【完結】R-15 私はお兄様を愛している《Spin-Off》〜あのときは、これからも〜

遥瀬 ひな

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Clive and Elliot you treasures from Theresa・Argan

愛重

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  浴槽の中で泡を作ると、お互いの身体に滑らせる。ゆるゆると流し、撫でる。

「気持ちいい?」
「ああ。お前は器用だな。」
「ふふふ。クライヴは、やらしいわ。」
「愛してる女に触れるんだ、やらしくなるに決まってる。」

 クライヴは泡を纏った手のひらで首筋や胸、腰を撫でると腕を回し、引き寄せた。唇に食らいつく。浴室の中は音が反響して、より一層昂ってくる。

「ああ、テレジア。お前が欲しい。」
「クライヴ、わたくしも。あなたが欲しいの。早く、早く。」

 泡に塗れた両手でクライヴの髪に指を差し込み、引き寄せ、掻き回す。もっとと唇に吸い付いた。

 欲しい欲しいと気持ちばかり逸り、泣きそうになる。

「テレジア、ベッドに行こう。」
 手を滑らせ、尻たぶを鷲掴みながらクライヴが誘う。口付けを繰り返し、舌を舐め、絡めながら尻を揉む。

 テレジアは頷き、クライヴの首に両手を回した。浴槽から立ち上がると、桶の湯を二人で掛け合った。クライヴは側にあったタオルを掴むと、テレジアを包み込み頬に口付ける。

「俺を受け入れてくれ、テレジア。」
「ええ、もちろんよ。わたくしの中を触れるのはあなただけ。」

 抱き上げられ、そのままベッドへと連れて行かれる。胸が高鳴り、愛しさが込み上げた。

 ああ、早く愛し合いたい。

 クライヴが全身を丹念に開く。器用に動く指先は、テレジアの全身から快感の芽を芽吹かせる。

 どこもかしこも、愛しくてたまらないと撫で、摩り、舐め上げる。白い肌に吸い付き、赤い跡を散らせる。テレジアは身体をくねらせ、素直に声を上げ、気持ちいいと伝えた。

「あっ!あぁ!」

 愛しい人が触れている。それだけでこんなにもいい。

「美しい。お前は初めて会った時から。」

 抱き締め、クライヴが吐息をこぼす。大きな身体に、すっぽりと包まれ、幸せすぎて涙が溢れた。

「お前をこの手に抱けるなんて。子を孕ませてもいいなんて。夢みたいだ。」
「わたくしも。あなたの子を孕めるなんて。夢みたい。」

 額を合わせ、見つめ合った後、口付け合う。絡まり合って転がると、テレジアを上に乗せ、その髪を梳いた。

「俺の花。唯一の花。愛してる。」
「ええ、クライヴ。あなただけよ。あなただけが、わたくしを咲かせることが出来るの。」

 鍛えられた胸に擦り寄り、吐息を漏らす。クライヴの手が降り、優しく尻を捏ねだした。時折、ぐっと左右に割開かれる。何度か繰り返したあと、人差し指が割れ目を滑り後肛に、ひたと当てられた。

「子が出来たら、こちらで受け入れてくれ。」
「……そんなこと、出来るの?」
「ああ。解せばな。こちらでも気持ち良くなれる。」
「いいわ。」
「おい、何でも受け入れるな。」
「あなただけよ。」

 恐らく、それは叶わない。あなたも無理だと分かっていて口にした。いいの、どんなことでも、あなたが望むなら。わたくしは叶えると答えたい。

「全く。どこまで溺れさせる気だ。」
「わたくし以外では満足出来ないくらい?」
「それはもう、とっくにそうだな。」

 嬉しそうに、あなたが笑う。ああ、こんな風に笑うあなたが見れるなんて。

「お前を抱いたら、きっと何日も手放せない。」
「わたくしも同じだから。いいの。」

 いつまでも、今が続いて欲しいと願いながら口付けた。

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