【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

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Hauptteil Akt 4

♥︎einundvierzig

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 照明が絞られた暗い部屋の中で、首輪を着けられた男性がベッドにうつ伏せで転がっていた。その上に覆い被さり、全体重をかけてのしかかる男が押し潰すように腰を振る。

『ぎっ!あっ!あっ!』
『なぁ?お前のことは、気に入ってるんだ。だから、分かるよなぁ?ほら、もっと尻の穴に力入れろ!』
 力一杯叩き込まれ、悲鳴が上がる。

『やれば出来るじゃないか?ん?結腸までいったか?おいおい。白目剥いてる場合じゃないぞ?』
『ゆ、ゆるし、も、おえっ!』
『はは、吐きやがった。胃まで押し上げちまったか。』
 言いながらグリグリと腰を回す。

『きっちり嵌ったなぁ。あー、気持ちいい。』
『げぇ!おっ!おぇ!』
『ほれほれ、出すぞ?腹ん中いっぱいにしてやるから。ほらほら。』
 吐精しながら腰を振る。

『あー!おぁ!っ!』
『お、まだ締め付けれんのか。いいぞ。』
『こ、ころして。もぅ。もぅ。ころし。』
『なんだ?死にたいのか?諦めろ。お前はワレのお気に入りだと言っただろう?ん?』
『ひぃ!』
『大丈夫大丈夫。壊しゃしねぇよ。ワレは優しいからなぁ。』
 男性の上から起き上がると、陰茎をズルリと引き抜く。そのまま打ちつけられて赤くなった臀部を優しく撫で、後肛に指を這わせた。たった今吐き出した白濁と、今まで散々流し込んだ白濁が収まりきれず、こぼれ出る。

『お前は美しい。だから売らなかったんだ。しかも尻の穴の具合もいいときた。』
 指を後肛に差し込み、抜き差しする。

『女も好きだが、孕む心配をしながら避妊薬を使うのは面倒だ。その点、男はいい。そんな心配無用だしな。』
『おぇっ。』
『お前、やっと女みたいな、いやらしい穴になってきたじゃないか。』
『ひっ!』
『攫ってきた奴には特別手当でも出さんとな。』
『うー、うぇっ、あっ、あっ。』
 男性が吐きながら泣きじゃくる。

『なんだ?まだ欲しいのか?』
『ち、ちが、おぇっ。』
『ワレは泣かせるのが好きだ。涙も鼻水も唾液も垂れ流して泣き喚くものが特に。興奮する。』
 ビクビクと陰茎が震え、聳り立つ。

『もう、やめ。』
『お前が欲しがったんだろう?知っててワレの前で泣いたんだ。さぁ、受け入れろ。』

 逃げようと這いずる男性へ手を伸ばしたところで、紗の向こうから声が響いた。

『お楽しみのところ、誠に申し訳ございません。リーウェン様。』
『あ?なんだ?』
『定期通信が入っております。』
『……そうか。』
 立ち上がるとローブを掴み、羽織る。フードを目深に被ると顔を隠した。

『こいつを洗っておけ。』
『畏まりました。』
 恭しくお辞儀して返す男に指示しながら部屋を出る。

 リーウェンが出ていくと男は顔をあげ、ベッドに横たわりぐったりとした男性に近寄った。

『動けますか。』
 聞かれて力なく首を振る。

『助けに来ました。外に脱出用のヘリがあります。そこまで何とか動いて欲しいのです。チャンスは今しかありません。』
 はっと瞳を見張り、なんとか身体を持ち上げる。

『急ぎましょう。』
『あな、たは……。』
 Zerstörツェアシュテールのものです。詳しいことは逃げ切れてからお話しします。さあ。』
 促され、なんとか男性は起き上がった。首輪はリーウェンが好んで着けさせるもので普段は鎖で繋がれている。情交のときだけ外される為、本当に今しか逃げる機会はないと思った。

 渡された服を何とか着て、上からマントを羽織る。フードが付いていて、頭から被った。

『行きましょう。』
『はい。』

 二人で hέndəlヘンディルの工作員に紛れこみ、なんとか外へと出る。そこからは近くに潜んでいたツェアシュテールのエージェント、アゲンツたちと合流した。

『私もツェアシュテールのエージェント、アゲンツの一人です。潜入していました。助けるのが遅くなってすみません。』
『そんな……。ありがとうございます。ありがとうございます。』
 泣きながら男性が頭を下げる。

『ここからは道が険しくなります。彼におぶさってください。運びます。』
 中でも一番身体が大きなアゲンツの一人がかがみ込む。

『さあ、早く。時間がありません。追手がかかる前にこの島を脱出します。』
『はい。お願いします。』
 痩せ細った身体でよろよろと近づき、背に乗る。無言で背負うと中腰のまま、背の高い草の生い茂る道なき道を進んだ。

 ヘリの駆動音が聞こえる。

『もうすぐです。』
 アゲンツは一小隊五人で構成されている。男性を背負ったエージェントの周りを前後左右囲い守りながら前へと進む。ヘリに辿り着くと、操縦士が叫んだ。

『急げ!』
 その一言で追手が迫っていると判断し、順に飛び乗った。すぐに銃声が何発も聞こえる。

『しっかり掴まれ!振り落とされるぞ!』
 それぞれがシート脇や上部にあるハンドルを掴んだ。身体が揺れ、一気に離陸する。そのまま左右に揺れながら、ぐんぐん上昇していった。

 防弾性ではあるが、プロペラやエンジンに何発も被弾すれば墜落する。銃弾を避けながら、射程圏内を離脱することを最優先に飛んだ。

 やがてヘリが高度を保ち、針路を取る。安定した飛行に切り替わったところで、やっとそれぞれが息を吐き出した。

『ありがとうございます。』
 ぼたぼたと涙が落ちる。小さく身を震わせ、縮こまって俯く男性に声を掛けた。

『さぁ、帰りましょう。』
『はい。はい……。』
 何度も頷き、泣きじゃくる男性が落ち着くまで皆黙って見守った。
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