【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

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Hauptteil Akt 5

einundfünfzig

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 ウルと篤臣は国立植物園を訪れていた。エリアごとに様々な植物が生い茂り、見たこともない花が咲き誇るそこはウルにとって初めて見るものばかりだった。きょろきょろと忙しなく視線を動かしながら見て回る。興味が惹かれればふらふらと近寄って行くため、篤臣はずっとウルの腰を抱いていた。そうでもしないと逸れてしまうのだ。

「篤臣くん!これ、すごいおっきい葉っぱ!」
「本当だ。ウルの顔の三倍はあるよ。」
「えへへ。隠れちゃうね。」
 にこにこ笑いながら葉に顔を近づける。

「わぁ~。てんとう虫いる~。」
「星あった?」
「んとね、五個あるみたい。」
「ほんとだ。ちっちゃいな。」
「うん。かわいー。」
 もしものためにニット帽を深く被ったウルの頭は小さくて、右に左にちょろちょろと動く様はとても愛らしかった。ちらちらと周囲の視線を集めているが本人は全く気付いていない。

「ウル、こっち。」
 抱き込んで、牽制する。

「ん?」
 降り仰いできょとんと見上げてくる額にちゅっとキスをする。

「!だ、だめだよ、お外だよ!」
 唇を尖らせ小さな声で注意してくる。すかさず屈んで唇に吸い付いた。

「ひゃあ!」
 びっくりして飛び上がったウルを抱き上げ、歩き出す。

「こっち見てみよっか。」
「~!」
 胸をぱしぱし叩かれるが少しも痛くない。くすくす笑いながら隣の温室へと移動した。
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