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Hauptteil Akt 15
hundertdreiundvierzig
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救出されたウルは、そのまま熱を出してしまった。ふぅふぅと熱い息を吐きながら、ぐったりと意識を手放したウルは、狗狼が密かに待機させていた専門医の診察を受け横になっていた。幸い、体調不良は発熱と過労だと診断された。極限状態で食が細り、睡眠も余り取れなかったせいだろうと言われ、まずはゆっくり身体を休めるようにと指示された。
篤臣は片時もウルから離れなかった。体調が少し回復するまでは移動を控えることにして、無事助け出したことはウルの家族やクロエには伝えられていた。元気になって帰れるよう、今は休もうと二人でホテルにそのまま滞在している。今はスイートルームのベッドで横になっていた。
「篤臣くん……。」
「ん?」
「怪我は?だいじょぶ?」
「ウル。」
「助けに、来てくれたの……見てたの。そしたら、爆発、したか、ら。」
ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
「心配で……。近くにいたのに。ぼく。」
ゆったりと頭を撫で微笑む。
「大丈夫だよ、見てただろう?」
「傷、残って、ない?」
「うん。残ってないよ。」
「よかったぁ。」
ふにゃりと笑ったウルの前髪を掻き上げ、額にちゅっとキスする。
「熱がまだあるから、少し寝た方がいい。」
「ん。」
とろんと瞳が緩み、瞼が落ちた。すぐに寝息が聞こえてきて、篤臣は一人俯いた。
良かった。
ぽたぽたと涙が床に落ちる。上質なカーペットに丸いシミが浮かんだ。
篤臣は片時もウルから離れなかった。体調が少し回復するまでは移動を控えることにして、無事助け出したことはウルの家族やクロエには伝えられていた。元気になって帰れるよう、今は休もうと二人でホテルにそのまま滞在している。今はスイートルームのベッドで横になっていた。
「篤臣くん……。」
「ん?」
「怪我は?だいじょぶ?」
「ウル。」
「助けに、来てくれたの……見てたの。そしたら、爆発、したか、ら。」
ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
「心配で……。近くにいたのに。ぼく。」
ゆったりと頭を撫で微笑む。
「大丈夫だよ、見てただろう?」
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「よかったぁ。」
ふにゃりと笑ったウルの前髪を掻き上げ、額にちゅっとキスする。
「熱がまだあるから、少し寝た方がいい。」
「ん。」
とろんと瞳が緩み、瞼が落ちた。すぐに寝息が聞こえてきて、篤臣は一人俯いた。
良かった。
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