者になろうと思ったという部分もありまして。
Fランクの依頼なら攻撃手段がなくても何とかなると思いまして、いや、若気の至りというやつです」
「なるほどね。
でも自衛の手段もないのにそんなことしていたらすぐに死ぬわよ」
「おっしゃる通りですね、以後気を付けようと思います」
あんたもソロだろとか思っても言わない。
どうせ私には攻撃手段があるからいいのとか言われるだろうし。
「オリヴィアさんにパーティーメンバーの候補としてあなたを紹介されたわけだけど、私はあなたとパーティーを組んでもいいと思っているわ。
あなたはどうなの?」
(およ、そんな簡単にパーティーを組んでくれるのか。
前、金髪の勧誘を断っていた気がしたけどいいのかな。
あいつは確かにろくな奴じゃなかったかもしれないけど、それでもCランクだって言っていたし俺よりもランクがずっと上だ。
他にもミランダをパーティーメンバーに入れたいってやつらもいると思うけど)
「私としても光栄な話だとは思いますがホントによろしいのですか。
失礼ですが以前他の方からパーティーへ誘われているところを見かけたことがありまして。
私はランクも低いですし、他のパーティーへ入ったほうがミランダさんとしても安心ではないですか」
「確かに他のパーティーに誘われたことはあるけど、あいつらは駄目ね。
私のことを戦力としてではなく女としか見てないわ。
そんな奴らと一緒にいたらいつ襲われるか分かったものじゃないわ。
それに比べてあなたは依頼も真面目にこなしているようだし、今日会ってみて悪い奴じゃないと感じたわ。
少なくとも私のことを戦力として見てくれるだろうし」
(すみません!
私もあなたのことを女として見まくっています。
今も胸当てに隠された果実が思いのほか大きそうだなと妄想していたところです。
一緒のパーティーになればラッキースケベな展開があるのではないかと期待に胸を膨らませています)
「そうですか。
私としても攻撃のできる方が仲間になってくれることは心強いです。
ではこれからパーティーメンバーとしてよろしくお願いします」
「ええ、こちらこそよろしく。
それで今日はどういう予定だったの?」
「私はFランクの薬草採取の依頼に行こうかと思っていたのですが。
今日依頼を達成するとEランクに上がれるらしいんですよ」
「そうなの。
じゃあ私もその依頼に同行するわ。
パーティー結成初日から張り切って難しい依頼を受けても連携も取れないだろうしね」
「ありがたいですがいいのですか。
Fランクの依頼だとたいした報酬にもならないですし、ミランダさんとしてはあまり実入りのいい依頼ではないと思いますが」
「いいわよ、別に。
一日くらいさぼったところで生活に支障がないくらいの貯えはあるわ」
「ありがとうございます。
ではオリヴィアさん、そういうわけで今日はミランダさんと2人で薬草採取に行ってきますね」
「わかりました。
お2人ともパーティー結成おめでとうございます。
これから頑張ってくださいね」
キラキラした笑顔でオリヴィアが祝福してくれる。
ステータスのことを話すかどうかとかいろいろ問題はあるけれど。
(仕方ない、オリヴィアの厚意を無下にしないように、そしてミランダに愛想をつかされないように頑張っていきますか)
「彼女はDランク冒険者のミランダさんです。
彼女もケントさんと同じようにソロで活動していたのですが、Dランクに上がりソロでの活動に限界を感じていまして。
ちょうどパーティーメンバーを探していたんですよ。
ミランダさーん!すみません、少しよろしいでしょうか」
オリヴィアの呼びかけに気が付いたミランダがこちらへ歩いてくる。
(これはあれか!
この前助けたことでフラグが立っていたのか。
でも姿は見られてないし、偶然だろうけど。
こっちは下心満載でわざとすぐに助けなかったのに、そんな相手と一緒のパーティーとか罪悪感で勝手に自己嫌悪しそうだぜ。
くそぅ、あの胸当ての下にある果実を拝みたい)
「おはよう、オリヴィアさん。
どうかしたの」
「以前パーティーメンバーを探している方の話をしましたよね。
それがこちらのケントさんです」
「初めまして、ケントといいます」
オリヴィアに紹介されたケントのほうをミランダは探りを入れるような注意深い目で見てくる。
「ミランダよ、よろしく。
そういえばあなた私と同じ宿に泊まっているわよね。
何度か見た気がするわ。
えっと、回復魔法と水魔法が使えるんですって?
あと攻撃系のスキルが無いんだっけ。
そんなサポート特化のステータスでどうしてすぐにパーティーを組まなかったの?」
(おかしい、ステータス情報は重要機密とか言ってなかったっけ。
まあ、スキルくらい情報を公開しないと人物紹介できないかもしれないけど。
でもそういうことは一言声をかけてからにして欲しかったぞ。
まったくオリヴィアめ、そのおもちを揉みしだいてやろうか)
「実はですね、以前知り合った冒険者の方がソロで活動をしていたんですよ。
その方に憧れて冒険者になろうと思ったという部分もありまして。
Fランクの依頼なら攻撃手段がなくても何とかなると思いまして、いや、若気の至りというやつです」
「なるほどね。
でも自衛の手段もないのにそんなことしていたらすぐに死ぬわよ」
「おっしゃる通りですね、以後気を付けようと思います」
あんたもソロだろとか思っても言わない。
どうせ私には攻撃手段があるからいいのとか言われるだろうし。
「オリヴィアさんにパーティーメンバーの候補としてあなたを紹介されたわけだけど、私はあなたとパーティーを組んでもいいと思っているわ。
あなたはどうなの?」
(およ、そんな簡単にパーティーを組んでくれるのか。
前、金髪の勧誘を断っていた気がしたけどいいのかな。
あいつは確かにろくな奴じゃなかったかもしれないけど、それでもCランクだって言っていたし俺よりもランクがずっと上だ。
他にもミランダをパーティーメンバーに入れたいってやつらもいると思うけど)
「私としても光栄な話だとは思いますがホントによろしいのですか。
失礼ですが以前他の方からパーティーへ誘われているところを見かけたことがありまして。
私はランクも低いですし、他のパーティーへ入ったほうがミランダさんとしても安心ではないですか」
「確かに他のパーティーに誘われたことはあるけど、あいつらは駄目ね。
私のことを戦力としてではなく女としか見てないわ。
そんな奴らと一緒にいたらいつ襲われるか分かったものじゃないわ。
それに比べてあなたは依頼も真面目にこなしているようだし、今日会ってみて悪い奴じゃないと感じたわ。
少なくとも私のことを戦力として見てくれるだろうし」
(すみません!
私もあなたのことを女として見まくっています。
今も胸当てに隠された果実が思いのほか大きそうだなと妄想していたところです。
一緒のパーティーになればラッキースケベな展開があるのではないかと期待に胸を膨らませています)
「そうですか。
私としても攻撃のできる方が仲間になってくれることは心強いです。
ではこれからパーティーメンバーとしてよろしくお願いします」
「ええ、こちらこそよろしく。
それで今日はどういう予定だったの?」
「私はFランクの薬草採取の依頼に行こうかと思っていたのですが。
今日依頼を達成するとEランクに上がれるらしいんですよ」
「そうなの。
じゃあ私もその依頼に同行するわ。
パーティー結成初日から張り切って難しい依頼を受けても連携も取れないだろうしね」
「ありがたいですがいいのですか。
Fランクの依頼だとたいした報酬にもならないですし、ミランダさんとしてはあまり実入りのいい依頼ではないと思いますが」
「いいわよ、別に。
一日くらいさぼったところで生活に支障がないくらいの貯えはあるわ」
「ありがとうございます。
ではオリヴィアさん、そういうわけで今日はミランダさんと2人で薬草採取に行ってきますね」
「わかりました。
お2人ともパーティー結成おめでとうございます。
これから頑張ってくださいね」
キラキラした笑顔でオリヴィアが祝福してくれる。
ステータスのことを話すかどうかとかいろいろ問題はあるけれど。
(仕方ない、オリヴィアの厚意を無下にしないように、そしてミランダに愛想をつかされないように頑張っていきますか)
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる