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Hauptteil Akt 3
zweiunddreißig
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Carmには予約すれば使える個室がある。予めオーダーを伝えて時間制で貸し切れる為、ドリンクやフードが用意された後は基本店員は終了まで近寄らない。その一室に入ると篤臣はソファに座り、そのままウルを横抱きで膝に乗せた。
顎を掬い上げ、覗き込む。くりくりとした紫がかった青い瞳が見上げてきた。頬はうっすら上気していて匂いも濃くなってる。篤臣がずっと嗅いでいたいと思うウルの匂い。
「会いたかった。」
「……ぼくも。」
「死ぬかと思った。」
「ふふふ。」
「ウルは?」
「ぼ、くは。」
「うん。」
みるみる涙の膜が張る。ぽろりと頬を伝うのを見て抱きしめた。ぎゅっと胸元を掴むウルの手が震える。
「会えなくなるの、やだ。」
小さく呟く。
「篤臣くんと会えないなんて。やだ。死んじゃう。」
「ウル。」
頬を包み込むと上向かせ、溢れた涙をぺろりと舐めた。溢れるたびに舐める。
「お互い会えないと死んじゃうなら一緒にいよっか。」
言いながら、唇の端もぺろりと舐めた。ぴくん、とウルが固まる。
「ウル。好きだよ。」
びっくりして瞳が溢れそうなウルに微笑む。鼻の頭にキスした。
「ウルが好きだ。」
「あつおみくん。」
「返事、聞きたい。俺のことどう思ってる?」
「ぼく。」
「教えて。何も考えなくて良い。他のことは全部忘れて。俺のこと、好きかどうかだけ。」
「ぼく。ぼくは。」
「うん。」
「……ずっと。ずっと好きだったの。大好きだったの。」
「うん。」
「諦めきれなくて。しつこく思い続けてて。」
「え?ちょ、ちょっと待って。諦めるってなんで?」
慌ててウルに問いかける。へにゃりと笑って涙をこぼしながら続く言葉に固まった。
「だって篤臣くん。僕のこと、興味なかったでしょう?」
がつんと頭を殴られた気がした。
顎を掬い上げ、覗き込む。くりくりとした紫がかった青い瞳が見上げてきた。頬はうっすら上気していて匂いも濃くなってる。篤臣がずっと嗅いでいたいと思うウルの匂い。
「会いたかった。」
「……ぼくも。」
「死ぬかと思った。」
「ふふふ。」
「ウルは?」
「ぼ、くは。」
「うん。」
みるみる涙の膜が張る。ぽろりと頬を伝うのを見て抱きしめた。ぎゅっと胸元を掴むウルの手が震える。
「会えなくなるの、やだ。」
小さく呟く。
「篤臣くんと会えないなんて。やだ。死んじゃう。」
「ウル。」
頬を包み込むと上向かせ、溢れた涙をぺろりと舐めた。溢れるたびに舐める。
「お互い会えないと死んじゃうなら一緒にいよっか。」
言いながら、唇の端もぺろりと舐めた。ぴくん、とウルが固まる。
「ウル。好きだよ。」
びっくりして瞳が溢れそうなウルに微笑む。鼻の頭にキスした。
「ウルが好きだ。」
「あつおみくん。」
「返事、聞きたい。俺のことどう思ってる?」
「ぼく。」
「教えて。何も考えなくて良い。他のことは全部忘れて。俺のこと、好きかどうかだけ。」
「ぼく。ぼくは。」
「うん。」
「……ずっと。ずっと好きだったの。大好きだったの。」
「うん。」
「諦めきれなくて。しつこく思い続けてて。」
「え?ちょ、ちょっと待って。諦めるってなんで?」
慌ててウルに問いかける。へにゃりと笑って涙をこぼしながら続く言葉に固まった。
「だって篤臣くん。僕のこと、興味なかったでしょう?」
がつんと頭を殴られた気がした。
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