136 / 238
Hauptteil Akt 12
hundertzwanzig
しおりを挟む
Carmのカウンターに座った茉莉は、向かいで腕を組んで見下ろしてくる狗狼を見上げた。一見すると絡まれているように見えるだろうが、その実謝罪を受けている。
「すまねぇな。」
「いえ。家庭の事情で一時閉店なら。仕方ないですよ。」
お婿さんとしてウルを狙って入り込んだバイト先、Carm。働き出してみれば、雰囲気が良くて皆親切で。いつの間にかバイトが休みの日でも訪れることが増えていた。元々狗狼のパートナー、ふみの産休で入ったのだが篤臣と同棲を始めたウルが巣に引きこもってからはウルの分まで出来るだけ入った。それすらも楽しくて、お婿さんは無理でもイケメンの友だちが出来て幸せ~なんて浮かれていたのだ。
その憩いの場とも言える、Carm。一時閉店は寂しいが、仕方ない。
「再開したら、又頼めるか?」
「え?良いんですか?」
「こっちが頼みたい。」
「ぜひ!」
勢い込んで頷くと、狗狼がにやっと笑った。
ニヒルに見えるけど、実は世話焼きお兄さん。
茉莉は内心身悶えた。散々篤臣やウルで腐った発言をしていたが、本命は狗狼なのだ。この退廃的な雰囲気。野性味溢れる相貌。なのに話せば気さくと来た。そして極め付けが。
「変な男に引っかかんなよ。」
ぐりぐりっと頭を撫でられる。
これこれこれ!もう!推せる!一生推せる!
実は狗狼が最推しな茉莉は乱暴な頭ぽんぽんに、でれでれっとカウンターに溶けていた。
「すまねぇな。」
「いえ。家庭の事情で一時閉店なら。仕方ないですよ。」
お婿さんとしてウルを狙って入り込んだバイト先、Carm。働き出してみれば、雰囲気が良くて皆親切で。いつの間にかバイトが休みの日でも訪れることが増えていた。元々狗狼のパートナー、ふみの産休で入ったのだが篤臣と同棲を始めたウルが巣に引きこもってからはウルの分まで出来るだけ入った。それすらも楽しくて、お婿さんは無理でもイケメンの友だちが出来て幸せ~なんて浮かれていたのだ。
その憩いの場とも言える、Carm。一時閉店は寂しいが、仕方ない。
「再開したら、又頼めるか?」
「え?良いんですか?」
「こっちが頼みたい。」
「ぜひ!」
勢い込んで頷くと、狗狼がにやっと笑った。
ニヒルに見えるけど、実は世話焼きお兄さん。
茉莉は内心身悶えた。散々篤臣やウルで腐った発言をしていたが、本命は狗狼なのだ。この退廃的な雰囲気。野性味溢れる相貌。なのに話せば気さくと来た。そして極め付けが。
「変な男に引っかかんなよ。」
ぐりぐりっと頭を撫でられる。
これこれこれ!もう!推せる!一生推せる!
実は狗狼が最推しな茉莉は乱暴な頭ぽんぽんに、でれでれっとカウンターに溶けていた。
1
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。





淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる