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événement principal acte 6 comté de Argan前編

Quatre

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 夜遅く領邸に着くとエリオットは早速、自室に籠った。

 ベントリーに指示を出す。

「湯浴みのあと、着替えて今日はもう休む。」
「畏まりました。お食事は?」
「ワインだけでいい。」
「畏まりました。」
「滞在中はいつも通り、このフロアに人は通すな。」
「はい。」
 恭しく一礼して、ベントリーが退室した。

 タウンハウス同様、自室と執務室は領邸の三階にある。
 10歳で領地経営に関わるようになった時、自室の隣に執務室を作らせた。

 5歳のあの日から10歳まで。
 側には決まった侍従しか置かず、侍女はエマ以外一切寄せ付けなかった。

 10歳以降は人を選び、三階フロアを立ち入り禁止にして三年を過ごした。

 湯浴みの準備は既にされていたので自分で手早く済ませる。

 着替えて自室に戻ると、ベントリーがワインとグラスを並べているところだった。

 ソファに腰掛けると、ワインが注がれる。

 口を付けて頷くと一礼して退室した。

 念のため、扉前には騎士が一人立っている。

 自分で自衛は出来るが、常に気を張っていては自室で寛ぐことも出来ない。

 ワインを煽るとベッドに入った。
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