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événement principal acte 2 ティアナ10歳

Quatre

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「久しぶりの再会に水を差して申し訳ない。挨拶をさせて貰っても良いだろうか。」

 三人で笑い合っていると、硬質で平坦な声が応接室に響いた。
 振り返ると開け放った扉前に、男性が立っている。

 どうやら話に夢中になっていて、ノックが聞こえなかったらしい。
 慌ててカーリア男爵とアルマが立ち上がる。釣られてティアナも立ち上がったが、誰だか分からない上になんだか怖い。

 表情がないのだ、抜け落ちたように。
 精巧に作られた彫像のようで人間味がない。

 自然と母のスカートにしがみつき、隠れるように後ろへと回る。母がティアナの肩に手を置いた。

 男性の後ろにベントリーが控えてるのを見てティアナは思わず「旦那様?」と呟いてしまった。
 ベントリーが母とティアナを家から連れ出す時に言っていたから。

「旦那様がお二人をタウンハウスにてお待ちです。」と。
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