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青く光る ※
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「つらそうだね、手伝おうか?」
ニコが顔をゆがめてうなずく。
あっけなく下着は剥ぎ取られ、張りつめたモノの輪郭がくっきりと現れた。
先生はその中心に顔を近づけ、雛鳥を抱えるように両手で包み込む。火傷しそうなほど熱い手のひらに抱かれ、耐えきれずにニコは目を閉じてシーツをぎゅっと握りしめた。
焦れったく丁寧に丁寧にしごかれる芯部が張り裂けそうに苦しい。親指で先端を刺激されると、溢れた雫がくちゅりと音を鳴らした。
「やぁっ……んっ」
長く柔らかな指先が辿る道筋に抗えるはずもなくて。体内の血流も神経も、すべてが屹立した先端に向かってる。自分の手でする時とは比べ物にならない快感に、声にならない吐息が漏れる。
「はっ、だめ、せんせ、出ちゃうっ……」
「我慢しなくていいよ、ほら」
「だってぇ、あっ、ん」
「なに? 可愛いよ、ニコ」
可愛いなんて。言い返そうとニコは目を開ける。なのに彼のとろけた笑顔を見ただけでもう限界で、目が合うとそのまま顔を沈めて唇を塞がれ――。
「あぁ……っ、んんっ!」
手の内に飛び散った白濁を、満足気な笑顔とともに先生は丁寧に拭きとってくれている。汚れたシャツも脱がせられた。あまりの恥ずかしさに何も言えず、ただされるがままに身を任せた。
ニコのどんなしぐささえ、先生は目を細めて楽しんでいるみたいで、ほんのちょっとだけくやしい。
「ニコの身体は正直だね。気持ちよかった?」
首まで真っ赤にしてニコはうなずく。生まれたままの姿で横たわる彼の身体を、先生は下から仰ぐような視線で愛でていた。
「先生、そんな、見ないで……」
「初めて会った時を思い出してたんだ。ニコの身体は細身でしなやかで……あの時から君に触れたかったんだ」
「からかわないでください」
「ほんとのことだよ」
先生は着ていたシャツを脱ぎ捨て、汗で濡れた前髪を煩わしそうにかきあげた。その悩ましげな表情と裸体があまりに艶っぽく、今さらながらどうしようもなく胸が高鳴る。
「ニコに、全部触れたいんだ」
「僕はすべてさらけ出してますよ……」
「背中はまだだね」
先生は慣れた手つきでニコをうつ伏せにさせ、首のつけ根から耳の先まで、肉厚な舌で舐めあげた。息が止まるほどの快感の後、ニコの清廉な背骨のくぼみに湿った唇が吸いつく。
「あぁっ、んん――っ」
青葉に噛み付く青虫が這うような丁寧さで愛撫される。甘い音を鳴らし続け、背中をおりていくその行為は、先生がどれだけニコを求めていたかを証明するかのような長い営みで。
先生の胸から腰にかけてすべてが重ねられる。張りのある肌がニコの背中に擦られ、同時にふたたび熱を帯び始めた前も弄ばれた。
「もうだめ……せんせ……」
終わることのないやわらかな愛撫に、しだいに高熱にうなされるみたいに目の前がぼうっと霞んでいく。時折先生の硬いものが腰に当たるたびに、お腹の奥がチリチリと焦げつく。意識をなくしそうになったころ、先生が耳元でささやいた。その声は心に直接話しかけてくるみたいで。
「……ほんとはね、同性は初めてだからちゃんとできるか不安で、どうしようか迷ってたんだ。でもニコの反応みてたら、そんなのどうでもよくなっちゃった」
「先生ごめんなさい、なんにもできなくて。先生にしてもらうばっかりで……」
「どうして? 僕はこんなに……興奮してる」
「ひゃっ」
うつぶせのまま盛り上がったニコの双丘に沿わせて、先生は自身の熱いものをぐっと押し付けた。脈動が伝わってくるかと思うほど屹立したそれは、ニコの頭を狂わせるには充分で。窄まりに蠢くような感触に身体の芯から震えた。
「ねぇニコ、そろそろ限界、もういい?」
「先生、ください……はやく」
狂おしい感情に泣きそうになった時、身体の重みが消え、つぷっとごく自然に滑り込んできたそれは先生の長い指先で。
「先生っ?」
「なに」
「やっ、あの……あっ、ん」
指で慣らすなんて聞いてない、なんて言えるはずもなく。ぬめりを帯びた生温い感触が落ちてきて、やけにくすぐったい。こういうのがいるんでしょ、と用意しておいたというローションのボトルを見せ、いたずらっ子みたいに笑った。
「苦しかったらすぐに言うんだよ?」
「はい……先生も」
「なんかこういう初めてのことってわくわくしない?」
「先生といられるだけで、僕は嬉しくて死にそうです」
「まだ死んじゃだめだよ?」
先生は余裕たっぷりの手つきで素直に後孔へと入り込んできた。少しずつ押し広げるように入ってくる異物感は慣れなくて息苦しくてたまらない。
「はぁっ……んんっ」
自分じゃ届かない所まで長い指先で何度も奥を擦られ、もう何がなんだか分からなくなってくる。突然どうしようもない快感に行き着き、先生の指を追い求めるかのように、はしたなくお尻を突き上げてしまった。
ニコが顔をゆがめてうなずく。
あっけなく下着は剥ぎ取られ、張りつめたモノの輪郭がくっきりと現れた。
先生はその中心に顔を近づけ、雛鳥を抱えるように両手で包み込む。火傷しそうなほど熱い手のひらに抱かれ、耐えきれずにニコは目を閉じてシーツをぎゅっと握りしめた。
焦れったく丁寧に丁寧にしごかれる芯部が張り裂けそうに苦しい。親指で先端を刺激されると、溢れた雫がくちゅりと音を鳴らした。
「やぁっ……んっ」
長く柔らかな指先が辿る道筋に抗えるはずもなくて。体内の血流も神経も、すべてが屹立した先端に向かってる。自分の手でする時とは比べ物にならない快感に、声にならない吐息が漏れる。
「はっ、だめ、せんせ、出ちゃうっ……」
「我慢しなくていいよ、ほら」
「だってぇ、あっ、ん」
「なに? 可愛いよ、ニコ」
可愛いなんて。言い返そうとニコは目を開ける。なのに彼のとろけた笑顔を見ただけでもう限界で、目が合うとそのまま顔を沈めて唇を塞がれ――。
「あぁ……っ、んんっ!」
手の内に飛び散った白濁を、満足気な笑顔とともに先生は丁寧に拭きとってくれている。汚れたシャツも脱がせられた。あまりの恥ずかしさに何も言えず、ただされるがままに身を任せた。
ニコのどんなしぐささえ、先生は目を細めて楽しんでいるみたいで、ほんのちょっとだけくやしい。
「ニコの身体は正直だね。気持ちよかった?」
首まで真っ赤にしてニコはうなずく。生まれたままの姿で横たわる彼の身体を、先生は下から仰ぐような視線で愛でていた。
「先生、そんな、見ないで……」
「初めて会った時を思い出してたんだ。ニコの身体は細身でしなやかで……あの時から君に触れたかったんだ」
「からかわないでください」
「ほんとのことだよ」
先生は着ていたシャツを脱ぎ捨て、汗で濡れた前髪を煩わしそうにかきあげた。その悩ましげな表情と裸体があまりに艶っぽく、今さらながらどうしようもなく胸が高鳴る。
「ニコに、全部触れたいんだ」
「僕はすべてさらけ出してますよ……」
「背中はまだだね」
先生は慣れた手つきでニコをうつ伏せにさせ、首のつけ根から耳の先まで、肉厚な舌で舐めあげた。息が止まるほどの快感の後、ニコの清廉な背骨のくぼみに湿った唇が吸いつく。
「あぁっ、んん――っ」
青葉に噛み付く青虫が這うような丁寧さで愛撫される。甘い音を鳴らし続け、背中をおりていくその行為は、先生がどれだけニコを求めていたかを証明するかのような長い営みで。
先生の胸から腰にかけてすべてが重ねられる。張りのある肌がニコの背中に擦られ、同時にふたたび熱を帯び始めた前も弄ばれた。
「もうだめ……せんせ……」
終わることのないやわらかな愛撫に、しだいに高熱にうなされるみたいに目の前がぼうっと霞んでいく。時折先生の硬いものが腰に当たるたびに、お腹の奥がチリチリと焦げつく。意識をなくしそうになったころ、先生が耳元でささやいた。その声は心に直接話しかけてくるみたいで。
「……ほんとはね、同性は初めてだからちゃんとできるか不安で、どうしようか迷ってたんだ。でもニコの反応みてたら、そんなのどうでもよくなっちゃった」
「先生ごめんなさい、なんにもできなくて。先生にしてもらうばっかりで……」
「どうして? 僕はこんなに……興奮してる」
「ひゃっ」
うつぶせのまま盛り上がったニコの双丘に沿わせて、先生は自身の熱いものをぐっと押し付けた。脈動が伝わってくるかと思うほど屹立したそれは、ニコの頭を狂わせるには充分で。窄まりに蠢くような感触に身体の芯から震えた。
「ねぇニコ、そろそろ限界、もういい?」
「先生、ください……はやく」
狂おしい感情に泣きそうになった時、身体の重みが消え、つぷっとごく自然に滑り込んできたそれは先生の長い指先で。
「先生っ?」
「なに」
「やっ、あの……あっ、ん」
指で慣らすなんて聞いてない、なんて言えるはずもなく。ぬめりを帯びた生温い感触が落ちてきて、やけにくすぐったい。こういうのがいるんでしょ、と用意しておいたというローションのボトルを見せ、いたずらっ子みたいに笑った。
「苦しかったらすぐに言うんだよ?」
「はい……先生も」
「なんかこういう初めてのことってわくわくしない?」
「先生といられるだけで、僕は嬉しくて死にそうです」
「まだ死んじゃだめだよ?」
先生は余裕たっぷりの手つきで素直に後孔へと入り込んできた。少しずつ押し広げるように入ってくる異物感は慣れなくて息苦しくてたまらない。
「はぁっ……んんっ」
自分じゃ届かない所まで長い指先で何度も奥を擦られ、もう何がなんだか分からなくなってくる。突然どうしようもない快感に行き着き、先生の指を追い求めるかのように、はしたなくお尻を突き上げてしまった。
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