【完結】R-18 逃がさないから覚悟して

遥瀬 ひな

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üppiges Bankett

♡黄金色の王が統べるハレム

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『中々いいね、君。』
『あっ!』

 ソファの座面は広く、そこに横たわった女性の秘裂に陰茎を出し入れしながらフィンレーは見下ろした。髪をかき上げると女性の両脚を掴んで肩にかけ、上体を屈める。そのまま上から叩きつけるように腰を動かし、媚肉を味わった。
 ドレスは腰の上まで捲り上げられ、下着も脱がさずにクロッチ部分をずらしたままの性交。ホテルのスイートルームに戻ろうとドアを開けてすぐ、押し入るように後ろから抱きついてきた女性の名前すら、フィンレーは知らない。そのまま首にしがみつき、激しく唇に吸いつかれた。舌を差し入れ絡められる。こういうアプローチには慣れていた。せっかくだからと乗ることにし、深く開いたドレスの胸元を引きずり下ろすと溢れでた形のいい乳房を掴み揉みしだく。形を変え、指が沈み込む様を楽しみながら、もつれ合うようにソファへ辿り着くと押し倒した。ポケットから洗浄カプセルラィニゲンを取り出すと秘裂に挿入し、排出されたのを確認してから性急に体を繋げる。

 なかなか締まりが良い。が、それだけだった。

 肉食種フェイの純血種であり、アトラスライオンのフィンレーは唯一のパートナーを探している。気に入った女性は数人囲い、侍らせ、愉しむが今まで孕ませたいと思って抱いた女性は一人もいなかった。そう言う相手であれば意識せずとも陰茎に無数の棘状突起が現れる。これで膣粘膜を刺激し、排卵を誘発することで交尾排卵を促すのだ。一ヶ月から三ヶ月もあればほぼ100%妊娠させることが出来る。

 ライオン種であれば、共通の生理現象だった。

 棘が出なくても、性交が気持ち良いことに変わりはない。込み上げる射精感を堪えることなく、膣内に吐き出した。

『ああ、いい。もっと……。』
 女性が首を逸らし、身体を震わせる。溢れでた乳房が、柔らかに揺れた。その様を見つめながら、陰茎を引き抜くと中から白濁が溢れ、座面を汚す。
 そっと両脚を下ろすと女性がゆるゆると起き上がり、フィンレーの陰茎に手を伸ばした。ほっそりした指。綺麗に整えられ、鮮やかに色づいた爪先。その手をやんわり抑えると、フィンレーは『ジュード。』と低く一声上げた。隣室のドアが開き、大柄な男性がのっそりと現れる。まさか他に人がいるとは思わなかったらしく女性は手を握られたまま、あられもない姿でジュードを見上げた。

『レディ。この男は私の執事バトラーでね。もしハレムに侍るというのなら受け入れてもらわないと、いけないことがある。』
『……何をすれば良いの?』
 フィンレーに視線を戻すと女性は妖艶に微笑んだ。ハレムに誘われたと言うことは、いずれフィンレー・グウェインのパートナーになれると言うこと。そう信じて。

『簡単なことだよ。私と性交する前に必ず避妊薬を摂取し、終わったら必ずジュードと性交するんだ。回数を重ねれば避妊薬だけでは不安だからね。』
『……それって。』
『私はパートナーを探している。妊娠はその相手にしか許すつもりはないんだ。言っている意味が分かるかな?』
『つまり、愛人にはなれてもパートナーにはなれないってこと?』
『そういうこと。あと、私は人前でも抱きたくなれば、そこがどこであれ構わず抱く。その三つを受け入れる女性だけハレムに迎えることにしているんだ。』
 にっこり笑って手を離すと身支度を整えた。

『もちろん、断っても良い。その場合は今から避妊薬を摂取してもらって君とは、ここでさようなら、だ。』
『……酷いわ。』
『ん?そうかな?』
『……。』
 フィンレーは立ち上がるとジュードに視線を向け笑った。

『どうやらハレムはお気に召さなかったらしい。ジュード、あとはいつも通りに。』
『畏まりました。』
 恭しくジュードが頭を下げる。女性はドレスを整えると無言で立ち上がった。そのままドアへ向かおうとする腕をジュードが掴む。

『部屋を出る前に避妊薬を。』
 いうが早いかパッチ型の避妊薬を剥き出しの二の腕に貼り付けた。瞬く間に色が変わり、経皮摂取される。これで万が一にも妊娠の可能性は無くなった。このまま有耶無耶にして後で妊娠したとでも言うつもりだったのだろう。ジュードは顔色一つ変えずに鋭い視線で睨みつけてくる女性から避妊薬を剥がす。女性は腕を振り払って足音荒くドアへと向かうと、けたたましい音を立てて出ていった。

 パーティ会場でずっと意味ありげに視線を寄越していたから紳士の礼儀として乗っただけだった。恥をかかせるのはどうかと気遣っただけ。そんなに脚を開きたいなら開けばいい。
 フィンレーには既に二人、愛人がいる。彼女たちはパートナーになる気などはなからなく、世界に名だたる家柄と類稀なる容姿、加えて資産家でもあるフィンレーのハレムに入ることで満足している女性たちだった。

『うーん。パートナー、ねぇ。何故、私が自分を選ぶと思ったんだろう?全く釣り合わないのに。』
『いつか刺されますよ。』
『そんなヘマはしないし、そう言う時はお前が身を挺して護るだろう?』
 フィンレーが笑いながらバスルームへと向かう。
 出ていった女性に説明した通り、今いる愛人たちは毎回性交の度に避妊薬を摂取し、その後、必ずジュードが抱いている。あくまで避妊が目的なので、ジュードが中に出すことはない。最後は口淫で終わらせていた。

『なかなか、これと言う人に巡り会えないなぁ。』
 フィンレーのぼやきに、沈黙を返す。

 このまま、愛人たちの世話が続けばジュードもパートナーが得られない。仕事とは言え他の女性たちを抱くなど、良い気持ちはしないだろうから。

 まだ見ぬ未来のパートナーを思い、ジュードは溜め息を漏らした。
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