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dazzling you, Bulk from Olivier・Wise
転機
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その後、バルクに連れられカーリア商会を訪れたオリヴィエは会頭であるダビデ・カーリア男爵を紹介された。
「そんじゃ俺はこれで。」
そう言ってバルクはさっさと店を後にしてしまい、置いて行かれたオリヴィエは、どうして良いか分からず会頭室のソファで小さく身を縮めた。
「全く。忙しいのは分かるが落ち着かんやつだ。」
ため息と共にダビデが漏らす。それから対面に座るオリヴィエに話しかけた。お互い名を名乗り合い、挨拶を交わす。ダビデはバルクから渡されたオリヴィエのハンカチをためつすがめつしながら、話を始めた。
「ところで今は、貴族学園の何年次になるのかな?」
「今年入学致しましたので、一年次になります。」
「ということは、まだ13歳か。ほう、それでここまでの腕とは。うんうん。」
緊張しつつ、答えるとダビデが嬉しそうに笑った。
「バルクからはどこまで聞いているのかな?」
「あの……華に、興味はないか?と。」
「ふむ。他には?」
「いえ……。」
「適当だなぁ、あいつは。これで目利きが出来んのなら叱り飛ばすところだが。」
「上手いことやるから面白くない。」と言いつつ、ハンカチをそっとテーブルに置くと話を続ける。
「では、改めて聞くが華に興味はあるかい?」
「はい、憧れています。いつか、叶うなら私もと。」
「そうか。では、目指してみるかな?貴族学園を卒業するまでの間、必要なものは全てこちらで援助しよう。出来上がったら都度、私に見せてくれるといい。」
「……はい!宜しくお願い致します!」
こんな夢みたいなことがあって良いのだろうか。
オリヴィエは降って湧いた幸運に喜びが抑えきれなかった。それからすぐ、ダビデが刺繍に必要なものを一揃え用意してくれて馬車で寮まで送ってくれた。
「もし何か困ったことがあったら何でもいいから、すぐに相談しなさい。」
そう声を掛けられてオリヴィエは頷いた。嬉しくて涙が溢れそうになるなんて、初めてのことだった。
「そんじゃ俺はこれで。」
そう言ってバルクはさっさと店を後にしてしまい、置いて行かれたオリヴィエは、どうして良いか分からず会頭室のソファで小さく身を縮めた。
「全く。忙しいのは分かるが落ち着かんやつだ。」
ため息と共にダビデが漏らす。それから対面に座るオリヴィエに話しかけた。お互い名を名乗り合い、挨拶を交わす。ダビデはバルクから渡されたオリヴィエのハンカチをためつすがめつしながら、話を始めた。
「ところで今は、貴族学園の何年次になるのかな?」
「今年入学致しましたので、一年次になります。」
「ということは、まだ13歳か。ほう、それでここまでの腕とは。うんうん。」
緊張しつつ、答えるとダビデが嬉しそうに笑った。
「バルクからはどこまで聞いているのかな?」
「あの……華に、興味はないか?と。」
「ふむ。他には?」
「いえ……。」
「適当だなぁ、あいつは。これで目利きが出来んのなら叱り飛ばすところだが。」
「上手いことやるから面白くない。」と言いつつ、ハンカチをそっとテーブルに置くと話を続ける。
「では、改めて聞くが華に興味はあるかい?」
「はい、憧れています。いつか、叶うなら私もと。」
「そうか。では、目指してみるかな?貴族学園を卒業するまでの間、必要なものは全てこちらで援助しよう。出来上がったら都度、私に見せてくれるといい。」
「……はい!宜しくお願い致します!」
こんな夢みたいなことがあって良いのだろうか。
オリヴィエは降って湧いた幸運に喜びが抑えきれなかった。それからすぐ、ダビデが刺繍に必要なものを一揃え用意してくれて馬車で寮まで送ってくれた。
「もし何か困ったことがあったら何でもいいから、すぐに相談しなさい。」
そう声を掛けられてオリヴィエは頷いた。嬉しくて涙が溢れそうになるなんて、初めてのことだった。
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