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événement principal acte 9 反撃

Sept

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 エリオットの元に、三通の手紙が届いた。マーカス・オルコットの長兄オルコット侯爵。次兄モナハン子爵。そしてマーカス本人からだった。

 面倒なのが一気に来たなと嘆息する。

 順に開封していった。
 オルコット侯爵の手紙には、今回次兄の姻戚や実弟が迷惑をかけたことへの謝罪が綴られマーカスに関しては「既にいい歳をした男なんだから責任は自分で取るはずだ、好きにしてくれ。籍はいつ抜いても構わない。」と言う内容が貴族家当主らしい婉曲な表現でされていた。

 紹介は名をかけてするものだ。今回のブリジットとその両親の不始末に責任を取るのは既にいい歳した弟が取るものであると言う考えらしい。貴族らしい考えだがエリオットも概ね賛成だった。了承の旨を返すことにした。

 次兄の手紙は少し勝手が違った。ブリジットと血の繋がりはなくとも姪にあたり、何よりその母親は妻の妹だ。マーカスのことは抜きにしても知らん顔とはいかないだろう。義妹夫妻の無礼に対し謝罪が綴られていた。こちらも所謂「いい歳をした大人」だ。そしてその本人たちからは一切謝罪の言葉も無ければ手紙すら届いていなかった。次兄が何度謝ったところで正直本人たちからの謝罪が無ければ意味が無い。こちらにはそのまま現状を綴り「今後は紹介者のマーカスとブリジットの両親に責を問うので関わらないように。」と綴った。結果次第では自分まで無事では済まなくなるので次兄の気持ちは分からなくもない。だがそこはもう諦めて欲しい。望まない謝罪は受け取る方も疲れる。

 マーカスからの手紙には謝罪と言うより言い訳が並べ立てられていた。兄たちに絞られたのか悲壮感漂う芝居かがった内容でなんとか同情を誘って一言赦すと引き出したいらしい。
 阿呆が小賢しい。あんなゴミを押し付けといて厚かましいことこの上ない。返事など書きたくもないが常識もない男だ。ブリジットの両親のように先触れもなく訪れて、もしアリーが見られたら厄介なことになる。

「面倒だ。全員一片に潰すか。」

 マーカスに書く手紙には「ブリジットの両親を連れ、三人で謝罪の場を設けろ。日時と場所はこちらが指定する。三日後、昼の三時に王都にあるホテル、メルローズのラウンジで。」と認め三通まとめて送った。
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