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événement principal acte 21 術中
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不可侵の森、深部近くから黒煙が上がる。一本、二本、三本……次々と上がり、エリオットは眉を顰めた。
おかしい。ここまで上がるとは。
立ち上がり、発信元に視線を走らせる。木々が鬱蒼と茂り、何が起きているのかは分からない。恐らく、守り番の一族の集落から離れた深部近くだと当たりをつけた。後ろでラッセルとアントンにも緊張が走る。
テントが五張り、その中で一際大きな一張りは王族用でそこに待機している侍従たちが狼狽えているのを視界の端に捉えた。
じっと耳を澄ます。特に何も聞こえない。だが何か。感じる。
また、黒煙が上がった。先程とほぼ同じ位置から上がる。
間違いない、何か起きている。
髪を高く結い上げ直すと指笛を鳴らす。すぐに高い蹄の音が鳴り響いた。馬丁の悲鳴が上がる。
「ジュリ!」
高く嘶き愛馬が駆けてくる。エリオットも駆け出し、揺れる手綱を掴むと飛び上がって鞍に片手をついた。そのまま跨り鎧に足を掛ける。
「ラッセル!アントン!騎士団召集!領邸警備以外の団員全てだ!」
「「旦那様!」」
「救援に向かう!到着次第黒煙を確認しろ!」
ジュリの腹を蹴り、前傾姿勢を取る。どんどん加速し景色が飛ぶように過ぎていった。
「面倒かけやがって。」
悪態をつく。
だから嫌だったんだ、狩猟大会なんて。
おかしい。ここまで上がるとは。
立ち上がり、発信元に視線を走らせる。木々が鬱蒼と茂り、何が起きているのかは分からない。恐らく、守り番の一族の集落から離れた深部近くだと当たりをつけた。後ろでラッセルとアントンにも緊張が走る。
テントが五張り、その中で一際大きな一張りは王族用でそこに待機している侍従たちが狼狽えているのを視界の端に捉えた。
じっと耳を澄ます。特に何も聞こえない。だが何か。感じる。
また、黒煙が上がった。先程とほぼ同じ位置から上がる。
間違いない、何か起きている。
髪を高く結い上げ直すと指笛を鳴らす。すぐに高い蹄の音が鳴り響いた。馬丁の悲鳴が上がる。
「ジュリ!」
高く嘶き愛馬が駆けてくる。エリオットも駆け出し、揺れる手綱を掴むと飛び上がって鞍に片手をついた。そのまま跨り鎧に足を掛ける。
「ラッセル!アントン!騎士団召集!領邸警備以外の団員全てだ!」
「「旦那様!」」
「救援に向かう!到着次第黒煙を確認しろ!」
ジュリの腹を蹴り、前傾姿勢を取る。どんどん加速し景色が飛ぶように過ぎていった。
「面倒かけやがって。」
悪態をつく。
だから嫌だったんだ、狩猟大会なんて。
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