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【外伝】貴方にとっては誤算でも俺たちにとっては正に僥倖
fyrtiofem
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ギリッと握りしめた拳から音がした。怒りのあまり、歯まで軋む。助手が興奮気味に話す内容を聞き流していたら、聞き捨てならない単語を耳が拾った。
手元のタブレットにキーワードとして"失われた能力"と入力する。やがてヒットした記事を選び開くと、そこには信じられないことが書かれていた。
能力保有者とフォーラム?十年以上前からネアリチュアが確保していただと?
なんと言うことだ!能力保有者のことは我らゲヘリングを置いて深く知るものなどいない。ネアリチュアなど所詮ままごと遊びの低脳どもが他所集めで作ったものだろう?それがなんだ。まるでこれは。
我らへの宣戦布告ではないか。
いいだろう、どちらが崇高なる教えに導くものか。叡智の泉に至るものか。教えてやる。その能力保有者とやらも我々が手に入れる、必ずだ。そして、どれほどのものか見定めてやろう。
しかし何の能力だ?発火か?もし共感なら少なくとも二人、能力保有者がいることになる。現在ゲヘリングで能力保有者のサンプルを持つものはいない。先月ゼファネ・コルドゥマが所有していた発火のサンプルは死んでしまったからな。
絶対にこの私が手に入れる。二人セットだ。
ビルケ・ノマロフは唇を歪に曲げた。脳神経外科の権威として名高い医師でもある私自らが声をかければ。必ずこちらに来る。
助手に声をかけ、急ぎ医療従事専門理事会へフォーラム参加の申請を出すよう伝える。是非同行させて下さいと言われたが、それを決めるのはネアリチュアだ。全く腹立たしいことだ。よもやこの私がネアリチュア如きに選んでくださいと頼まなければならないとは。
この屈辱は必ず返す。能力保有者を引き抜くと言う形でな。
タブレットを伏せると、ペンを手に取った。途中だった論文の作成に取り掛かる。好きな研究だけ出来ればいいが、そうも行かない。
そこらへんの脳を弄るより、能力保有者の脳を弄ってみたい。やはり違うのだろうか。ずっと魅了されてやまない未知への領域。
ああ、フォーラムが待ち遠しい。
手元のタブレットにキーワードとして"失われた能力"と入力する。やがてヒットした記事を選び開くと、そこには信じられないことが書かれていた。
能力保有者とフォーラム?十年以上前からネアリチュアが確保していただと?
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我らへの宣戦布告ではないか。
いいだろう、どちらが崇高なる教えに導くものか。叡智の泉に至るものか。教えてやる。その能力保有者とやらも我々が手に入れる、必ずだ。そして、どれほどのものか見定めてやろう。
しかし何の能力だ?発火か?もし共感なら少なくとも二人、能力保有者がいることになる。現在ゲヘリングで能力保有者のサンプルを持つものはいない。先月ゼファネ・コルドゥマが所有していた発火のサンプルは死んでしまったからな。
絶対にこの私が手に入れる。二人セットだ。
ビルケ・ノマロフは唇を歪に曲げた。脳神経外科の権威として名高い医師でもある私自らが声をかければ。必ずこちらに来る。
助手に声をかけ、急ぎ医療従事専門理事会へフォーラム参加の申請を出すよう伝える。是非同行させて下さいと言われたが、それを決めるのはネアリチュアだ。全く腹立たしいことだ。よもやこの私がネアリチュア如きに選んでくださいと頼まなければならないとは。
この屈辱は必ず返す。能力保有者を引き抜くと言う形でな。
タブレットを伏せると、ペンを手に取った。途中だった論文の作成に取り掛かる。好きな研究だけ出来ればいいが、そうも行かない。
そこらへんの脳を弄るより、能力保有者の脳を弄ってみたい。やはり違うのだろうか。ずっと魅了されてやまない未知への領域。
ああ、フォーラムが待ち遠しい。
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