一生の約束。

伊藤龍太郎

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勉強会開始

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次の週の土曜日から勉強会はスタートした。
「明日香、まず今のお前の実力を知りたい。模試の結果を見せろ。模試は全国的なお前のレベルを知ることができるから。一番手っ取り早い。」
「わかった。」と言って結果を渡した。
それをみた亮太は「なるほど、まずお前は基礎を間違えてるな。よし、発展問題は捨てて、徹底的に基礎問題をこなすぞ。」と言って結果を明日香に返しました。
「あ、ひとつ言い忘れた。僕が教えるのは主に勉強法だ。」
「え、なんで勉強教えるって言ったよね?」
「勉強法を変えれば勉強効率も上がる。
すなわち、理解度も上がるということだ。さぁ、始めるぞ。」

それから2ヶ月が経ったある日明日香の模試が行われた。更に2ヶ月後に結果が返ってきた。それを見た明日香は驚いた。偏差値が「1」上がっていたのだ。
しかし、明日香は、1つだけ上がってもと思いましたが、亮太は「偏差値1つでかなり変わると僕は思うよ。この短期間で偏差値が上がるってすごいことだよ。」と言いました。「でも、英語が弱いね。英語を上げるには語彙力が必要だから僕が単語の覚え方を教えてあげる。」
「まずは、単語の構成を見る。
どういうことかというと、例えば 
『unbelievable』この単語の場合は
「un  believ(e)able」に分けられる。
unは否定でbelieveは信じるでableはできる。これを繋げて「信じることができない」つまり、「信じられない」ってなるわけ。つまり「構成」さえわかればたとえ見たことない単語でも推測することができる。」
「次は、長文は先に問題を見る。
長文は最初から読んでるとかなり時間がかかるよね?でも問題を見て問われてる内容だけ読めば時間が短縮できて落ち着いて解ける。この2つを意識して、一つ一つ積み重ねたら英語も上げられると思う。ちなみに余談だけど、人は死ぬ時に聴覚が最期まで残るらしい。だから「ご臨終です。」って言われてもまだ数秒は聞こえてるんだ。」

最初はイヤイヤ教えていた亮太はだんだん、明日香に教えることが楽しくなっていた。
しかし、3年生になった明日香が突然
「私、全然偏差値が上がらない!」と言った。たしかに2年の間はうなぎ登りだった偏差値だったが、学年が上がってから一つも上がらなくなっていた。

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