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Clive and Elliot you treasures from Theresa・Argan
愛者
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王都のタウンハウスへ行くようカシアから言われ、テレジアは安堵共に恐怖を感じた。クラークから逃げられる安堵と、クライヴとエリオットから離れる恐怖。
クラークから逃げる為に。クライヴとエリオット、二人の愛しい家族と別れなければならない。もう、こっそりと顔を見ることすら叶わない。なんで、こんなことに。
「落ち着いたら、戻ってくるといいわ。」
「……はい、分かりました。」
「ベントリーを付けるから、何か困ったことがあれば彼を頼りなさい。」
ベントリーは最初から関わっているが元々はクラークの専属侍従のはずだ。大丈夫なのだろうか。
「旦那様にはタウンハウスの侍従たちを指導する為に派遣したいと話をつけてあるのよ。あなたのことは伏せてあるから、いなくなったと知れば。まぁ、驚くでしょうけれど。追いかけてまで、どうこうしないわ。ここを離れるにはそれなりに準備がいるもの。」
確かに、領主なのだから気が向いたからと王都へ出ることは難しいだろう。領地経営をしているわけだし、クリスはあくまで補佐で決裁権を持たされているのは軽微なものだ。全て任せてとはいかないはず。
「はい。」
急に王都へ行くことになったが、どうやら密かにテレジアの準備だけは進められていたらしい。二日後ベントリーと共に発つよう言われたテレジアの胸は張り裂けそうだった。翌日の夜、なんとか自室を抜け出しエリオットの元へと走った。息子だけでも、別れを告げたい。
気持ちよさそうに眠るエリオットを見て、涙が止まらなかった。
「エリオット、エリィ。愛してる。愛してるわ。私の可愛い息子。きっと母様が貴方を守るから。だから父様の、クライヴの言うことをよく聞くのよ。良い子ね……。」
クライヴの瞳と同じ色だからと大切にしていた大粒のペリドットを、巾着に入れたままそっと枕元に置いた。必ず持っていて。
もっとあなたと一緒にいたかった。乳を含ませ、沐浴をさせ、お昼寝に子守唄を歌って。そんなことがしたかった。愛しい愛しい我が子。
エリィ。愛してる。
クラークから逃げる為に。クライヴとエリオット、二人の愛しい家族と別れなければならない。もう、こっそりと顔を見ることすら叶わない。なんで、こんなことに。
「落ち着いたら、戻ってくるといいわ。」
「……はい、分かりました。」
「ベントリーを付けるから、何か困ったことがあれば彼を頼りなさい。」
ベントリーは最初から関わっているが元々はクラークの専属侍従のはずだ。大丈夫なのだろうか。
「旦那様にはタウンハウスの侍従たちを指導する為に派遣したいと話をつけてあるのよ。あなたのことは伏せてあるから、いなくなったと知れば。まぁ、驚くでしょうけれど。追いかけてまで、どうこうしないわ。ここを離れるにはそれなりに準備がいるもの。」
確かに、領主なのだから気が向いたからと王都へ出ることは難しいだろう。領地経営をしているわけだし、クリスはあくまで補佐で決裁権を持たされているのは軽微なものだ。全て任せてとはいかないはず。
「はい。」
急に王都へ行くことになったが、どうやら密かにテレジアの準備だけは進められていたらしい。二日後ベントリーと共に発つよう言われたテレジアの胸は張り裂けそうだった。翌日の夜、なんとか自室を抜け出しエリオットの元へと走った。息子だけでも、別れを告げたい。
気持ちよさそうに眠るエリオットを見て、涙が止まらなかった。
「エリオット、エリィ。愛してる。愛してるわ。私の可愛い息子。きっと母様が貴方を守るから。だから父様の、クライヴの言うことをよく聞くのよ。良い子ね……。」
クライヴの瞳と同じ色だからと大切にしていた大粒のペリドットを、巾着に入れたままそっと枕元に置いた。必ず持っていて。
もっとあなたと一緒にいたかった。乳を含ませ、沐浴をさせ、お昼寝に子守唄を歌って。そんなことがしたかった。愛しい愛しい我が子。
エリィ。愛してる。
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