一生の約束。

依頼

ある日、高校2年生の水谷明日香は
進路に悩んでいた。
明日香は兄と姉が1人ずついて、姉の沙奈は看護師、兄の亮太は名門大学卒業のエリートだ。
更に父親の卓治は大手会社の社長というエリート一家の末っ子なのだ。
明日香もそれなりに学校の成績は取っているが、模試の結果を見ると
「どこの学校もD判定」という正直
進学は難しいレベルである。
しかし、「就職はまだ早い」と父親に反対されている。
そこで明日香は意を決して、亮太に「勉強を教えて」と依頼した。
「なんで急に頼んできたの？」と亮太が聞くと、「私、まだやりたいこととか、就きたい職業とかないけど、大学に行ったら何か見つかるかもしれない。でも今のままじゃ大学には行けない。だからお願いします。私に勉強を教えてください。」と言って頭を下げた。
すると、「頭を上げて。わかった教えてあげる。」と許可をもらった。
明日香はガッツポーズをしようとすると
「まだ、ガッツポーズをするな。お前はまだ受かったわけではない。ガッツポーズをするのは受かってからにしろ！」
と諭した。

ここから兄妹の二人三脚の受験合格までの物語が始まる。