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événement principal acte 27 奇襲

Cinq

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 ロウからの報告を受け、バルクは溜め息を吐いた。

「ほんっとうに水くさいなあ。」
「……頼ることに慣れてないって感じしますね。」
「頼むって言葉は人のためにしか使わねぇんだよなあ。自分は頼られてばっか。助けてばっか。守ってばっかだってのに。」
「……幼少期からそうだったんじゃないすか。」
「そうかもな。しっかしあの国王。やらかしてくれるな。何が褒美だ、どうせ王女押し付けるためだろ。体の良い産廃処理扱いじゃねえか。」
「……公爵の後も王宮に残しといて正解でしたね。」
「な。プレシーズさまさまだよ。お陰で溜まりに溜まった恩が返せそうだ。」
「どうするんですか。」
「前にもエリオット様にちらっと言ったんだけどよ、あるのよこれが。切り札があと一枚や二枚や三枚。」
「……。」
「信じてねぇな。まあ三枚は盛り過ぎ。二枚は確実。」
「じゃ、それ切るんですか。」
「そーだな。その為にはまず、準備しねぇとな。」
 バルクがにやりと笑う。

「まずは義父上とー。それからそーだなー。大司祭様にも出張って貰おうか。お、うまく使えば三枚になるな。」
「もう何枚でも良いですから早く片付けましょうよ。闇堕ちしそうですよ。」
「それは……由々しいな!大問題じゃねえか!早く言えよ!」

 バルクが慌てて便箋を引っ掴むと書き殴る。

「これ、義父上に。あと、こっちは大司祭様に。」
「大司祭様と面識あるんですか。」
「それがあるんだなー。ルディウスの叔父上とは知らなかったんだけどさ。流行病ん時に結構な額を王都大教会に寄付してたわけ。そん時に何度か会ってる。」
「……顔、広いですね。」
「商人なんて顔が広くてなんぼだろ。」

 けろりと言い返したバルクに内心「皇国の血族や大司祭に伝手があるのって結構凄いことなんだがわかってねぇな。」と突っ込んだ。
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