【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

文字の大きさ
上 下
143 / 238
Hauptteil Akt 13

hundertsiebenundzwanzig

しおりを挟む
 そろそろ頃合いかとリーウェンは側近に声を掛けた。寝室に新と藍里を連れてこいと指示する。機嫌良く入浴し、ベッドへ向かうと側近が振り返り、深々と頭を下げた。

『どうした。』
『申し訳ございません。原因は分かりませんが、ムタチオンが効かなかったようです。』
『何?』
『規定量を投与したのですが。』
『クソッ!』

 ムタチオンはその性質上、人体に有害な違法薬物である。効果が絶大な反面、短期間で連続投与は出来ない。もし仮にすれば、自我が崩壊し、自殺衝動を引き起こす。効かなかったから追加でとはいかないのだ。

『申し訳ございません。』
『効きにくい身体なのか……大量に打つなとは言ったが。規定量では少なかったのか。』
『医者に診察はさせましたが何分違法薬物な為、治験データが少なく稀に効きづらいこともあるだろうとしか。』

 せっかく気分が乗っていたと言うのに、これではイライラして何も手につかない。目の前に極上の獲物がいると言うのに、いつまで経っても食えないとは。

『薬なしではなぁ。暴れられると傷が付く。』

 自分の所有物と認識したものに、傷を付けたくはない。あの気性なら死ぬ気で抵抗されるだろう。力で押さえ込むのは容易いが、無傷でとはいかない。骨折でもさせてあの美しい身体が歪みでもしたら。

 手に入れた性玩具は大切に使うのがリーウェンの主義だ。確かに痛めつけるのは好きだが傷は付けたくない。

『仕方ない。オークションにかける前に一通り遊ぶか。あの女以外で適当に見繕って連れてこい。』
『はい。』

 新の代わりにはならないが、このままではクサクサした気持ちを引き摺りそうで堪らない。

 仕方ない、アラタはオークションが終わってから存分に可愛がってやろう。しかしそうなるとアイリに見せつけながら犯すことは難しそうだ。あの女が泣き叫び壊れるところが見たかったが……。だがそのためだけに売らずにいるのも勿体無いだろう。少しでも若いうちに処女で売った方が高く売れるからな。

 リーウェンはベッドに寝そべると、サイドテーブルにあるワインボトルを掴み、そのまま口を付け煽った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...