【完結】R-15 私はお兄様を愛している《Spin-Off》〜あのときは、これからも〜

遥瀬 ひな

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pretty fun days from Row

試験

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「こらこら、なにイキまくってんだ。」
「あぁっ!」

 ベッドに寝転がったまま下から、ずんっと腰を突き上げるとロウは呆れたように呟いた。跨ったままの女の太腿が、がくがくと戦慄く。きゅうっと陰茎を締め付け、媚肉がうねった。

「ほら、イクの我慢しろって。」
「あっ!あぁ!だめぇ!」
「あーもー。仕方ねぇなぁ。」

 溜め息を吐きつつ起き上がると細い腰を掴み持ち上げ、ずるりと陰茎を引き抜いた。そのまま脚の間に転がす。

「しっかりしろ。」
「ひぁ!」

 白く丸い尻を叩く。それだけで刺激になるらしく、女が啼いた。そのまま立ち上がると床に落ちていた下履きとズボンを取って履く。上は裸のまま、サイドテーブルにあるグラスを掴むとワインを煽った。

「ギ、ギルマス……。あの。」
 女が話し掛けようとしたところでノックが鳴った。

「入れ。」
「失礼します。」

 のっそりと体格のいい男が入ってくる。ちらりとベッドにいる女を見たあと、ロウに視線をやった。

「あー。駄目だな。」
「……分かりました。」
「気をやり過ぎだ。失格。」

 ロウは女がヒューミントとして使えるか、試験で抱いていた。男は一度欲を吐き出せば多少なりとも頭が冷える。しかし女は一度気をやれば大抵は何度も上り詰めるのだ。そんな調子で対象と寝ても、快楽に溺れて情報など引き出せない。可能な限り、絶頂を堪えられる方がいい。理想としては気をやらず、そういう風に見える演技が出来ると尚いい。

 そういう意味で、ベッドの女は不合格だった。

 さぁっと青ざめた女が俯き唇を噛み締める。

「まぁ、向き不向きはあるもんだ。得意なもん、みつけろ。」
 別に他にも仕事はあるのだ。ヒューミントに拘る必要はない。

 サイドテーブルにグラスを戻すと、そのまま部屋を出ていく。その後ろを男も付いていった。部屋に残された女ががっくりと肩を落として呟く。

「……自信あったのに。なんであんなに上手いのよ……!」

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