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événement principal acte 8 始動
Quatorze
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馬車に乗り込み、顳顬を揉んだ。頭が痛くて重い。
あの匂いだ。ふざけやがって。アリーの居場所を教えたばかりか。
マーカスからはシカッルの匂いがした。
「酒も葉巻を楽しいことはみんな私が教えた。」
そうマーカスは言っていた。
クリスにシカッルを渡していたのはマーカスだ。
あれは自分で思うほど賢くない。浅はかで傲慢でクリスそっくりだった。正に類は友を呼ぶ。
クリスほど効きすぎる体質ではないのか、自制して摂取しているのか。
それは分からないが、日記では愛飲していると勧められたとあった。
父以外にも、いるかも知れない。
下手に突けばこちらの弱みを握られる為、触れなかったが。
バルクに相談してみるか、と思案した。
どのみち何故、アリーの所在が父に知られたのか話した方がいいだろう。
腕を組み、正面に座る侍従に目をやる。たびたびノーマンが指名する彼は、無口で慎重な性格だった。男爵家の庶子で、出自をとやかく言うものもいるらしいがエリオットは気に入っている。
働きぶりが真面目だし、好奇心で動くこともない。
当たり前のことなんだがな。その当たり前が難しい、と溜め息を吐いた。
あの匂いだ。ふざけやがって。アリーの居場所を教えたばかりか。
マーカスからはシカッルの匂いがした。
「酒も葉巻を楽しいことはみんな私が教えた。」
そうマーカスは言っていた。
クリスにシカッルを渡していたのはマーカスだ。
あれは自分で思うほど賢くない。浅はかで傲慢でクリスそっくりだった。正に類は友を呼ぶ。
クリスほど効きすぎる体質ではないのか、自制して摂取しているのか。
それは分からないが、日記では愛飲していると勧められたとあった。
父以外にも、いるかも知れない。
下手に突けばこちらの弱みを握られる為、触れなかったが。
バルクに相談してみるか、と思案した。
どのみち何故、アリーの所在が父に知られたのか話した方がいいだろう。
腕を組み、正面に座る侍従に目をやる。たびたびノーマンが指名する彼は、無口で慎重な性格だった。男爵家の庶子で、出自をとやかく言うものもいるらしいがエリオットは気に入っている。
働きぶりが真面目だし、好奇心で動くこともない。
当たり前のことなんだがな。その当たり前が難しい、と溜め息を吐いた。
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