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Hauptteil Akt 3
einunddreißig
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もうすぐ帰るから。真っ先に会いに行くよ。
篤臣から電話でそう告げられてから、ウルは毎日そわそわしていた。Carmに電話をくれたあの日から、殆ど毎晩、電話をくれる篤臣はウルが恥ずかしくて飛び上がってしまうような甘い言葉をいくつも口にするようになっていた。
期待しちゃう。どうしよう。
反面、茉莉から聞いた話も気になるのだ。好きな人って誰だろうとぐるぐる思考が回る。
そんなことを考えながらお客様を送り出し、厨房に戻っていると、後ろからぐいっと腰に腕が回された。びくんと固まると大きな身体に包み込まれる。
「ウル。」
耳に吹き込まれる大好きな篤臣の声。嬉しくて振り向こうとする前に、すんっと頭のてっぺんで音がした。
「あー。良い匂い。」
気のせいじゃなかった!やっぱり篤臣くん、僕の匂い嗅いでる!
今までも、なんとなく近いなと思うことはあったのだ。ここまであからさまではなかったけれど。
「あ、あの。」
「ただいま。」
「お、かえりなさい。」
「うん。」
「えと。」
「約束したよね。ハグするって。」
言いながら耳の裏に鼻先を擦り寄せられる。
「ウルの匂い。」
ひゃあ!と悲鳴が出た。嗅がれてる!
「や、やだ。」
「え。なんで。」
「恥ずかしいもん!」
「もんって。なにそれ。かわい。」
笑う篤臣の唇が耳に触れる。ぞくっとして小さくなった。
「……匂い濃くなった。ウル?」
「……。」
「ウル?ウール?ウルちゃん?」
「耳……やだ。ぞわぞわする。」
「そゆこと言う?」
ますます抱き込まれる。
「ね。約束もう一個覚えてる?」
「あ。」
「だっこ。させてくれるよね?」
言うが早いか腕の中でくりんと回され縦抱きにされた。
「深沢、個室貸りるよ。」
「……勝手にしろ。」
そのまま、すたすたと歩き出す篤臣くんの首に訳が分からずしがみついた。
篤臣から電話でそう告げられてから、ウルは毎日そわそわしていた。Carmに電話をくれたあの日から、殆ど毎晩、電話をくれる篤臣はウルが恥ずかしくて飛び上がってしまうような甘い言葉をいくつも口にするようになっていた。
期待しちゃう。どうしよう。
反面、茉莉から聞いた話も気になるのだ。好きな人って誰だろうとぐるぐる思考が回る。
そんなことを考えながらお客様を送り出し、厨房に戻っていると、後ろからぐいっと腰に腕が回された。びくんと固まると大きな身体に包み込まれる。
「ウル。」
耳に吹き込まれる大好きな篤臣の声。嬉しくて振り向こうとする前に、すんっと頭のてっぺんで音がした。
「あー。良い匂い。」
気のせいじゃなかった!やっぱり篤臣くん、僕の匂い嗅いでる!
今までも、なんとなく近いなと思うことはあったのだ。ここまであからさまではなかったけれど。
「あ、あの。」
「ただいま。」
「お、かえりなさい。」
「うん。」
「えと。」
「約束したよね。ハグするって。」
言いながら耳の裏に鼻先を擦り寄せられる。
「ウルの匂い。」
ひゃあ!と悲鳴が出た。嗅がれてる!
「や、やだ。」
「え。なんで。」
「恥ずかしいもん!」
「もんって。なにそれ。かわい。」
笑う篤臣の唇が耳に触れる。ぞくっとして小さくなった。
「……匂い濃くなった。ウル?」
「……。」
「ウル?ウール?ウルちゃん?」
「耳……やだ。ぞわぞわする。」
「そゆこと言う?」
ますます抱き込まれる。
「ね。約束もう一個覚えてる?」
「あ。」
「だっこ。させてくれるよね?」
言うが早いか腕の中でくりんと回され縦抱きにされた。
「深沢、個室貸りるよ。」
「……勝手にしろ。」
そのまま、すたすたと歩き出す篤臣くんの首に訳が分からずしがみついた。
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