7 / 23
第七話
しおりを挟む
学校のチャイムが鳴り響き、カーテン越しに夕陽の赤が部屋を満たして白い天井のキャンバスを鮮やかに染め上げる。勢いよく扉が開いた。
「透!」
二段ベッドの梯子を登ってただならぬ様子で俺を覗き込む。起きる気力もなくて視線だけ向ければ一気に勢いが沈んで申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ごめん、声大きくして。先生から聞いたよ、過労なんだってな。今更後悔しても遅いって分かってるけど無理矢理お前を休ませればよかったって思ってるよ。でも病気とかじゃなくてよかった。今は野球のことは置いといていっぱい休めよ」
秀司が俺を心配して言ってくれていることは分かっていた。
けど俺には野球しかなかったんだ。野球を取り上げたら俺には他に何もない。
でもこれ以上秀司を心配させるわけにはいかなくて精一杯口を動かした。
「先生から聞いた、秀司が俺のこと運んでくれたんだろ?」
「ん? ああ。急に倒れるもんだからびっくりしたよ。佐原さんもすごく心配してたぞ」
「……そう。迷惑かけてごめんな」
「そんなこと気にしなくていい。今は自分のことだけ考えてゆっくり休めばいいさ」
「秀司、練習は? もうすぐ始まるんじゃないのか?」
壁に掛けてある時計に目を向ければ秀司もそちらを向いて「あー」と練習に出ようか考えあぐねているような素振りを見せる。
「駄目だぞサボったりなんかしちゃ。左投手として復活を果たすんだろ。こんなとこいないでさっさと行けよ」
「そうなんだけど。でも……」
「ほら早く」
急かすと流石の秀司もそうだなと納得したのか、部屋を出ようとする。
「透、早く元気になれよ」
出際に秀司はそう言ってくれたが、もう俺は一生元気になんてなれない気がした。
きっと父はテレビを見て俺がレギュラーではないことを知るのだろう。それとも先生が既に俺の状態を連絡し、ベンチにすら入れなかったことをもう知っているかもしれない。学校にガス抜きとしてまた電話を掛けるだろうか。だとしたら担任に再び迷惑をかけてしまうな。申し訳ないけど俺から連絡して話し合う気力も勇気もない。だから頼られても応えられないと思う。
未来のことを考えると息苦しくなってくる。
何も考えたくない。
枕に突っ伏して夢の中へと俺は逃げた。
部活をしばらく休むことになったが、それでも部員としてみんなの手伝いをしたり試合を応援しにいったりする気力など俺にはなかった。春の甲子園が始まってから食堂にあるテレビをつけてはみるも、メンバーのキラキラとした輝かしい姿は余計に俺を苦しませた。
なんで俺はそこに立てないんだ。俺は誰よりも努力したっていうのに。
これ以上見てると仲間を恨み始めそうですぐにテレビを消してそれからは決して画面をつけることはなかった。
野球から離れたかった。だから体が充分回復しても全く部活には行かなかったし、よりにもよって打者としてスタメンになった秀司を見るのも嫌で周りから見て分かりやすいくらいに避けた。
結局決勝までいったと知ったのは大会からしばらく経って学校でクラスメイトの話がたまたま耳に入ってきた時だった。
担任の様子は案外あまり変わりなかった。父が毎日電話を掛けると思ったがどうやらそうではないらしい。俺が思うより父は怒っていないのかもしれない。
そう安心して過ごしているなかだった。授業中、不審者が学校に現れた。避難するまでもなく不審者は取り押さえられたのだが、聞くところによると正門から入るところを警備員が止めてそれに怒って暴れたらしい。また不審者は最初から何かに腹を立てていたとのことだ。
「不審者って怖くね?」
「こんなの初めて経験したわー」
「てかウチの警備員優秀すぎ」
まだ騒つく授業の真っ最中、担任が教室に入ってきて俺の名前を呼ぶ。担任の纏うただならぬ空気になんだか嫌な予感がしたがまさにその通りだった。
歩きながら担任が説明する。
「昼間に起きた不審者の件なんだが、話をよく聞くとどうやら君のお父さんだと言うんだよ」
「えっ……」
「だから警察を呼ぶ前に一旦君から確認してほしくてね。別に怖がることはないよ。直接会わせようってわけじゃないんだ」
実家から高校までは駅と駅を乗り継ぎ、電車で何時間も掛けないといけない程結構な距離がある。まさか父さんがそんな手間かけてまで来るか? だけど俺は父さんならありえると思ってしまった。
「あの、先生は父さんだと思いますか?」
「……ん~」
担任はなんとも言えない微妙な顔つきで唸る。心臓がバクバクと鼓動して緊張の波を全身に響かせる。
生徒の質問や相談なんかに使われる部屋の前に連れて行かれ、窓から中を窺うように促されて気づかれないようチラリと覗けばそこにいたのはやっぱり父だった。神経質そうな表情を顰め、目の周囲をピクピクと痙攣させ腕を組んでどっしりと座り、先生たちの事情聴取に苛立ち混じりで答えているようだった。
「どうだ?」
背後で先生が尋ねる。違うと言ってしまいたかった。でもそう言えば父がただの不審者となって警察に突き出されてしまう。それは避けたかった。
「……父です。間違いないです」
「やっぱりそうか」
「っあの警察だけはどうか」
「君のお父さんだったんなら警察を呼ぶつもりはないよ。だけどお父さんは君に会いに来ただけだと言っててね。だから千歳君、お父さんと会ってあげたらどうだ?」
「い、いやです!」
思わず即答してしまった。担任はその俺の反応に心底面倒臭そうな眼差しを向ける。
「はぁ、まぁ君のお父さんは少し変わってるからね、そう思うのも仕方ないと思う。だが会ってもらわないとまたややこしくなりそうなんだよね。お父さんが君と会えないって分かって暴れだしたら今度こそ警察を呼ばないといけなくなる。それは君も困るだろう?」
「…………」
脅すような内容に俺はもう嫌だなんて言えなかった。
先生たちが出て行きピリピリした空気が流れる部屋の真ん前に突っ立つ。心臓は壊れるくらいに絶え間なく動いているというのに体にうまく力が入らなくてフラフラする。末端まで緊張が行き渡り震える指先で引手に触れる。
ガラガラガラとドアを開くと真っ先に父と目が合った。
「と、父さん……」
運動なんてしてないのに喉はカラカラでやっとのこと言葉を絞り出す。ピクリと父の片目が痙攣して座れと顎をしゃくり、父と机ごしに向き合う形になる。
「ったく。会いに来ただけなのになんでこんな大事になるんだっての。親が子に会うくらい普通だろうが。こっちはわざわざ休み取って朝イチから移動してきたっていうのによ。これも全部お前のせいだぞ」
「……ごめんなさい」
「今まで俺がどれだけお前に投資してきたか分かっているのか? お前がプロになれるように時間を割いてお前の練習に付き合って、汗水垂らして稼いだ金も全部注いでやったっていうのに……ッチ、結果がこれかよ」
「…………」
「言っておくが一度お前が倒れたって連絡が学校から入ったが、そんくらい努力してる奴は誰でも一度は経験することだからな。おい、お前本当に血反吐吐くぐらい練習やってたんか!? サボってたんじゃねぇだろうな?」
「っ練習は真面目にやってました。だけどどうしたって無理で……」
「そんなこと抜かしってっからこうなるんだろうが! 無理だと思うなら努力で埋めろ。今のお前はそんな努力やってんのか? 今の一日の練習時間言ってみろや!」
嫌な汗が溢れ出す。どうか訊かないでくれと心底願っていたのに。
黙ったままの俺に父の顔色がみるみるうちに怒りに染まっていく。
「ふざんなよこの野郎。おい、言えねぇほど怠けてんのか? 答えろや!」
「っ……今は部活には出てないです」
バンッと勢いよく父が机を叩き、ビクリと大きく身体が震える。
「ああ? てめぇ何言ってんだ!? 部活に出てないだと!? 俺がなんのためにてめぇをここに入れたと思ってやがんだっ! しかも練習は真面目にやってんなんざ嘘吐きやがって」
「そ、それは本当です! 寝る時間以外は全て野球に注いで誰よりも俺は努力してたんです!」
「本当に努力した奴はそんなことひけらかしたりしねぇんだよ!」
椅子に背を預けて深く座り、呆れているようなはぁと長いため息を吐く。「……失敗だな」その小さな呟きを俺の耳が逃すことはなかった。
「俺はお前をプロにするためにここに入れたんだ。お前がそうなれない、部活もまともにしねぇんならもう学校やめろ。いたって無駄だ」
「……そんな」
「もし学校やめたくねぇんだっていうんなら学費は全部自分で稼げ。俺からは出さねぇからな」
話は終わったとばかりに部屋を出ようとする父の腕を咄嗟に掴む。まるで他人を相手しているかのような冷たい眼差しに俺はそれでも必死にしがみつく。
「ったく。離しやがれ!」
「お願い父さん! 俺もっと頑張るから! 絶対プロになってみせるから! っだから俺を捨てないで!」
ボロボロと涙を流す俺を父が思いっきり手を振り払う。その拍子に机に身体が勢いよくぶつかって床に転んでしまった。
「と、父さん」
呼び止めようとするけれど父はこちらを振り返ることもせずにバンと扉を閉めて出て行ってしまった。
もう誰もいない。あるのは残酷な静寂だけ。
捨てられた。
膝から崩れ落ちて涙が静かに頬を伝う。
もう俺は誰にも必要とされていない。
俺はゴミになったんだ。
「透!」
二段ベッドの梯子を登ってただならぬ様子で俺を覗き込む。起きる気力もなくて視線だけ向ければ一気に勢いが沈んで申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ごめん、声大きくして。先生から聞いたよ、過労なんだってな。今更後悔しても遅いって分かってるけど無理矢理お前を休ませればよかったって思ってるよ。でも病気とかじゃなくてよかった。今は野球のことは置いといていっぱい休めよ」
秀司が俺を心配して言ってくれていることは分かっていた。
けど俺には野球しかなかったんだ。野球を取り上げたら俺には他に何もない。
でもこれ以上秀司を心配させるわけにはいかなくて精一杯口を動かした。
「先生から聞いた、秀司が俺のこと運んでくれたんだろ?」
「ん? ああ。急に倒れるもんだからびっくりしたよ。佐原さんもすごく心配してたぞ」
「……そう。迷惑かけてごめんな」
「そんなこと気にしなくていい。今は自分のことだけ考えてゆっくり休めばいいさ」
「秀司、練習は? もうすぐ始まるんじゃないのか?」
壁に掛けてある時計に目を向ければ秀司もそちらを向いて「あー」と練習に出ようか考えあぐねているような素振りを見せる。
「駄目だぞサボったりなんかしちゃ。左投手として復活を果たすんだろ。こんなとこいないでさっさと行けよ」
「そうなんだけど。でも……」
「ほら早く」
急かすと流石の秀司もそうだなと納得したのか、部屋を出ようとする。
「透、早く元気になれよ」
出際に秀司はそう言ってくれたが、もう俺は一生元気になんてなれない気がした。
きっと父はテレビを見て俺がレギュラーではないことを知るのだろう。それとも先生が既に俺の状態を連絡し、ベンチにすら入れなかったことをもう知っているかもしれない。学校にガス抜きとしてまた電話を掛けるだろうか。だとしたら担任に再び迷惑をかけてしまうな。申し訳ないけど俺から連絡して話し合う気力も勇気もない。だから頼られても応えられないと思う。
未来のことを考えると息苦しくなってくる。
何も考えたくない。
枕に突っ伏して夢の中へと俺は逃げた。
部活をしばらく休むことになったが、それでも部員としてみんなの手伝いをしたり試合を応援しにいったりする気力など俺にはなかった。春の甲子園が始まってから食堂にあるテレビをつけてはみるも、メンバーのキラキラとした輝かしい姿は余計に俺を苦しませた。
なんで俺はそこに立てないんだ。俺は誰よりも努力したっていうのに。
これ以上見てると仲間を恨み始めそうですぐにテレビを消してそれからは決して画面をつけることはなかった。
野球から離れたかった。だから体が充分回復しても全く部活には行かなかったし、よりにもよって打者としてスタメンになった秀司を見るのも嫌で周りから見て分かりやすいくらいに避けた。
結局決勝までいったと知ったのは大会からしばらく経って学校でクラスメイトの話がたまたま耳に入ってきた時だった。
担任の様子は案外あまり変わりなかった。父が毎日電話を掛けると思ったがどうやらそうではないらしい。俺が思うより父は怒っていないのかもしれない。
そう安心して過ごしているなかだった。授業中、不審者が学校に現れた。避難するまでもなく不審者は取り押さえられたのだが、聞くところによると正門から入るところを警備員が止めてそれに怒って暴れたらしい。また不審者は最初から何かに腹を立てていたとのことだ。
「不審者って怖くね?」
「こんなの初めて経験したわー」
「てかウチの警備員優秀すぎ」
まだ騒つく授業の真っ最中、担任が教室に入ってきて俺の名前を呼ぶ。担任の纏うただならぬ空気になんだか嫌な予感がしたがまさにその通りだった。
歩きながら担任が説明する。
「昼間に起きた不審者の件なんだが、話をよく聞くとどうやら君のお父さんだと言うんだよ」
「えっ……」
「だから警察を呼ぶ前に一旦君から確認してほしくてね。別に怖がることはないよ。直接会わせようってわけじゃないんだ」
実家から高校までは駅と駅を乗り継ぎ、電車で何時間も掛けないといけない程結構な距離がある。まさか父さんがそんな手間かけてまで来るか? だけど俺は父さんならありえると思ってしまった。
「あの、先生は父さんだと思いますか?」
「……ん~」
担任はなんとも言えない微妙な顔つきで唸る。心臓がバクバクと鼓動して緊張の波を全身に響かせる。
生徒の質問や相談なんかに使われる部屋の前に連れて行かれ、窓から中を窺うように促されて気づかれないようチラリと覗けばそこにいたのはやっぱり父だった。神経質そうな表情を顰め、目の周囲をピクピクと痙攣させ腕を組んでどっしりと座り、先生たちの事情聴取に苛立ち混じりで答えているようだった。
「どうだ?」
背後で先生が尋ねる。違うと言ってしまいたかった。でもそう言えば父がただの不審者となって警察に突き出されてしまう。それは避けたかった。
「……父です。間違いないです」
「やっぱりそうか」
「っあの警察だけはどうか」
「君のお父さんだったんなら警察を呼ぶつもりはないよ。だけどお父さんは君に会いに来ただけだと言っててね。だから千歳君、お父さんと会ってあげたらどうだ?」
「い、いやです!」
思わず即答してしまった。担任はその俺の反応に心底面倒臭そうな眼差しを向ける。
「はぁ、まぁ君のお父さんは少し変わってるからね、そう思うのも仕方ないと思う。だが会ってもらわないとまたややこしくなりそうなんだよね。お父さんが君と会えないって分かって暴れだしたら今度こそ警察を呼ばないといけなくなる。それは君も困るだろう?」
「…………」
脅すような内容に俺はもう嫌だなんて言えなかった。
先生たちが出て行きピリピリした空気が流れる部屋の真ん前に突っ立つ。心臓は壊れるくらいに絶え間なく動いているというのに体にうまく力が入らなくてフラフラする。末端まで緊張が行き渡り震える指先で引手に触れる。
ガラガラガラとドアを開くと真っ先に父と目が合った。
「と、父さん……」
運動なんてしてないのに喉はカラカラでやっとのこと言葉を絞り出す。ピクリと父の片目が痙攣して座れと顎をしゃくり、父と机ごしに向き合う形になる。
「ったく。会いに来ただけなのになんでこんな大事になるんだっての。親が子に会うくらい普通だろうが。こっちはわざわざ休み取って朝イチから移動してきたっていうのによ。これも全部お前のせいだぞ」
「……ごめんなさい」
「今まで俺がどれだけお前に投資してきたか分かっているのか? お前がプロになれるように時間を割いてお前の練習に付き合って、汗水垂らして稼いだ金も全部注いでやったっていうのに……ッチ、結果がこれかよ」
「…………」
「言っておくが一度お前が倒れたって連絡が学校から入ったが、そんくらい努力してる奴は誰でも一度は経験することだからな。おい、お前本当に血反吐吐くぐらい練習やってたんか!? サボってたんじゃねぇだろうな?」
「っ練習は真面目にやってました。だけどどうしたって無理で……」
「そんなこと抜かしってっからこうなるんだろうが! 無理だと思うなら努力で埋めろ。今のお前はそんな努力やってんのか? 今の一日の練習時間言ってみろや!」
嫌な汗が溢れ出す。どうか訊かないでくれと心底願っていたのに。
黙ったままの俺に父の顔色がみるみるうちに怒りに染まっていく。
「ふざんなよこの野郎。おい、言えねぇほど怠けてんのか? 答えろや!」
「っ……今は部活には出てないです」
バンッと勢いよく父が机を叩き、ビクリと大きく身体が震える。
「ああ? てめぇ何言ってんだ!? 部活に出てないだと!? 俺がなんのためにてめぇをここに入れたと思ってやがんだっ! しかも練習は真面目にやってんなんざ嘘吐きやがって」
「そ、それは本当です! 寝る時間以外は全て野球に注いで誰よりも俺は努力してたんです!」
「本当に努力した奴はそんなことひけらかしたりしねぇんだよ!」
椅子に背を預けて深く座り、呆れているようなはぁと長いため息を吐く。「……失敗だな」その小さな呟きを俺の耳が逃すことはなかった。
「俺はお前をプロにするためにここに入れたんだ。お前がそうなれない、部活もまともにしねぇんならもう学校やめろ。いたって無駄だ」
「……そんな」
「もし学校やめたくねぇんだっていうんなら学費は全部自分で稼げ。俺からは出さねぇからな」
話は終わったとばかりに部屋を出ようとする父の腕を咄嗟に掴む。まるで他人を相手しているかのような冷たい眼差しに俺はそれでも必死にしがみつく。
「ったく。離しやがれ!」
「お願い父さん! 俺もっと頑張るから! 絶対プロになってみせるから! っだから俺を捨てないで!」
ボロボロと涙を流す俺を父が思いっきり手を振り払う。その拍子に机に身体が勢いよくぶつかって床に転んでしまった。
「と、父さん」
呼び止めようとするけれど父はこちらを振り返ることもせずにバンと扉を閉めて出て行ってしまった。
もう誰もいない。あるのは残酷な静寂だけ。
捨てられた。
膝から崩れ落ちて涙が静かに頬を伝う。
もう俺は誰にも必要とされていない。
俺はゴミになったんだ。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。
俺たちの誓い
八月 美咲
BL
高校生の暖と琥珀は血の誓いを交わした幼なじみで親友だった。
二人にはある思い出があった。それは雪の日に見た二人の男たちの死で、男同士の友情に強い憧れを持つ琥珀は、二人は究極の血の誓いを交わしたのだと信じていた。
そんな琥珀は文化祭で走れメロスを演じることになる。
演技の勉強にと、暖と演劇を観に行った帰りに暖の彼女と間違えられた琥珀は、もっと男らしくなる! と周りに宣言し、暖に弟子入りするが......。
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる