【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

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Hauptteil Akt 11

hundertfünf

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 ユェルンは栢杠で狩った三人目の女性が住む部屋に移り住んでいた。リーウェンと二人、街で狩ったその女性はフェイで、モデルだった。美しく享楽的で何度か三人で情交を楽しんだ後、寝入る彼女をそのまま拐った。リーウェンはペントハウスへ戻り、ユェルンは女性の部屋に残った。

 今度の部屋は新を拐ってから出る予定だった。そこへ、リーウェンから指示がきた。『戻れ。』と言う簡潔な指示で新を狩るのは別のものに任せるのだと察した。

 そんな。せっかくのメインを。あの美しいグラスを狩ったら少し味見したかったのに。

 ヘンディルでは狩ったものに褒美として味見が許されている。もちろん、一度上納した後は許可がなければ手出し出来ない。今回のようにリーウェンの性玩具として決まっているものでも、上納前なら味見が出来るのだ。新も例外ではなかった。

 リーウェン様は既にアラタをかなり気に入ってるわ。納めた後は一人で楽しまれるだろうから、情交に混ぜてもらえる機会もない。今手を引いたら。

 ぶつぶつと呟きながら、部屋を彷徨く。

 すぐに、とは言われてないわ。だったら一回試してみたって、いいわよね?

 ニマニマ笑いながら冷蔵庫を開けると、瓶ビールを取り出す。栓を開け、直接口を付けた。冷たいビールで喉を潤す。

 確かもうすぐ帰国する。何処で接触しようかしら。店はどう?よく通ってるカフェは?

 ツラツラと考えながら、椅子に腰掛けた。

 ウィッグを被れば、パッと見は気付かれない。目の色はよくある黒だし。身体は?流石に、いつものスタイルは避けた方がいいわね。

 目線を女性のクローゼットへと向ける。そこに掛かっている服はどれもユェルンの好みとは違っていた。サイズは合いそうだが、胸は窮屈かもしれない。

 胸を潰すの嫌いなんだけど。そうでもしないと着れそうもないわね。

 瓶ビールを置いて立ち上がるとクローゼットの前に立ち、開けた。中を物色する。ニットワンピースなら、少し潰しただけで着れそうだった。ショート丈のダウンジャケットを合わせれば、誤魔化せそうだと笑う。

『ふふん。一度トライしてもいいわよね?』

 手に取ると、身体に当てて鏡で確認する。ペロリと舌舐めずりした。

『楽しみ。どんな顔を見せてくれるかしら?』

 あの上品な顔が悦楽に歪む様は恐ろしく淫靡だろう。上に跨り、腰を振って、果てへと導いてあげるわ。

『馬って元々は大柄なのよね。それに見合って陰茎も大きいものが多いけど、新はどうかしら?あんなに華奢だから、普通かも?ああ、でももし陰茎だけは大きかったら?あの美しい顔に、凶悪な逸物が付いてるとしたら興奮するわ。』

 妄想が止まらない。やっぱりすぐには戻れない。一度くらいは味見したい。

『失敗なんてしないわ。今までしたことないもの。だから今回も、美味しく頂くわ。』

 クルクル回りながら燥ぐ。

『護衛が付いてるみたいだけど。引き離すのなんて、簡単よ。』
 
 今までも、そう言う対象者を狩ったことはあるのだ。いくらでも手はある。それに難しい狩りほど、心が躍る。

『待っててね、アラタ。』
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