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événement principal acte 17 初恋
Six
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ティアナとセリーナが退室すると、エリオットはアントンに指示した。
「先ほど聞いた、マシューと言う平民を調べるように。」
「畏まりました。」
一礼し、アントンが退室する。エリオットは組んでいた腕を解くと顳顬を揉んだ。
ティアナは気が付いていないようだが十中八九、マシューはティアナに惚れている。ありがちな気の引き方だ。やり過ぎて嫌われていると言うより怖がられているからティアナから近づくことはないだろう。
だが、学校で見つけた途端絡んできたなら今後もやらないとは限らない。
思いがけず貴族となって婚約者までいると知ったら普通は弁えるが。
拗らせているなら何をするか分からない。
やはり、手を打っておこう。学校へマシューを近づけないよう連絡しておかなければ。
ティアナを学校に通わせることで一つだけ懸念事項があった。もし王都の下町で暮らしていた頃の友人に会った場合、元平民でアリーが母だと望まぬ形で二人の身元が噂になるかもしれないと言うことだった。
しかし入学前には学校に進学するものはいないと調べて分かっていた。
だから安心していたのだが。
まさか、友人以外でティアナに関わったものがいたとは。
すっかりヴィヴィアン・プレスコットのことは意識の外だった。
「先ほど聞いた、マシューと言う平民を調べるように。」
「畏まりました。」
一礼し、アントンが退室する。エリオットは組んでいた腕を解くと顳顬を揉んだ。
ティアナは気が付いていないようだが十中八九、マシューはティアナに惚れている。ありがちな気の引き方だ。やり過ぎて嫌われていると言うより怖がられているからティアナから近づくことはないだろう。
だが、学校で見つけた途端絡んできたなら今後もやらないとは限らない。
思いがけず貴族となって婚約者までいると知ったら普通は弁えるが。
拗らせているなら何をするか分からない。
やはり、手を打っておこう。学校へマシューを近づけないよう連絡しておかなければ。
ティアナを学校に通わせることで一つだけ懸念事項があった。もし王都の下町で暮らしていた頃の友人に会った場合、元平民でアリーが母だと望まぬ形で二人の身元が噂になるかもしれないと言うことだった。
しかし入学前には学校に進学するものはいないと調べて分かっていた。
だから安心していたのだが。
まさか、友人以外でティアナに関わったものがいたとは。
すっかりヴィヴィアン・プレスコットのことは意識の外だった。
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