390 / 520
événement principal acte 22 盟友
Cinq
しおりを挟む
あまり時間は経っていないと言うのに単騎で戻ったエリオットを見て、領邸を守っていた騎士団の面々に緊張が走った。
何も言わず領邸に入る姿に厳戒態勢は継続、いやレベル引き上げかと気を引き締める。
出迎えたスコットにシリルたちを執務室へ呼ぶよう伝えた。ティアナたちには戻ったことは伏せるように言う。
まだ、どうするか何も決めていない。今、顔を見せても心配させるだけだ。
ローレンスやキースの前では平静を保てたがティアナは駄目だ。もし、何か気付かれたら。
ティアナは聡い。特にエリオットの機微には敏感だ。動揺がそのまま伝わるようなことは避けたい。
執務室に入り、愛剣を壁に掛けるとソファに座る。
すぐにノックが鳴り、シリル、アイザック、ケビンが入室した。
黙したまま対面に座るよう視線で促す。
それぞれ顔を見合わせた後、ソファに腰掛ける。案内したスコットが紅茶を出すとそのまま扉側に待機させた。
置かれたカップを手に取ると、口を付ける。何も言わないエリオットに誰も口を開かない。何か良からぬことがあったのだとは感じた。
「フェルティウム公爵令息が滑落した。現在行方不明。生死も分かっていない。王太子殿下からは捜索の命が下された。」
「直ちに捜索隊を編成します。」
シリルが答え立ち上がる。アイザックとケビンも続いた。
「ああ。まずは地図を。どこで滑落したのか詳しく話す。それと騎士団で今動かせるものがどれだけいるのか確認したい。」
「「「はい。」」」
三人が答え、執務室を飛び出して行く。視界の端ではスコットが立ち尽くしていた。
両手を握り合わせ、そのまま額を抑え俯く。
まずは捜索。それから尋問か。
目まぐるしく思考する中で、バルクにも話さなければと息を吐く。
とてつもなく、気が重かった。
何も言わず領邸に入る姿に厳戒態勢は継続、いやレベル引き上げかと気を引き締める。
出迎えたスコットにシリルたちを執務室へ呼ぶよう伝えた。ティアナたちには戻ったことは伏せるように言う。
まだ、どうするか何も決めていない。今、顔を見せても心配させるだけだ。
ローレンスやキースの前では平静を保てたがティアナは駄目だ。もし、何か気付かれたら。
ティアナは聡い。特にエリオットの機微には敏感だ。動揺がそのまま伝わるようなことは避けたい。
執務室に入り、愛剣を壁に掛けるとソファに座る。
すぐにノックが鳴り、シリル、アイザック、ケビンが入室した。
黙したまま対面に座るよう視線で促す。
それぞれ顔を見合わせた後、ソファに腰掛ける。案内したスコットが紅茶を出すとそのまま扉側に待機させた。
置かれたカップを手に取ると、口を付ける。何も言わないエリオットに誰も口を開かない。何か良からぬことがあったのだとは感じた。
「フェルティウム公爵令息が滑落した。現在行方不明。生死も分かっていない。王太子殿下からは捜索の命が下された。」
「直ちに捜索隊を編成します。」
シリルが答え立ち上がる。アイザックとケビンも続いた。
「ああ。まずは地図を。どこで滑落したのか詳しく話す。それと騎士団で今動かせるものがどれだけいるのか確認したい。」
「「「はい。」」」
三人が答え、執務室を飛び出して行く。視界の端ではスコットが立ち尽くしていた。
両手を握り合わせ、そのまま額を抑え俯く。
まずは捜索。それから尋問か。
目まぐるしく思考する中で、バルクにも話さなければと息を吐く。
とてつもなく、気が重かった。
11
お気に入りに追加
725
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?
すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。
病院で診てくれた医師は幼馴染みだった!
「こんなにかわいくなって・・・。」
10年ぶりに再会した私たち。
お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。
かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」
幼馴染『千秋』。
通称『ちーちゃん』。
きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。
千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」
自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。
ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」
かざねは悩む。
かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?)
※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。
想像の中だけでお楽しみください。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。
すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる