【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

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Hauptteil Akt 4

achtundvierzig

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 毛布に包まったウルを抱え込み、篤臣は問いかけた。

「ねえ、ウル。休みの時とか出掛けたりする?」

 ここはCarmの三階、ウルの部屋。日中篤臣はカフェに一度は顔を出し、時間を作っては夜ウルの部屋を訪れていた。今日もいつも通り、ウルに会いに来て足の間に抱き込んでいる。

「んー。しないかも。おうちっ子してる。」
「おうちっ子?」
「えと……。お家にいることが多いの。」
 恥ずかしそうにもごもご呟くウルに笑み崩れる。おうちっ子。独特の言い回しだな。

「外出るの苦手?」
「んーん。ただ、一人は無理かなぁ。怖いから。」
「じゃ、俺と一緒なら出掛けられる?」
「え?篤臣くんと?行きたい!」
 嬉しそうに振り返ったウルの頬にちゅっとキスをする。

「じゃ、今度の休み出掛けよっか。」
「わぁ!嬉しい!」
「どっか行きたい所ある?」
「んとねぇ。植物園とか?あと、映画も良いなぁ。あ!篤臣くんとご飯も行きたい!」
「いいよ。どれも楽しそうだね。」
 ちゅっちゅっと顔中にキスをしながら答える。

「えへへ~楽しみ!ありがとう。」
 ふにゃっと笑って篤臣の唇にウルが、ちゅっと吸い付いた。ぴたっと篤臣が固まる。

「ウルちゃん。今の。」
「えと。お返し……。」
 もじもじしながら見上げる。

「へたっちょだった?」

 なんだこれ!

「もっかいして。」
「え。」
「もっかい、ちゅって。」
「あの。」
「ウルちゃん。お願い。」
 うーっと唸ってからウルが再びちゅっと唇に吸い付いた。すかさず篤臣がそのまま舌を差し入れる。

「んー!」
「あーもー。かわい。」
 ぬるぬると口内に舌を這わせる。唾液を掬い取って啜りながら、ちゅうちゅうと音を立てた。

「ウルちゃん、愛してる。唾液もっとちょうだい。」
「あっあっ。」
「顔まっか。かわいすぎる。」
「うー。」
「今度俺の唾液も飲んでね。」
「……うん。」
「はー。かわい。」
 ぺろんと唇を舐め上げる。

「篤臣くん。」
「ん?」
「だいすき。」
 へにゃっとウルが微笑んだ。と、視界がぐるんと回って床に転がされる。

「今のはウルが悪い。」
「え?」
「もう我慢の限界です。」
「え?え?」
「今日から、もうちょっとえっちなキス覚えようか。」
 覆い被さってきた篤臣がウルの両頬を包み込むと唇に吸い付いた。

 そこからはもう、ウルの息は絶え絶えで。

「篤臣くん、ぼく。」
「ん?」
「きもちくて、しんじゃう。」
 涙目で訴えられて篤臣の方が死にそうだった。
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